バックで駐車スペースから出ようとして右側の支柱を見落とし、ミラーをぶつけて壊してしまった。
間違いなく歳のせいだが、近頃こういった凡ミスが増えた。クルマのあちこちに小さい凹みやら、くぼみやらが増えたが、またやらかすだろうからもう放っておいている。
そんな私でも、ミラーを畳む際にギギギギギギ、ガガガガガという何とも気色の悪い音が恥ずかしいほどの大音量で鳴り響くのは放っておくことはできなかった。
しかもその音はミラーを畳み終えても5秒ほど鳴り止まない。ミラーを出す時は今まで通り静かに動いてくれるのだが、畳むときは回を重ねるごとに症状が悪化しているように思えるほど音質の気色悪さが増していった。
ミラーを格納する動きを制御するプラスチック製の歯車が欠損するという話は聞いていたのですが、そうだとしても私には直せそうにないかなり入り組んだ作業になるようだったので、ヤフオクで中古のミラーをAssyで手に入れて、丸ごと交換することにした。

同じ作業をしてくれている諸先輩方がネットにアップしてくれた記事を見れば、交換作業にはほとんど悩むこともないのですが、見るのとやるのとじゃ大違い。なんてこともないではない。
初めての作業は、毎回ヒヤヒヤしながら臨むのですが、まずは第一関門と捉えていたドアの内張はあっさりと外れてくれた。


三角形の白い蓋状のパーツを外すと、その奥にミラーを留めているボルトが3つ現れる。
中央の穴から出ているのがミラーから伸びるハーネスなのですが、こうして見ると真っ直ぐに生えているように見えるが、そんな簡単な組み付けではない。
左に見えている柱状のパーツは窓ガラスのサッシで、作業時は窓ガラスを全開にしていますが、窓を閉めるとここは窓ガラスで寸断されてしまう。つまりギロチン台の様相。そのためハーネスはそれを避けるように迂回させないとならない。トーゼン狭い場所を通すため、ハーネスがややこしいところに挟まっていてなかなか外せなかった。
これをクリアすればあとは逆順に組み付ければ作業終了。
と言いたいところだが、まだすべきことがある。

Assyで丸ごと交換するとは言ったものの、元のミラーからいくつか移植すべきパーツがある。
アテンザのミラーにはモデルチェンジごとにバージョンがあって、私のアテンザと同型の正面にウィンカーの着いている型は中古市場にあまり出回っていなかったため、ボディと同色のカバーが付いているものまでは見つけられず、カバー部分を元のパーツから移植しないとならない。
そして、私のアテンザにはオプションのブルーミラーが装着されていてり、どうせミラー部を外さないとボディカバーも外せないため、せっかくなのでブルーミラーも移植することにした。
そしてここで第2関門。
ミラーは中央部でボールジョイントで固定されていてるため、下側に最大の隙間ができるように鏡面を動かし、そこから指を入れてできるだけ鏡面の中央部を手で支えてジョイントから外す必要がある。まあまあの粗治療になるので、プロでもこの作業中にミラーを割ってしまうこともあるらしいのですが、私はなんとか壊さずに外すことができた。
むしろ嵌める時の方が難しく、手に入れた方のミラーで取り付けのテストをしたら、ジョイント部を割って壊してしまった。そのおかげで、ブルーミラーを再取り付けする本番時にはジョイントにシリコングリースをたっぷり塗ってことなきを得た。は〜〜助かった〜〜

せっかくなので壊れた方を分解してみた(上に見えるガンメタリックのボディカバーは手に入れた方のもの)。
元に戻す必要のない分解作業は最高に楽しい。

こちらがカバー類を全て外したミラーの骨格部分。
右上のグリースまみれの部分がミラーが嵌まるジョイント部。
下の白い二つのジョイントがミラーの投影角度を変えるサーボモーター。
中央の箱がミラーを折りたたむモーターのハウジングで、この中によく歯が欠けると言われる歯車が格納されているのですが、今回壊れたのはそこではなかった。

今回壊れたのはハウジングを支える骨格の足部分。
ポッキリと折れてしまっていた。もうちょっと頑丈に作っておいてよ。

というわけで無事修理完了。
例によってただ単に元に戻っただけなのだが、クルマを駐車するたびにいちいち気に触る出来事となっていたので、意識していた以上に心的なストレスを感じていたようだ。
まるで心のつかえが取れたようなとても晴れやかな気分であります。
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