平日に波乗りできる幸せとEllis Ericson Hybrid Hullの話 @作田

週末の波が良さそうになかったので金曜日に作田に行くことにした。
というのは半分ウソで、週末の波が芳しくないのは確かだが、この日も波のことを優先したら千葉北よりも鹿嶋の方が合っていたと思う。
この日作田にやって来たのは、実はフリマサイトで売却したサーフボードを落札者の方に届けるため。
平日になったのも落札者の方の都合に合わせるためだ。
おかげで、いつもはなかなか踏ん切りが付かない小心者の私が、平日に遊びに出かけようと弾みが付いたことは間違いない。

さておき、私はアイテムを売って手に入れたお金は必ず買い物に遣うと決めている。
逆に言うと欲しいモノが出てきたときに手放すことが多い。
つまり、欲しいサーフボードが出てきたというわけだ。
その話はまたそのうち。

というわけで、平日の作田であります。
南寄りのサイドオンの予報でしたが朝のうちの風はまだ弱かった。
この日もぱっと見に白波多めで、ここ数回続けて遭遇しているゲットがメンドクサイ系かと思いきや、実際に目の当たりにすると、さほどもパンチのあるスープではなく、スルッとゲッティングアウトできる程度だった。
ここのところあまりにゲットがメンドクサイ海が頻発していたため、危なくトラウマになってしまうところだった。なんだか便秘が開通したときのような晴れやかな気分。やっぱこれだよね〜〜〜

もちろんそれはそれで良いことばかりではなく、そのため波自体のパンチも薄め。
自然を相手にする遊びに、良い塩梅と言ったコッチの都合に合った日というのはなかなかない。
ないのですが、それに対応できる準備ができていれば、毎日がめっちゃホリデーとなる。
サイズはスネ〜ヒザ、たま〜〜にコシくらいのが入る程度ででも、きちんとブレイクはしてくれているのでミッドレングスなら充分波乗りになった。

しかも、ご覧の通りこの季節特有の雲ひとつない晴天で、太陽の光はすでに灼けそうなほど強い。
そんなわけで、この日からロングジョン+タッパーで入水。
すでにセミドライから3mmの内側に起毛のあるタイプに衣替えは済ませていましたが、それでも着替えのとき、特に海から上がると肌に貼り付いて脱ぐのがメンドクサイので早いとこジャーフルに替えたかった。
ロンジョンもタッパーも、一応ラバーは乗っているタイプですが、「とはいえ少々早すぎたかな」とビビリながら入水すると、水の冷たさ、濡れた後の空気の寒さも一切感じる事もなく、その心配は杞憂に終わった。
早朝だとまだ寒いのかもしれないが、陽が昇ってから海に入るオジサンには充分な装備。

しかもだ。
さすがは平日。
ガラッガラに空いている。まさにノリホーダイ。
やっぱり平日って良いな〜〜〜〜〜〜

この日も『Ellis Ericson Hybrid Hull 6’10』。
もうすっかり7’6に乗らなくなってしまった・・・いっそ7’6も手放すか???
それはさておき、それくらい6’10がお気に入りとなった。
7’6と6’10では1フィート4インチ、約41cm違うワケなのだが、スネからムネくらいまでの波であれば、テイクオフの安定感や走り出しの印象はほとんど一緒。
にわかには信じられないことだが、これは本当だ。
まだカタを越すような波で乗っていないので、あくまでも参考程度に聞いて欲しいのですが、走り出してからの印象は長さなりに違うので、このHybrid Hullにおいてどの長さを選択するのかは、乗り手の体格に合わせたボリュームを選ぶというよりも、ムネサイズまでであれば走り出してからどんなマニューバーを描きたいのかで選べば良いと思う。

エッジらしい浮遊感はEllis Ericsonらしいもので、それは7’6、6’10の双方に共通している。
加えて、トップに組み合わされるハルボトムによる、フェイスへの滑り込みの良さがHybrid Hullの持ち味。
スルッと滑るように波に入り込み、レールを波のフェイスに食い込ませるようにセットすると、グワッと浮き上がる、この一連のグライド感がEllisのシェイプするボードの真骨頂だと私は思っている。
そして、7’6は多少オットリと感じるほど、テイクオフ動作からターン動作まで一貫して安定感が高いのですが、6’10は景色が倍速化するほどボードが速い。
かといって揺すられるような不安定なそぶりを見せるわけでもなく、あくまでも安定感については双方に大きな違いはない。
同じ根っこを持つモデルとして、8’0の『Tri-Plane Glide』を持つ身としては「だったら6’10の方がイイよね」となってしまうというワケ。

そして何より、6’10という長さで、スネといった小さな波での反応が良いのが驚異的。
これはEllis自身が日本の波をよく見て、経験していることが大きいのだと思う。
特徴的なボトムシステムの上に、日本のいつもの波で必要とされるボリュームが組合わせられている印象。
ある意味、日豪合作の逸品。

11時くらいに風が強まりはじめ、すっかりブレイクしなくなったタイミングで海から上がった。
ブツの納品も無事に終えミッションもクリア。
平日の利を活かして、のんびり、かつ、頭の中をまっ白にしてHybrid Hullに没頭できてしまった。
こういう楽しい波乗りがあると、また次に海に来る楽しみが増す。
そして、新たなボードへの勢いもつくというもの。
やっぱアレ、買っちゃお。

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