一年前に思いつきだけで行ってみた三峯神社。
手ぶらで帰るのもなんだなあ、と思い戴いて帰った商売繁盛のお札。
お札のおかげさまなのかどうかは分からないが、大繁盛というわけではないものの、食うには困らない程度に儲けさせて頂いたので、今年もお札を納めに三峯神社に行くことにした。
この日、日本海側には低気圧がかかり雨模様、北海道ではまとまった降雪があったたようだが、南側の関東圏は晴天。しかも、気温は20℃超え。何を着ていくべきかかなり悩まされた。案の定、9時に走り出したその瞬間からむしろ暑いくらい。首まで閉めた革ジャンのファスナーを開放して走らせてちょうど良いほど。
明らかな行楽日和だ。行楽日和ってことは???嫌な予感がする。
そしてその予感は的中する。っていうか当たり前の現象。入間から秩父に抜ける道が美味しいのですが、道中はご家族づれのクルマやツーリング中のオートバイで溢れており、自分のペースでは走れない。っていうか楽しくない。
二瀬ダムを曲がり三峯神社のためだけに敷かれた278号線に入り、やっと交通量が減った・・・
・・・・と思ったのも束の間。三峯神社の駐車場まで3kmの地点から駐車待ち渋滞。車列はピクリとも動かない。
バスで訪れた乗客たちはバスを降りて歩き出していた。
単純計算でも350台ほどが駐車場が空くのを待って縦列していることになる。秩父市市営の三峰駐車場のキャパシティは280台と公表されている。このとき正午。果たして最後尾の方は陽の出ているうちに辿り着けるのだろうか。
オートバイの私はすり抜けを駆使してさっさと到着できたが、それでも3kmともなるとまあまあ疲れる距離だ。
もちろんバイカーも多く訪れていた。
そう言えば去年は仕事の隙をついて平日に来たんだった。
秋の行楽シーズンの、しかも休日に来るべき場所ではなかった。
前回は、三ツ鳥居を跨いだ瞬間に寒気を催すほどの強い“気”のようなものをはっきりと感じることができたが、多くの人が行き交うこの日はそうした感慨はまったくなかった。
Wi-fiと同じで、受信する人が多いと割り当てられるギガが減るようだ。
来年は絶対に平日に来よう。
階段を上がり、青銅鳥居の先に二本の御神木がいらっしゃり、その奥が拝殿。
私は拝殿にお参りすることもせず、しばし御神木を眺めまわしたのち、社務所に向かい新しいお札を戴いたら、古いお札を納札所にお返しして、さっさとここを立ち去ることにする。あくまでもこちらの神様とはビジネス上のお付き合いなので時短で対処したい。というのは冗談だが、言ったようにこの日の鏡内からは伝わってくるものがほとんどない。体感上のご利益がないのでただの観光になってしまった。
というわけで、ひとしきり秩父の紅葉を堪能したら退散することにする。
とはいえ、往路もそこそこのノロノロ運転が予想されるし、このまま帰ったらまったく走り足らない。
というわけで、奥多摩湖に行った時と同様に山梨の従姉妹にLINEを入れると、ちょうど暇にしているというので、雁坂トンネルを越えて再び山梨に向かい、石和温泉の「ほうとう小作」で待ち合わせることにした。
秩父湖から先へは行ったことがなかったのですが、ここもまた素晴らしい道でありました。
是非また走りたい!
画像は雁坂トンネルを越えた西沢渓谷から眺める廣瀬湖の景色。ビューチフル。
南アルプスの三伏峠、北アルプスの針ノ木峠と並んで日本三大峠と言われる峠のひとつが、秩父と山梨を結ぶ標高2,082mに位置する雁坂峠。日本書紀にも登場するほどその歴史は古く、1988年に雁坂トンネルが開通するまでの長い間「開かずの国道」と呼ばれていたそう。
昔々、中津川林道を抜け、三国峠を越え、三上牧丘林道を走って山梨側に入ったことがあったなあ。ちなみにほぼ全線砂利道だった。CRM250に乗ってた頃だ。中津川林道が土砂崩れで通行止めになっていたりしたが、今は完貫きできるのだろうか?
という険しい場所を6kmも掘り進めたトンネルなので、通行料は二輪車でも590円とお高め。
三峯神社から1時間半。石和温泉に到着し今年3回目の「ほうとう小作」をいただいた。また写真撮るの忘れた。
従姉妹と積もる話(と言っても近頃は親の介護に関する情報共有がほとんどだが)をしていたら15時を回っていた。
従姉妹に別れを告げ帰路についた。
帰りは前回も通った411号線で奥多摩湖へ抜けるルート。
大菩薩ラインから臨む富士山は、この日冠雪していた。いよいよ冬だ。
峠を東側に下りれば太陽の光はもう届かない。
しかも、奥多摩湖周辺は雨が降っていたようで路面も濡れており、ややスリッピー。
それでも意地になって「RAIN」モードを使わずに「ROCK」で突き進む。
少々肝を冷やしながらの走行となった。
ただ、こちらの東京都の方が秩父よりも紅葉が濃く鮮やか。
薄暮の中の紅葉を楽しむことができた。
ちなみに、この時間になってもまったく寒くはなかった。
青梅に着く頃には、とっぷりと陽も暮れ、そこからはナイトランを余儀なくされた。
近頃すっかり目の暗順応が悪くなった。次第に夜目が効いてくるのですが順応するのに時間がかかるようになった。それまでの時間が心細い。やれやれであります。
そうして19時に帰宅。結構走った感覚があったのですがこの日の走行距離は280kmほど。
思ったほど遠くないんだな。またもや新たな魅惑のルートを発掘した気分。
ただ、行楽シーズンの週末は極力外すことにしよう。
さて、真冬までにあともう一回くらい走りに行けるかなあ。
とか思っていたら、R18にリコールの通達が出てしまった。
その話はまた明日。
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