クライム101

クリス・ヘムズワース、マーク・ラファロ、ハル・ベリー、バリー・コーガン共演のクライム・サスペンス作品『クライム101』。
まったく宣伝されていないがニック・ノルティもカメオっぽく出演していて、私は結構うれしかった。

とにかく豪華キャストで挑んだ大作と言っていい作品。
近頃このテの劇場公開作品に大金を注いで製作されることはなかったように思うので、それだけでも興味が湧いてチケット売り場の前まで行って『閃光のハサウェイ:キルケーの魔女』とどちらを観るか悩んだ結果こちらを観ることにした。

お金がかかっているので、もちろん派手なカーアクションやスタントシーンがないではないのですが、基本的な世界観はハードボイルドで、人間味が滲み出るような重めのストーリーだったのは少々意外だった。

予告編でも犯行の手口が似通った強盗事件が「101号線」沿いで多発していることが強調されているが、「101(ワン・オー・ワン)」は、アメリカの大学で100番台が初級講座に使われることに由来する「入門」「基礎」「初級編」を意味する俗語。
なので「クライム 101」とは、実は「犯罪の基礎」を意味している。
主人公の強盗犯はつねに一人で、用意周到な計画のもと、人には手をかけず、一切の痕跡を残さずに犯行を完結させるなど、基礎的な部分で徹底していることに由来している。

これに「人間の本性」や「人間の尊厳」など、人が生来もつ「基礎」や根っこの部分をかけているタイトル。

勝者と敗者が入り混じる、格差と混沌の象徴のようなLAを舞台に、“一見勝者に見える敗者”たちが交錯していく。
葛藤し、もがきながらも、それぞれの生き様が見えないところでぶつかり合い、静かな火花が散っていく様子が描かれるのだが、そこに無軌道で稚拙な“若い敗者”が飛び込んでくることで歯車が大きく狂い始める・・・

といったストーリーなのですが、犯罪の基礎と言うわりには、そうした稚拙な悪意の接近を許してしまうなど、主人公が迂闊だったり脇が甘かったりするところがあるのはいただけなかった。

今作をアル・パチーノ、ロバート・デ・ニーロ主演の『ヒート』になぞらえるムキもあるようだが、そうしたこともあり、今作があの名作に肩を並べるという説には少々無理があると私は思う。

これと関係があるのかどうかは分からないのですが、その『ヒート』がディカプリオ主演でリメイクされると言う噂もあり、むしろそちらの方が気になる。

(オススメ度:60)

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