今こそハンターカブが欲しい

通勤していた頃は都心まで毎日オートバイで通勤していた。
在宅勤務となった今でも、酒宴のお誘いがない限り、都内に打ち合わせに行く時はオートバイで行く。
自宅から最寄り駅までがそこそこ遠いということもあるが、オートバイに乗ることは朝は気付けになるし、帰りはもの凄いリフレッシュになるので、オートバイでの通勤はほとんどルーティン・ワークのようになっている。
私にとって、通勤の足としてのオートバイはカンフル剤及び精神安定剤だ。

そのため、これまでにも多くのセカンドバイクを所有してきた。
BMWに乗るようになるまで、イカツめのカスタムバイクに乗っていたので、セカンドバイクの有用性は高かったのですが、高い操作性と安定性を兼ね備えたBMWに乗るようになり、通勤であってもファーストバイクを走らせる方がキモチイイことに気づいてしまい、いよいよセカンドバイクは要らなくなった。
そうして、HP2 Enduroがファーストバイクとなり、贅沢にもR1200GSがセカンドバイクの位置づけとなったわけですが、ほどなくしてコロナ禍を迎え、在宅勤務となったことでR1200GSを手放し、HP2 EnduroをR18に乗り換えたのが昨年。

その2023年、全国15カ所の観測点の6~8月の平均気温が、2020年までの30年間平均を1.76度上回り、1898年の統計開始以来、最も気温の高い夏となった。
そして、今年の夏も昨年に負けないくらいの猛暑が予想されている。

そして、空冷1,800ccエンジンは、はっきりと暑さに弱い。
そもそも真夏の都内の渋滞を走らせるなんてもっての外なのですが、真夏だと細々と停車させられる信号待ちだけで熱ダレをしはじめてしまう。
乗っていて気持ち良くないだけでなく、大事な物を粗末に扱うような行為は精神衛生上もよろしくない。

加えて、今年もすでにゲリラ豪雨がはじまっている。
ありがたいことに、昨年はR18に乗っているときに雨に見舞われることはほとんどなかったのですが、今年はそうもいかなそうな雰囲気。ツーリング中の雨ならまだしも、R18を仕事の足で汚すのはやはり気が引けてしまう。

夏だけクルマで代用することも可能なのですが、都内の渋滞はそれだけですでに悪夢だ。
雨の満員電車で汗だくになるのはもっとヤだ(レインウェアを着てオートバイを走らせる方がよっぽどマシ。っていうか、近ごろのオートバイ用の雨合羽はかなり快適)。
そうして、昨年R18の購入後から、2024年の夏に向けてセカンドバイク復活計画は予算として計上された。
というわけで、セカンドバイクはほとんどメインバイクのカスタムパーツ代といった風情。

あれやこれやとセカンドバイク候補を考えるのはとても楽しいことなのですが、夏を過ぎ、ツーリングシーズンとなる秋になる頃には、一旦セカンドバイクのことは忘れていた。
そうして今年も真夏日を記録し、否応なく私の脳裏に一年前の悪夢が蘇ってきた。
その日たまたまR18を都内で走らせていたのですが、エンジンから立ち上る熱気を久しぶりに浴びて完全に目が醒めた。そろそろセカンドバイクの購入を考えないとならない。

セカンドバイクとはいえ、走らせて気持ちの良いオートバイの方が良いに決まっている。
それはほぼ排気量と比例するし「高速道路も走れればそれはそれで便利だ」とかいった邪心に囚われてしまい、ついつい大きめのオートバイの方に目がいってしまうのですが、そうなると新たに置き場所を見つける必要が出てきてしまう。その場合、もちろん毎月の経費が嵩むのでそれは避けたい。家の前の空間に納まる車体が前提。
それは家の駐車スペースの問題だけではなく、出先の駐輪場での取り回しにも大きく関係してくる。
昔は都内でも所構わず路上駐車して、なんの問題もなかったのですが、今はそうもいかない。
都心部でも近ごろやっと駐輪場が増えてきましたが、とんでもなく狭い路地裏にあったりすることが多々ある。
大きくて車重の重いR18を、狭い駐輪場に停めるのはかなり骨が折れる。
とかいうもっともらしい言い訳を横に置いても、250cc以上にしてしまうと、R18に乗らなくなってしまうなんて本末転倒な事態も起こらないとも限らない。

都内では最速の存在と言っていい100ccのスクーターあたりも悪くはないが、経験上アレはすぐに飽きる。
昔、ヤマハBW’s 100というスクーターを所有していたことがあるのですが、すぐに飽きてしまい、T-MAX500に乗り換えた苦い(甘い?)経験がある。

100ccよりも110、110よりも125、125よりも150ccと、考えれば考えるほど排気量は増量されていってしまうのだが、運転フィーリング、扱いやすいサイズだけでなく、税金、保険、燃費などの経済性も考慮すれば、やはり125ccが最善策。となれば、以前『HondaGO BIKE RENTAL』で奥多摩周遊ツーリングを楽しんだ『ホンダCT125 ハンターカブ』が、候補の筆頭だ。

いや待て。それじゃあ話が単純すぎる。
せっかくの機会だ、もうちょっと考えてみよう。

と、一応悩んではみたものの、お眼鏡にかなうのは同じホンダの『DAX』と『スーパーカブ』くらい。
まずこの3台で市場価格調査を開始したのですが、中古車サイトでだいたい乗り出し40万円前後。
フリマサイトでもなかなか35万円を下回らない。
しかも、年式も走行距離もほとんど関係なし。
3台ともなかなかの人気を誇っていた。

確かにハンターカブは発売当初、コロナ禍も重なり納車1年待ちとも言われた大ヒット商品であることは知っておりましたが、それからすでに4年が経過しているし、その間にマイナーチェンジも施されているので、そろそろお値段も熟れてくる頃かと思っていたのですが、完全に甘かった。
程度の良い中古車だと37万円以上。
たま〜〜に、1万キロを越したお疲れ気味に見える車輌でなんとか20万円台後半。
冷静に考えてお疲れ車輌で20万円くらいが妥当なのだろう。
つまり、需要の高さを背景に、人気代で10万円ほど上乗せされているってことだ。

それからほぼ毎日、フリマと中古車サイトの新たな入荷情報をチェックし続けていたのですが、値段だけでなく、出品地域が遠いため引き揚げに余計なお金がかかる車輌だったり、これと言った出物がない。
本格的なツーリングシーズンに向けて、今後相場の値上がりも予想される。さてどうしたものか。
今年もR18一台で乗りきるか。と、思いはじめた頃に、ふと気になる販売店があったことを思い出した。
それまでも中古車サイトで、新車なのに、ヘタしたら中古の乗り出しよりもずっと安い値札を下げるその販売店のことは目にしていたのですが、あまりにも怪しすぎるので見て見ないフリをしていた。

「新車乗り出し39万円」って、きっと何か裏があるに決まっている・・・
(つづく)



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