シンプルなR18の車体構成の中で、
一番目立つ一等地と言って良い場所に
「1800cc」と刻まれた
エンブレムが鎮座している。
このエンブレムの効能はものすごく、
パーキングエリアでは、
オジサマ方だけでなく、
オバサマ方にまで
「これ1,800ccなの?」と
お声を掛けていただけるほど。
それほどに「1800cc」とは
とても分かりやすい記号ですし、
R18をR18たらしめている
一番の数字なのでありますが、
謎めいたイメージに憧れを持ち、
分かりやすさには背を向けたい
へそ曲がりとしては、
ここはなんとかしたい部分のひとつ。
といった偏屈は世の中に多いようで、
このようなアイテムが
きちんと用意されている。
これはこれでどうなんだ?
と思うムキもあるかと思うが
寂しくなったらまた
「1800cc」に戻して
オバサマ方との交流に
戻ればよいだけのことだし、
機会があれば、筆書きのプロに、
粋なレタリングを入れてもらえばいい。
オマケネタになるが、
このエンブレムの下には
クランクケース上部のフタを留める
ネジが隠されていた。
ABSをはじめ、
トラクションコントロールなど、
電装品山盛りのBMWですが、
できるだけ見た目をシンプルにしたい
R18の場合、それらはむしろ邪魔になる。
HP2 Enduroはピュアエンデュランサー
という位置づけから、ABSだけでなく、
バランスシャフトまで省いて
軽量化を狙う徹底ぶりでしたが、
R18ではそうもいかない。
バッテリーを含む電装品や付属物を
できるだけスマートに隠そうと
涙ぐましい努力が垣間見えるのですが
このクランクケース上部の“フタ”も
そのひとつ。
一見エンジンの一部に見えるこの部分。
実はこの中に様々な付属品が
多数格納されている。
もちろんここの接合部に隙間が
見えたりするとフタであることが
バレバレになる。一見しただけでは
ここが分割できるとは悟られないよう、
0コンマレベルの製作精度で
チリが合わせられているわけだ。
これも呪術廻戦で言うところの
「縛り」というやつか。
「デザイン」という呪力が
嵩上げされるのでありますよ。
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