軽量アルミ製ロングスイングアームに交換してみた

ホイールを交換したら、気づいたことその2。というか玉突き事故その2。
フェンダーアーチに対してリアタイヤが前に詰まって見えるようになってしまった。
これもオーナーの私しか気にならないような、他人にとってはどうでもいい重箱の隅の話なのでしょうが、一度気になり出すと妄想がどうにも止まらなくなる。
というのも、リサーチという名目のものと、カスタム事例や手に入れられるパーツを物色しているからこういう突発性妄想癖が頻発してしまうわけで、もう情報を収集しなければよいとも言える。
いわゆる知らぬが仏というやつなのだが、知ってしまった以上どうすることもできないので話を進めることにする。

リアタイヤを後ろに移動させることが目的なので、ロングスイングアームを用意。
タイの『NUI RACING PROJECT』製。
例によって値段で決めたワケなのですが、そのため品質に関してはまったく期待はできない。
さすがに装着できないこともあるとか、きちんと機能しないとかいったことはなさそうなのですが、品質という意味では細かいコトには目をつぶる覚悟が必要。国産の信頼できるアフターパーツメーカー製のものもあるので、こういったことに目をつぶれない方にはそちらをオススメする。
という軽い気持ちでポチっているので、例によって手許に届いてはじめて実物を見る有り様。
一応アルマイト加工は施されてはいるが、ちょっと当たっただけで剥げてしまう程度の安普請。
こういうところを見ると、一事が万事、すべてのことが疑わしく感じてしまうが、走行中に溶接部が外れてバラバラになるとか、簡単に曲がってしまうとかいったこともなさそうだし、ましてや時速180kmで走らせるとか、レースに出場するわけでもない、あくまでも街乗り用の、しかも小型バイクの話なのでサラッと目をつぶることにする。
むしろ、こうした品質の類は所有欲に関する納得感の方が問題としては大きいのですが、私のハンターカブへの執着心と秤に掛ければ、値段相応、もしくは格安だと思えるので、これで必要充分だと思う。

こちらでノーマル比51mmロング化されるのですが、リアフェンダーのアーチに合わせるのであれば、+30mmくらいが適切だと思う。探すとそういうパーツも出て来るのですが、そちらはノーマルパーツを持ち込んでのロング加工だったりする。それが悪いというわけではないのですが、今回はアルミ製にこだわってみたかった。
理由はいたってシンプル。「どうせなら軽量化も試してみたい」というだけの話。

実際に持ってみればその軽さは一目瞭然。
ノーマル3.3kgに対してこちらは1.5kg!
手に持った感覚は数字から感じるものよりもずっと軽く感じる。
むしろ「小型車とは言えこんなんでホントに支えられるの??」と心配になるレベル。
自己責任という言葉の意味は逆に重く感じる・・・

サービスマニュアルがあれば交換作業に面倒なことはほとんどない。
毎度言いますが、大型車であれば重整備に入る作業でも小型車の整備はそれに較べて100倍ラク。
とはいえそれもお天気次第。この作業は7月でご覧のように雨天閉店の青空整備工場なので、もしこれが近ごろの猛暑日だったら確実に死ねるレベル。

スイングアームが伸びるぶん、チェーンも足らなくなるのでまだまだ使えるのですがチェーンも一緒に交換が必要。
高級なシールチェーンにグレードアップすることもできたのですが、ノーマルと同等グレードで済ませた。
コマ数を調整するのにチェーンカッターが要るのですが、私は持っているので無問題・・・のハズが、大型車用のチェーンカッターでは細い428サイズに適応していなかった・・・組み付けの段階で工具屋さんに行くハメに。
ちなみに工具屋さんまでは30分程度なのですが、せっかくなのでR18でツーリング。

交換したスイングアームにホイールを仮組みすると、なんと左右のスイングアーム間の距離が5mmほど広い・・・
そのままだと5mmぶんリアタイヤが左右にウロチョロすることになってしまうし、まさかその5mmが詰まるまでアクスルシャフトを締め上げるわけにもいかないだろう。2mm強の厚みのあるワッシャを2枚噛ませて対処した。
本来ならば左右に一枚ずつ噛ませてセンターを出すべきななのでしょうが、作業の都合上、ブレーキローター側にワッシャを挟み込むのは至難の業。できなくもないのですが、アクスルシャフトを抜く度にワッシャが転がってどこかに行ってしまったり、タイヤ交換の際にその旨ショップ店員に伝えて嫌な顔をされる様が目に浮かぶ。
右側に2枚まとめて噛ましてもなんとかチェーンラインも出ているようなので、ひとまずこれで対処。
これでもタイヤ屋さんに嫌な顔をされることに違いはないので、そのうちにどげんかせんといかん。
小さめながらもこれもまたカスタムの玉突き事故。

というわけで、その後は外した部品を元に戻すだけなのでサクサクッと作業は終了。
やっぱり今度はタイヤが後ろに行きすぎてるなあ〜〜でもスイングアームが黒くなったこともあり、精悍さもプラスされた。何よりホイールベースが長い方が車体を大きく見せてくれる。

といった見た目の理由でのパーツ交換でありましたが、意外にも(?)乗り味がスバラシかった。
バネ下の軽量化はバネ上の10倍効果があるとか言われるが、それはさすがに言いすぎだろうとは思う。
その効果はいいとこ2倍といったトコロなのですが、アスファルトのツブツブまで手に(お尻に)取るように感じられ、情報量は3倍くらいになっている。
以前、XJR1200にマグネシウムホイールを装着したことがあるのですが、そのときもリアサスをグレードアップしたような高級感のある品質の向上を感じられたことを思い出した。ただ、効果量でいえばハンターカブの方が上かも。
そのマグネシウムホイールだけでハンターカブが新車で買えてしまう値段だったので、今回のコスパはハンパないということになる。

ロング化によってリアのレバー比が変わったことで、これまで以上にリアサスが良く動くようになり、軽量化による効果と相まって更に性能の向上を味わえてしまった。
まず、アクセルに対するトラクションの掛かり方もがとても良くなるなど、タイヤとサスペンションの持つ性能をフルに引き出してくれていることがよく分かる。ううう〜〜ん高級感がエグい。

もちろん良いことばかりではない。
スイングアーム側のサスペンションの取り付け位置が後退したことで、実質的にサスペンションのトラベル(作動範囲)が短くなってしまういわゆるレイダウン効果に伴い、リアサスがいとも簡単にボトミングしてしまうようになってしまった。5段階のプリロードの3段目のままでこれまでは済んでいましたが、5段目までプリロードを強めてなんとか底突きを防いでいる。といった状況。
遅かれ早かれリアサスも交換することになりそうだが、車高調整のあるものが欲しくなる。もちろん車高調付きは高価になるなど、すでに更なる玉突き事故が多発しておりますが、その前に、ロングスイングアーム化によって早急に対処しないとならない事案も複数発生中。
中でも一番問題となるのは・・・(上の画像でその問題点を見つけてみてください)。

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