走行中、運転席の前あたりからガタゴトと異音がするようになってきた。
ハンドル下のポケットやらドアポケットやらに入れてある物でも転がっているのかと思ったがそうでもなさそう。
そのあとも思いつく箇所はすべて調べましたが、異音はどうやら右フロントの足周りから発生しているようだった。
ハンドルが取られたり、振動が伝わってくるようなこともなく、サスペンションの上下動に連鎖しているようなので、ブッシュ類が怪しい。
ただ、サスペンションを交換したときにサスペンションブッシュは交換しているし、前回の車検整備の時にアクスルシャフト周りの点検をしてもらったときに見つかった不具合は修正してもらっているので、問題はそれ以外のところにありそう。
いずれにせよ目視で故障箇所を特定できる不具合ではないことは確か。
近頃のネット社会、中でもAIってやつはホント大したものだと思わされるわけですが、今回も「アテンザ 足周り 異音」と検索するとすぐに「スタビリンク交換」と出てくる。
とはいえそれも可能性の一つでしかないので、目星をつけたら交換して、あとは様子を見て違っていたら別の不具合を疑う他に確認方法はない。
もちろんプロに交換作業を頼むに越したことはないのですが、今回は思うところあって自分で交換してみることにした。

画像中央に縦に走る黒いロッドがスタビライザーリンク。
左右サスペンションが互い違いではなく同方向に動くように同調させて、過剰なロールを抑えるスタビライザーと、サスペンションをピロボールを介して接続するのがスタビライザーリンク。


ロッドの上側はダンパーシリンダーに、下はスタビライザーにナットで止められているだけなので交換作業自体は大したことはない。ただ、場所が場所なだけに汚れでネジが固着していて緩めずらそう。
ピロボールを介してスタビライザーの動きを妨げずにリンクさせているので、ボルトの共回りを防ぐための六角レンチを差し込む穴がボルトには開けられている。そのためソケットレンチが使えない。
しかもここは狭い場所なので、トルクをかけやすいハンドルの長い工具が使いづらいため、ナットを緩められない場合には、途中で勇気ある撤退も考慮しておく必要がある。
無理だと気づくときにはすでに手遅れの場合が多いのはバックカントリーと全く同じ。諦めるときはさっさと諦めないとならない。
いろいろ調べて必要になる工具を揃え、自分なりに作業工程を組み立ててから作業に挑む。
上側のナットはこちらを向いて止められているため、比較的外しやすそうなので、先に裏側を向いている下側のナットの取り外し作業から取り掛かる。
格闘すること約5分。あれこれと工具を取っ替え引っ替えやっていたらナットは緩んでくれた。
上側は工具が入りやすいので、インパクトレンチでもトルクレンチでも使って一旦緩めてから、ボルトに5mmの六角レンチを差し込みメガネレンチを使って外せばよい。
リンクロッドはサスペンションが伸びる方向にテンションが掛けられていて(引っ張られていて)、ナットを外してもロッドはすんなりとは外れてくれない。取り外すためにはサスペンションアームをジャッキで下から持ち上げてサスペンションを縮めてそのテンションを抜いてやる必要がある。
とかいったことも検索すると出てくる。便利な世の中だ。


すでに使用限界であることは一目で分かりますが、手でピロボール部を動かしてみると、明らかにグリスが抜けてピロボールの動きもギコギコとぎこちない。
手配した新しいリンクロッドのピロボール部はがっしりとしていて、簡単には動かないようになっていた。
ちなみに、新しいパーツは2本セットで3千円弱で手に入る。
これもネット社会サマサマ。

困ったことに、新しいパーツに付属する取り付けナットが、元の14mmとは違い17mmとされていた。
これは想定外。家から離れた場所で作業をしていたため、最低限の工具しか持って来てはいない。
工具を取りに家に戻らないとならないのですが、ホイールが外された状態でクルマを置きっ放しにしておくわけにもいかず、仮組程度までナットを締め上げて一旦作業を終了。
ホイールを組み直し、まずは音を発していた右側だけ交換した状態でテスト走行を行った。
すると、音はしなくなり、サスペンションの動きが滑らかになったように乗り心地も良くなってくれた。
左側も作業するのは億劫だし、このまましばらく様子を見ちゃおうか。という邪な考えも頭をよぎるが、スタビライザーは左右のサスペンションを連結させるものなので、片方だけ新品にすると他方にも何某かの影響が及ぶことが考えられるため、面倒だが左側も交換することにする。

翌日、もう一度ホイールを外して17mmのレンチで取り付けナットを締め付け直し、つづけて車体左側のリンクロッドも交換。前日に同じ作業を済ませているので、2回目の作業はあっけないほどに終わった。
早速走らせてみると、片側だけ交換した時よりもさらに乗り心地が向上した。
他の雑味がすっきりと消えたおかげで、タイヤのラバーが動いている様子まで手やお尻から伝わってくる。
車体の姿勢を制御しているスタビライザーというパーツは、乗り心地やコーナリング時の安定感だけでなく、トラクション方向にも大きく効くようで、アクセルに対するトルクの掛かり方も向上し、走りに力強さが蘇った。
前輪が二輪ともがっしりと路面を掴んで車体を前に弾き出している様子がありありと伝わってくる。
今シーズン雪道でのグリップが低下したように感じていたのですが、これが原因だったのかもしれない。って、今季中はもう積雪路を走ることもないだろうから確認できそうにないけど。
実はARAIで『Insta360 X4 Air』をなくしたとき、家に帰ったら車体左側のリアフェンダーに大きな凹みができていた。全く身に覚えがないので、滑っているときか、クルマを離れているときに当て逃げされたものと思われる。車体の結構上の方に当たっているので、ひょっとして寝てる間に来た除雪車かなあ?
その少し前から『BMW R18』の方にもあれこれとつづけて不具合が発生しており、車体の凹みに気づいたすぐ後から今回の異音がしはじめたので、こういった不幸な出来事というのは連鎖するように重なるものなのであります。
こういったときに嵐が去るのを待つように、身を伏せて隠れていても負の連鎖を止めることはできない。
こういうときほど力強く前進あるのみ。
そういった思いもあっていつもはしないクルマの修理を自身の手でやってみたというわけ。
凹みもさっさと直してしまいたいのですが、一日二日で作業が終わるものでもないだろうから、雪山に一区切りついたら修理に出そうと思う。


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