集めるつもりじゃないのに集まっちゃう CARGO CONTAINER

ブランディングにとって、一貫した世界観というのはとても大切だと思う。という好例。

たとえ、アウトドアギアという比較的世界観の掴みやすいアイテムであっても、それを達成するのは簡単なことではない。
あくまでも私の知る範囲でのお話ですが、これをキャンピングギアと言い換えても、これまでにそれができていたのは良くも悪くも『Coleman』くらいではなかろうか。『Snowpeak』ですらできていと思う。

「世界観」という言葉も曖昧ですが、私は「これは私たちが作るべきモノなのか?」「私たちが売るべきモノなのか」という自問自答をブレなくできること。そしてその問いが唯一無二であることだと思っている。
それらはPurposeであったり、Mission、Vision、Valueといった考え方でも定義できるものですが、そうした方程式を用いなくとも、もっと単純で純粋な、自身の存在意義を定義できる確固たる自信のようなもの。
スキモノたちが、単純に好きなモノを作る。
自分たちが欲しいと思えるモノを作る。
そしてそれをビジネスとしてきちんと着地させる。
といった、ベンチャーやフットワークの良い中小企業ならではの機動力と発想力あってのモノ種であるので、Snowpeakを並列に語るのはルール違反であることは申し上げておきたい。

だからこそ、ブレのない強さのある世界観やコンセプトにはシンプルに惹かれてしまう。

そもそも『CARGO CONTAINER』に出会ったのは、キャンプ道具を探していたわけでもなんでもなく、冬の車中泊でガスストーブを車内で使うに際し、二酸化炭素をチェックしてみようと『SAFE CO DETECTOR』を購入したことに始まる。

次に購入したのはツーリングキャンプでも使える携帯性にすぐれた小型のLEDランタン『SLIM LIGHT MINI』
「小型であっても、空間を(できるだけ長い時間)明るく保つ」という機能に注目すれば、もっと安く手に入るモノならいくらでも見つかる。倍以上の開きのある、その価格差を肯定できる背得力など私にはない。
安いモノを使ってきて感じる一抹の「寂しさ」のようなものの説明は難しい。
そうした心のスキマのような場所を的確に埋めてくれる予感がしたのは、間違いなく二酸化炭素チェッカーを買っていたからだ。

そうした予感の連鎖もあり、これまで夏の車中泊で使っていた、これまた格安の扇風機の代替機として購入した『DUAL FAN – M』は、そのあとすぐにポータブルクーラーを手に入れてしまったため、車中泊ではサーキュレーター程度にしか使っていないのですが、驚くほど静かなモーター音や、肌触りの優しい風など、期待以上のもの。
車中泊では出番がありませんでしたが、代わりに酷暑のつづいた今年の夏には、日中のオートバイいじりの時に大活躍してくれた。

ポータブルクーラーも、ポータブルバッテリーもそうですが、趣味のための贅沢品でありながら、防災アイテムとしても高い存在感がある。
そうした「アウトドア用品の別の一面」、もしくは「アウトドア用品の購入は決して無駄遣いにはならない」という免罪符に気づいてしまった私は、いよいよオートバイいじりのときにも活用できることを思いつく。
涼しくなった夕刻からはじめたオートバイいじりが、日没後にまで延長してしまう時に、三脚に設置して作業現場を照らす投光器として、大型LEDランタン『SURROUND LIGHT PRO』も手に入れてしまった。

機能性を顕すデザイン、手に取った時の肌触り、適度な重さにも気を配った質感。そして、それぞれのサイズに設えられたバリテックスケースが必ず付属することと同じくらいに私の所有欲を満たしてくれるのは、スマートフォンでのコントロールを重要視しているトコロ。ほとんどスマートホームの発想だ。

家ではなく、対応力の求められる場所でこそ光り輝くこうしたガジェットは、アウトドアシーンでの使い勝手を重要視するのはある意味当たり前ですが、使い方が特殊すぎても使えないし、かといって機能がシンプルすぎても楽しくない。そうした時に「こう使え」ではなく、「あなたならどう使う?」と問われているような使う者の想像力を刺激するところがCARGO CONTAINERの魅力的なところだと思う。

とはいえ、私がCARGO CONTAINERに惹かれたのは、私がキャンプを前提にしていないから。
キャンプをするにしても極力荷物を削る必要のあるツーリングキャンプになる私の場合、SLIM LIGHT MINIを除きキャンプ場以外での用途となっているのですが、だからこそCARGO CONTAINERのもつ一貫したコンセプトに惹かれてしまったとも言える。

もうだいぶ昔ですが、私もキャンプに傾倒していた時期があって、その頃は乾電池式の電気ランタンはありましたが、決して乾電池も安くない時代でしたし、それでいてぎりぎり一晩持つ程度にしか使えない代物でしたので、まだホワイトガソリンやガス缶を使うランタンの方が主流だった。
ランタンに火を灯すにはそれなりの手順と手間がかかるのは皆さんもご存知かと思う。それを暗がりでするときなど、かなり苦労した記憶がある。それをスイッチひとつで周りを明るくできてしまう。しかも段違いに明るく、充電池で長時間維持できるのだから、LEDランタンの方が圧倒的に便利に決まっている。
ただ、わざわざ快適な家を出て、好き好んで不便な場所で過ごそうとする行為のための道具が、家のためのモノのように電化されていくことには一抹の疑問が残る。

そんなへそ曲がりにとって、CARGO CONTAINERの「家と外のちょうど中間」と言えるコンセプトが、まさにどハマりしている。「車中泊で使う」「バイクいじりで使う」という斜に構えたイイワケは、かなりの最適解となってくれている。というわけだ。

実は、これ以外にも「防災アイテム」という仮面を被った冬のサーフィン用のアウトドア贅沢品にも手を出しており、そちらも先日我が家に届いた。そちらの話もまたそのうち。

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