『雪乞いOutdoor Market』は今年で5年目になるイベントで、スノーアイテムメーカーのブランドモールやリフト券の早割の販売、キッチンカーなどに加え、キャンプサイトを含む参加型のイベントを2日間にわたって催すイベント。らしい。私もその存在を知ったのはつい先日のこと。
『雪乞いキャンプ』という同好の士が集まって、この冬の多くの降雪を願うイベントの発展形のようで、昼間に人が多く集まって賑わう、というよりも、キャンプして今年の豊雪を祈願することをメインに据えた催しではなかろうか。
この週末は海の方の予報もあまり芳しくなく、出かけるにはまあまあ腰が重い状況。
それ以上に先週の福島へのツーリングが思った以上に楽しくて、この週もR18を走らせたい気分の方が上回っていた。
天気は日曜日の方が安定傾向。さてどこに行こうかと考えていて「そういえば」と、雪乞いイベントのことを思い出した。場所は舞子高原スキー場なので、主に冬の期間に走り込んでいる道ばかり。そうした道を雪のない時期にオートバイで走るのもオツなものだ。
埼玉県南部はこの日、朝のうちかなり冷え込んだ。前日は30度を超える夏日だったり体調管理以前の状況。せめて陽が射すまで待とうと9時頃に家を出発した。
上の画像は関越道の赤城高原SAでのヒトコマ。気温は15℃。
15℃あればオートバイでもまだ充分に我慢できる気温。のはずなのだが、この日はその数値以上に寒さを感じる。つい先日に磐梯吾妻スカイラインの気温を体感していたので、寒さへの準備は整っているものと思っていたが、この日は風もあったため、福島よりももう一段階寒く感じる。
というわけで、今年最初のグリップヒーターON。暖かくなるのは手のひらだけだと思うなかれ、これが全身に効くのでありますよ。
群馬側は晴天だったのですが、関越トンネルを越え、新潟県に入ったら曇り空。トンネル出口は小雨が降っていた。暖かいトンネルを出た途端に浴びせかけられる強烈な冷風に、一瞬気を失いそうになる。
「湯沢で高速を降りて引き返そうかな」とかなり真剣に考えさせるほど強烈な寒波。
舞子高原スキー場は塩沢石打I.Cの出口正面にあるので、一般道を走る間もなく到着。
さておき、芝が青々としている時期のスキー場を訪れるのは楽しい。天気が良かったらなあ〜
言ったように夜のキャンプがメインだと思われるので、メーカーの出展内容にはほとんど期待はしていない。あくまでもツーリング先として来ているのですが、Vector Glideが出店しているということが、ここに行こうと思わせる一因だったことは間違いない。
正直にいうとスキーのラインナップを見たかったのですが、イベントの方向性なのかスノーボード多めの展示。
気になっている。というか興味があるのは、近頃の海外勢に対するベクターグライドの回答について。
私もMASTIFF、CORDOVA、BUTTERKNIFEという3本のVector Glideとともに、『LINE SAKANA』にも乗っている。SAKANAは良い意味でとても“軽薄”な乗り味で、重厚を絵に描いたようなベクターとは対極にある。
だから余計にSAKANAの持つ軽い操作性に感化されてしまう部分が多々あるのですが、こういった場合、私の性格的には、あくまでもVector的な考え方の中でその“軽薄さ”を楽しめないものかと考えてしまう。
なんてことをスタッフの方につらつらと話していたら、それは『POLARVE (ポラーヴ)』ではないか?と。
中でもノーマルモデルからメタルを廃した『POLARVE LIGHT』が外国勢に対抗できる機種ではなかろうか。
う〜〜ん。興味津々だ。乗ってみたい。
こちらのイベントは参加料¥1,000で、会場内で使える¥500のチケットがもらえる。
それを使って何か食べて帰ろうかと思っていたのですが、新潟の方で展開されているというアウトドア・アパレルブランド『ROAVER』さんでセーターとネックゲイターを買わせていただいた。
とてもタフな縫製と、上品な素材の使い方がとても印象的なアイテムを多く取り揃えていらっしゃった。
見た目にその素敵さは伝わっても、これが百貨店だったりしたら食指を動かされなかったかもしれない。こういう出会い方ができるのもこうしたイベントの特徴かもしれない。
私の今回の目的はあくまでもツーリングなので、イベントは1時間ほどで切り上げて走りのほうに戻ることにする。
とはいえ、腹が減ってはなんとやら。しかも塩沢と言えば大好きなへぎ蕎麦の『中野屋』があるではないか。
というわけで、今週も昼飯は蕎麦。だって美味しいんだもの。
塩沢から17号線を走り(っていうか、関越道以外に他に埼玉に戻る道はない)三国峠を目指すと自動的にかぐらスキー場に着く。シーズン中は人とクルマでごった返すのですが、季節外れでゴーストタウンのように閑散としたロープウェイ乗り場と駐車場がなんだかとても新鮮。
田代を飛ばしてお次は苗場。
こちらは季節外れのスキー場と言うよりも「FUJI ROCK 跡地」といった方がこの時期は適切か。
紅葉シーズンにはドラゴンドラも運行されているため、かぐらと違い冬以外でも人が集まる場所なのですが、紅葉にもまだ早いようでこちらも閑散としていた。
三国トンネルを越えて群馬側に出ると天気が戻った。
気温は変わらないのですが、太陽光に当たるだけでホッとする暖かさを感じられる。
いつもはこのまま17号線を南下して伊香保まで出てしまうのですが、今回は赤谷湖を過ぎた湯宿温泉の交差点を右折し、県道53号線を西に進んで中之条に出るルートを初めて走ってみた。
途中、対向車とすれ違うのが精一杯の道の狭い箇所もあるが、概ね快走ロード。気に入った。また走りに来よう。
中之条から「裏榛名」の異名を持つ群馬県道28号高崎東吾妻線で榛名湖を目指す。
この時すでに16時を過ぎて日没寸前。この日一番の冷え込みスポット。道路の気温表示で「6℃」。
正直ここに来たことを後悔しかけたが、道自体はかなりいい。
間違いなく「表榛名」よりこっちの方が榛名山のメインディッシュだ。
榛名湖に到着した。
まだ森の木々は紅葉をはじめていないのにこの寒さ。ここ数日で一気に気温が下がったことが分かる。
この頃になると張り詰めたような空気感がむしろ気持ち良くなってくる。
ライダーズハイ。
伊香保の方には降りずに榛名神社側から高崎方面に抜ける33号線を走る。
ついお参りしたい衝動に駆られてしまうが、私の推しは三峯神社なので、神様の浮気はしないようにしている。
神様は意外と嫉妬深いらしい。
標高を下げるにつれて気温も上がってくるのですが、日没後はもう一段気温が下がってくる。
そうして高崎から先は久しぶりのナイトラン。
この時間、高速道路は渋滞しているので、オートバイならむしろ下道の方が早い。
暗くなるとどこをどう走っているのかさっぱり分からなくなる。Google先生の言いなり。
途中の吉野家で、今年も発売が開始された『牛すき鍋膳』を食べて19時前に無事帰宅した。
今回は往復で約500km。
寒かったけれど装備は揃えて行ったので耐えられないほどではなく、むしろ寒いことを楽しむ余裕があった。
一気にオートバイが沁みる季節になった。
もっと走りたいなあ。
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