TT168 ミズメヒノキを見つめ直すために舞子高原へ

この日は舞子高原。
言ったようにこちらは22歳まで割引が適用される『雪マジ』対象のスキー場。
私はEarth Hopperを使ったのですが、私の『Earth Hopper Standard』はこの日で売り切れ。
今季からチケットを2枚必要とするスキー場が登場し、私は白馬栂池に2回、赤倉観光に1回行ったので、実質3回分の一日券の権利を失ったことになる。なんともやるせない。
さておき春を迎える前にEarth Hopperを使い切ることとなったので、この先のやりくりを考えないとならない。

この前日、OYくんとウッチーが神立スキー場高原にいたようなので連絡すると、二人も舞子に行くというので合流した。ただ、こちらには初心者の甥っ子がいるので、付き合わせるのは気の毒だ。
そんなわけで一緒にいられたのは朝のゴンドラの車中だけ。
絶妙にお邪魔しました。またよろしく。

昨晩から降り始めた雪は軽かったのですが、そのぶん一皮剥いた下にはカチカチの斜面が隠れていたので新雪感はほぼゼロ。
何も考えずにいつものルーティンに従ってここに来てしまったが、甥っ子にはかなりの修行場になってしまった。申し訳なし。

この日は『TT168 ミズメヒノキ』。
前日の『MOSS Q545』と合わせて『SLASHER II』との比較をしたかった。
そうして得た答えは「TTってこんなに曲がるんだ」

MOSS Q57 / 545から得たインスピレーションからSLASHER IIに波及したわけですが、この探究の旅によってより『TT』の理解が深まったように思う。
「デイリーにどんな雪でも斜面でも楽しめるボードが欲しい」という願望は、翻ってTTという難攻不落の存在があってこそ生まれ出た思いだ。本音を言えばTTとデイリーに付き合えるようになりたい。そんな私の願望に一歩近づけたように思う。

それくらいに今シーズンはよりTTを操れている実感がある。

TTを知る人がSLASHERに乗ったときに口を揃えて言うのが「引っかかる」と言う一言。
それは本来「ターンのキッカケが掴みやすい」と表現されるべきことで、それが「引っかかる」というネガティブに捉えられてしまうところが、TTというスノーボードの特異性をよく表している。
TT ClassicとTT168とを比較したときにも同様のことを言う人もいて、何となく言わんとしていることは想像ができたが、これまでその感想に対して実感は伴っていなかった。
そうした感想が言わんとしている所が、いよいよ理解できるようになった。ように思う。

他のスノーボードが乗り手のことを考え、滑りやすさを加える意味で設えられているものが、TTの場合、余計なものとして乗り手の脳内で処理される。

私としてはSLASHERからTTを見ているので、TTに対して「スッキリしている」という感想になる。
それは「無駄がない」とか「シンプル」とかいったこととはまた違って、ターンの純度が異様に高いという意味。
「ターンの純度」というのも客観性が全くない言葉でありますが「素材本来の旨味」とか言うのも何か違う気がする。あえて言うならば「脚色や演出がない(ように感じる)」ということだろうか。

誰もがTTに同じ感慨を得るかというとそれも違う。
むしろ「なんじゃこりゃ?」と感じる方のほうが多いのではなかろうか。
そうした疑念を拒絶せずに、むしろ理解しようと思える磁力のようなものがTTにはあるし、そうした道具と出会えたことに感謝したいとさえ思える。

できなかったことができるようになる事は、その趣味にとって岐路となる出来事だと思うが、いよいよ私のスノーボードを巡る旅も一つの到達点を迎えたように感じるほどの高揚感に包まれている。
とにかくTTに乗るのが楽しくて仕方がなくなった。
次は『 TT165 SoftFlex』に乗って、この達成感が本物かどうか試してみなくてはならない。

最近は夕飯に重きを置いて昼飯は摂ったり摂らなかったり、摂ってもカップ麺で済ませたりしていたのですが、甥っ子といるのでそうもいかない。久しぶりにゲレンデサイドのレストランで昼飯を食べたりしちゃった。
ラーメンと半盛りカレーのセット。この昔のゲレ食っぽさがたまらない。
こういう美味しい思いしちゃうとまたゲレ食を食べたくなっちゃうんだよな〜きっと。

いつものように舞子エリアまで足を伸ばしましたが、いつものようにご家族づれでリフト乗り場は混雑していて、いつものようにさっさと退散することになった。列に並んでいるときに小耳に挟んだのですが、舞子エリアを好む方々は、長峰、奥添地の両エリアは上級者コースだと思っている方が多いらしい。言わんとしていることは分からんでもないが、せっかく来たのに滑らなかったらもったいない気がする。何より、もっと分散すれば舞子エリアも空くだろうと思うとそれもまたモッタイナイ。

この日もあっちこっちと甥っ子を引きづり回していたら、甥っ子のウィークポイントである腰が悲鳴を上げてしまったようで、敢えなく14時に終了となった。まあ限界まで滑ったということなので私の務めは果たしたということだろう。
甥っ子はクルマが生活の必需品である地域で暮らしているので、学生ではありますが以前家族が乗っていた35万キロ走行のお下がりに乗っている。つい先日、そのクルマがいよいよ逝かれてしまったらしく、就職したら買い換えようと思っていた計画が前倒しになったそう。
「スノーボードでもサーフィンでも、自分の足と力で動いて繰り返さないと上達しない」という私の言葉を、甥っ子は重く受け止めてくれていたらしく、安心して遠出のできるクルマを選んだと目を輝かせていた。叔父としては彼のそうした思いに応えてやらないとならないよなあ。やっぱ。

気がついたら3月も中盤。
毎週雪が降るのが、ほとんど当たり前のように錯覚しておりましたが、そんなわけない。
いい加減目を覚まして春用のワックスを塗布しないとならないタイミング。
さすがにもうまとまった降雪もないだろうし、美味しいザラメを味わうためにも、むしろ余計な降雪はやめて欲しいところではありますが、果たしてどうなることやら。

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