松本からの復路は、諏訪湖の南側に位置する箕輪ダムのダム湖、通称『もみじ湖』を目指す。
「日本一」との呼び声もある紅葉の名所で、こんな時でないとなかなか行くことのできない場所だ。


ホテルで朝食を摂ってから、9時に松本を出発。
予報通りの晴天。それに伴って気温も上昇してきましたが、それでも気温は一桁台。
まさにこの前日、木枯らし1号が吹き、季節は一気に冬に入れ替わってしまったようだ。
って、11月なんだからそれもあたりまえか。
長引いた猛暑によって完全に体内センサーが狂っている。


箕輪ダムまでは松本から1時間強。あっけないほどすぐに到着してしまった。
ただ、紅葉の見頃には一週間ほど早かったようで、まだ7〜8部といったところ。
猛暑もあり、紅葉の進行具合には地域差だけでなく個体差も出ているそう。

『紅葉のトンネル』を標榜する道の紅葉具合もまだまばら。
ちなみに、この前日まで『もみじ湖 紅葉祭り』が開催されており、周辺はオートバイを含めてマイカー規制が敷かれておりましたが、この日はオートバイで現地まで入ることができた。
イベントの終わった平日でしたが多くの方々で賑わっていた。





ネットで調べると、真っ赤に染まったトンネルの画像が見られるが、この日の緑、黄色、紅が織りなすグラデーションもまた美しかった。
次回は見頃のタイミングを見計らって来れるよう努力しよう。
もみじ湖で1時間ほど紅葉を堪能したら、日影入林道から152号線で茅野に出るルートでビーナスラインへ向かう。


昨日走れなかったこともあるが、ビーナスラインは11月19日から冬季通行止めになってしまうこともあり、これがラストチャンス。そう思うと来ずにはいられない。

ビーナスラインは火山線なので森に覆われておらず、そのためとても陽当たりが良い場所が多いため、この日のような晴天であれば、すぐにドライ路面に戻ってくれる。
ただ、画像の右下にチラリと雪が見えるように、前日にはかなりの積雪となったのだそうだ。


和田峠から先は山の影側になり、日陰になる箇所が多いため水たまりも多く残っていた。
気温が低いためウェットパッチの上を走るのにはそれなりの緊張感があり、美ヶ原まで行くのはあっさりと諦められた。そこで三峰茶屋の展望台から白樺湖に引き返すことにした。
この時点では前日にそこそこの降雪があったことは知らなかったので、これはとてもナイスな判断。
なのですが、このあと前日の惨劇を全く反省していない事態に陥ることになる。


三峰茶屋でUターンすると、この向きだからこそ見える富士山を見つけることができた。
何度も来ているが、ここから富士山が見えたのは初めてだと思う。ナイスビュー!

ビーナスラインのきれいなドライ路面にすっかり気を良くした私は、凍結していた麦草峠の雪も、きっともう溶けているだろうと高を括り、懲りずに峠越えを目指すことにした。
こちらは11月20日から冬季通行止め。こちらも今年のラストチャンス。
例によって「行けるとこまで行ってみる」という余計な冒険心が悪い方向に出始める。


北八ヶ岳ロープウェイを抜ける県道192号線もなかなかの走り応えのある道。
ここもまた来年走りたい。

案の定、メルヘン街道は標高を上げると、日陰部分ではまだ凍結していた。
車の走行部分は轍のようにアスファルトが露出していたのですが、乾いた部分もだんだんなくなって来てしまい、いよいよ轍部分も凍結し始め、峠まであと5km足らずの場所でまた撤退を余儀なくされた。
4輪の対向車は何台も来ていたので、望みがないではありませんが、昨日と同様、登りはまだなんとかできたとしても峠の先の下り坂が怖い。とうぜん、引き返すにしても下り坂になるので早めの決断が吉。
とか言いながら、ここですでに3箇所ほどの凍結部分を越して来てしまっている・・・実に学習の応力に欠けている。と、自分でも強めに呆れてしまうが、凍結した坂道を下って戻る他ない。

なんとか日向木場展望台まで降りて来た。
回り込むカーブだからこそ日陰になって凍結している。カーブ手前のブレーキングゾーンでは、両足を着いても靴裏にグリップ感はまったくなく、ただただ滑っていた。それでもタイヤは回り続けてくれて、なんとか濡れているところまで進むことができ、そこでブレーキをかけて減速することができた。対向車が来ていたらかなりヤバかった。
あああ〜〜〜怖かったよ〜〜〜〜〜っていうか、こうなる前に決断しろよ。


展望台で一息ついてから帰路に着くことにした。
まだ心臓がバクバク言ってる。
メルヘン街道は来年是非ベンジしたい。いや、絶対にリベンジする!

時間的に上信越道方面に上がるのは諦め、南下して中央道から帰ることにした。
高速道路のインターチェンジを目指してたまたま走った『八ヶ岳西麓広域農道』がまた素晴らしい道でありました。拾いモノ。
ただ、14時を過ぎる頃には気温が爆下がりをはじめた。昨日に続いて寒い。
今回のツーリングは日の暮れた時間帯だけでなく、日陰箇所のある区間でも寒さとの戦いとなった。
いつも季節の変わり目の装備には悩まされるが、ほんの数日前にレザージャケットで汗ばむような陽気だったこともあり、完全にヨミが外れた。
せめて木枯らし1号が2日後ろにズレていてくれたらな〜〜
寒さは体力を確実に奪っていくので、ライディングに集中しきれないどころか、とても危険だ。もちろんツーリングを楽しむどころの騒ぎじゃない。
そんな当たり前のことを今更ながらに思い知らされることとなった。

復路の多くは高速道路となってしまいましたが、それもあってこの日だけで400kmを走破した。
高速道路を200km近く走ったのはちょっとウンザリさせられたが、松本〜もみじ湖〜白樺湖〜三峰茶屋〜メルヘン街道〜八ヶ岳西麓広域農道〜小淵沢I.Cまでの一般道も220kmあり、十分以上に走りごたえのあるルートでありました。
ただ言ったように、次は是非とも299号線〜メルヘン街道〜白樺湖〜ビーナスラインのルートを完貫させたい。
二日続けて撤退を余儀なくされ、若干の消化不良を感じるツーリングとなりましたが、そのぶん来シーズンに宿題ができたのはありがたいことだとも言えるかな。


愛車の汚れがなんとも誇らしい気分。
帰ったら洗車しなきゃ。
って、マフラーの塗装が剥離してるんですけど!


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