今シーズンはこちらの4本でスノーボードを楽しんでいきたいと思う。
『Q57』『Q545』の2本を中心に「ここぞ」という場面で『TT168 ミズメヒノキ』と『Speedmaster』を堪能させていただこうと思っている。
『Q57』についてはこちらでも再三お伝えしているが、TTを思わせるフラットキャンバーと抑揚のない控えめのサイドカーブに、ファットなシェイプが組み合わされることで、本来二律背反する趣味性と使い勝手を、高い次元で融合させるという新たな提案が一番の魅力。
一言でパウダーボードと言ってもそこには多種多様な解釈が存在していて、中でも新雪での浮力を感じさせるファット系のボードは、一番分かりやすいシェイプになると思う。ただ、幅が増えたその反面、つま先と踵からのサイドカーブまでの距離が遠くなることで、ターンの反応が鈍く感じる方もいるかもしれない。Q57はそこにストレート気味のサイドカーブとフラットキャンバーを配置することで、TTのような立体地形でのヌケの良さと、幅の広さを利してボードの角付けをしやすくすることでサイドカーブの屈曲に依存しないターン性能も持たされている。
加えて、パウダースノーをボードのどこで感じるのか?はとても大事なことで、パウダースノー向きのボードの多くはトップ寄りに浮力を持たせてサイドカーブを深めに設定し操作性を確保させることが多いように思う。そうした中、Q57は乗り手の真下あたりに浮力の重心があるように感じられるセッティングで、パウダースノーでも乗り手を中心とした回転孤を発生させることができる。この感覚にハマる方ならQ57に堪らない魅力を感じられると思う。
『Q545』は『Q57』をベースにしながら、引き算をすることでより特徴を際立たせているのかと思いきや。Q57のテイストを引き継ぎながらも浮力ポイントをトップよりにしつつ、サイドカーブを加える足し算をすることで『Q57』と性能を補完し合う関係にあるサブボードだと感じている。
例によって以上は私の勝手な推論でしかない。この見立てが合っているかどうかはさておき、私が嗜好するほとんどのシチュエーションとキブンを、この2本がカバーしてくれている。私としては2本で一対と言っていいスノーボード。
そんなQブラザースでもカバーできない孤高の存在が『TT168 ミズメヒノキ』。
TTも重心位置が乗り手に近いのですが、そのピンポイントの荷重位置を維持するために、トップからテールまで、頭からつま先まで使って操作することが常に求められる。その代わりに得られるキレ上がりや、ターンが伸びていく様はTT以外では得られない天上天下唯我独尊の世界。それだけに、斜面と乗り手の覚悟が求められるため、おいそれと出すわけにはいかない。かなりメンドクサイ存在。
Qをクイーバーに加えたおかげで、そんなメンドクサイ存在を全ての状況が揃うまで出さずに済んでいるとも言える。
深雪はもちろん、圧雪カービング、ツリーランと、ワイドレンジに、しかもそれらをどれも楽々と熟してくれる頼れる相棒が『Speedmaster』。
こう見えて『Q57』に近い存在だったりするのですが、そう捉えてSpeedmasterを見つめ直せば、Q57でも太刀打ちできないような大きなターン弧でラインを描きたい時に出したくなる。ただ、ワキシングを始めてみたら、何やら強い予感を感じてしまっているので、今シーズンに関しては多めの出番となるかもしれない。
『TT165 Softflex』もこのあとに控えているのですが、わたし的にソフト化されたQ57とカブる部分が多く、そことの対比もあってついビッチビッチに張っているミズメの方に乗りたくなってしまっている。
カブりの件で言うと、私がQ兄弟に答えを見出したことで名誉除隊となった『MANTARAY』はatuのところに嫁いでいくことになった。
『MAXFORCE』は、どれともかぶらない、これまた孤高の存在ですので、やはり手放せないまま今も我が家に鎮座している。たま〜〜に乗りたくなるレジェンド物件なのだが、果たして今シーズンの出番はあるのか?ないのか?
これら以外に我が家には『MAGIC38 Split』『SLASHER Split』の2本のスプリットボードがいるが、近頃バックカントリーにはスキーで出たい気分なので、私の中のブームがまた一周するまで冬眠していてもらうつもり。
もちろん一緒に登るメンツによっては引っ張り出す可能性も残されている。
ブーツは『TTSS LS』。
ビンディングは『STRATA』『FORCE』『ULTRA』のUNION三兄弟。
私の言うことなので一切アテにはならないのですが、スノーボード ギアに関しては今季は新規導入なしで乗り切る所存。これまでのクイーバーたちとの関係を深化させることに費やしたいと思う。
すでにオープンしているスキー場もいくつかあるようですが、今シーズンの雪はどれだけ降ってくれるのでしょうか。
果たして私は何日滑りに行けるのでしょうか?
たぶん一泊二日がまとめて行動できるリミットだろう。
北海道は夢のまた夢だなあ〜
とはいえ、歯を食いしばってワンチャンに賭ける姿勢は貫く所存であります。
皆さん、今季もよろしく。
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