渋峠で雪板遊びをする仲間のところにR18で突撃した話

ゴールデンウィーク後半戦の2日目。
OYくんとマッツン一家が志賀高原の渋峠で雪板遊びをしているという。
私はスノートイの雪板にはあまり関心がない(というかできない)のですが、私にとって「渋峠」と言えば、大好きなツーリングルートである「志賀草津高原ルート」と同義であります。
冬期間は積雪のため通行止めになっている志賀草津高原ルートですが、調べると連休前の24日から全線開通となるとのことで、これはいっちょR18を走らせて陣中見舞いに馳せ参じてみるのも一興だと思い直した。

そんなわけで、2024ツーリングシーズンの開幕戦は唐突に決定した。
ゴールデンウィークにツーリングに出かけるなんて、一体何十年ぶりだろう。
「久しぶり」なんて通り越してとんと記憶にないほど。
ほとんどリターンライダーの気分。
無駄に趣味の多い私ですが、我がコトながらもこういう経験がまたできることに感動してしまう。

7時半に埼玉の家を出発し、渋滞がないことを確認して東松山から関越自動車道に上がった。
関越道の渋川インターの出口が1kmほど渋滞していたが、それ以外は下道も含めほぼ順調。
3時間ほどで草津に到着した。

この日は降水確率10%程度。まず雨には降られないであろうドピーカンな1日が約束されていた。
ここまでの道中ですでに運転中に気を失いそうなほどにキモチイイ。
上手いこと写真には収まってくれないが、この時期の新緑は緑の鮮やかさが一段階違う。
「まさに爽快」の一言。

本格的なツーリングシーズンを前に1万キロ点検を済ませておいたR18も、もちろん絶好調。
静々と走らせるときの軽快感と、グワッとアクセルを煽っときの躍動感のコントラストが心地良い。
自然とアクセントのあるリズミカルな操り方を心がけてしまう。
1,800cc OHVボクサーツインには、乗る度に感動させられる。
これマジでサイコーな原動機。

志賀草津高原ルートは、そんなR18の楽しみを倍加させてくれる素晴らしい道だ。
これからも最低でも年に一回は訪れるであろう、飽きるどころか何度でも走りに来たいと思わせる道なのですが、残雪の景観はまたひと味違って美しいものだった。
朝のうちはまだ冷え込むことも多く、融雪が路面凍結を引き起こしている可能性も否めないため、場合によっては引き返すことも辞さない覚悟で来たのですが、この日も多くのバイカーたちが行き交っており、その心配はまったくの杞憂でありました。
家の近くと北側に位置する標高の高い場所との寒暖差を心配していたのですが、長袖Tシャツに革ジャンでちょうど良い塩梅でありました。
ただ、この連休のあとにマイナス気温になり、横手山では降雪もあったようなので、この時期ここにオートバイで訪れるに際しては注意が必要であることは間違いない。

この時期は『雪の壁』が名物なのだそうですが、左右が雪に囲まれるのはこの200mほどだけでありました。
さすがに立山黒部アルペンルートの『雪の大谷』のようにはいかないか。

コーナーをひとつ抜ける度に、代わる代わる目に飛び込んでくる景色にいちいち感動させられる。
ブロガーの使命感も重なって、いちいちオートバイを停めて写真を撮りたくなってしまい、良い意味で運転に没頭していられない。
筆舌に尽くしがたいとはまさにこのことなのだが、かといって写真に収まってくれるようなスケール感でも、美しさでもない。
自身の目で見て記憶に焼き付けるのが一番。

そりゃあマクラーレンでここを走ったらさぞ気持ち良いでしょうけど、気持ち良さではオレのR18だってひけを取らないぜ。とか、3,000万円の価格差を軽く無視して本気でそう思う。
「お金じゃない」とは言いながらも、実際にはお金に寄るところは確かにある。
登り区間でエンジンパワーに余裕があったり、タイトなコーナーでのハンドリングだったり、何より振動の少なさだったり、クルマやモーターサイクルが乗り手に与えてくれる幸福感は金額に比例してしまう。
それを「贅沢」や「格差」と言って切り捨てられることも、幸せなことなのかも知れないが、たとえ身分不相応であっても、10万円から3,300万円の間のどこが自分にとって適切な価値を生んでくれる場所なのか線引きをしながら、時に諦め、時にそこを目指す人生のほうがずっと豊かだと私は思う。
豊かであることと飽食を混同してはいけないように、諦めることとミニマムであることも混同してはいけない。
むしろ諦めたことがあることこそ、人生の宝になってくれるだろう。

なんて、人生を語っているあいだに渋峠に到着。
志賀草津高原ルートはつい私を夢想家にしてしまう。

そうして無事にOYくん、マッツン一家に合流した。
このチームはここ数年、毎年ここでスノートイ合宿を実施しているので、コースの設営もお手のもの。
とはいえ、コースの造成はカンタンな作業ではないらしく、前日からの疲れもあり、はしゃぐ子どもたちとは裏腹にマッツンは木陰でダウンしていたが。

こちらは「渋峠スキー場」。
5月の中旬まで営業している。
すでに道具の片付けを済まし、完全にシーズンを終えた身であっても、やっぱり雪の斜面を見ると滑りたくなる。

「県境の宿 渋峠ホテル」でランチ。
初めて館内に入ったのですが、喫茶と食堂が群馬と長野とに別れていた。芸が細かい。

一緒にランチを食べて、皆はここで帰路に就き、私は再びツーリングに戻った。

志賀高原まで下ったところで草津に向けて高原ルートをUターン。
草津〜志賀高原間はちょうど30km。往復60km。
前回はこれに加えて万座火山ルートも走ったので、ちょっと物足りない気もしないでもないのだが、シーズン最初のロングツーリングなので、腹八分目で勘弁しておいてやろう。

「快走」という言葉はこの道のためにあるんじゃなかろうか。
と、真顔で言いたくなるほど良いルート。
オートバイ乗りなら一度は訪れておきたい道。今年中にもう一度来よう。
復路は写真撮影に煩わされずに運転に没頭させていただく。

帰りは案の定、草津温泉のT字路で2km以上の渋滞。
連休のUターン渋滞のピークはこの翌日だと聞いていたのですが、関越道は20km以上の渋滞に見舞われていた。
こうなるとオートバイにとっては上も下も時間差はなくなるので、下道で帰ることにしたのですが、それでも17時過ぎには帰宅することができた。ほど良い疲れ。

やっぱりR18でするツーリングも楽しい。
サーフィンにツーリングにと、今年の春〜秋はホント忙しい。
今年はそこにプチッとしているとはいえ、親の介護が加わるので、輪をかけて忙しい予定の私ではありますが、今年の夏も歯を食いしばって遊ぶことにする。

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コメント

コメント一覧 (2件)

  • こんにちは。渋峠周辺はホント、良い道ですよね〜。走りたくなりました〜久しく行けてないので、、
    ところで、珍しいシートついてますね?バディシート形状で。ボバーフェンダーの取付仕様の場合、最適な選択ですね!

    • AJさん
      志賀草津高原ルートはホントに素敵な道ですね!
      秋までにもう一回くらい行ってしまうと思います
      シートについては近日中に紹介させていただきます!

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