今年のゴールデンウィークは29日(昭和の日)にTくんとバックカントリーに行く約束がある以外はなにもない。
今年は間に平日を挟む飛び石連休。とはいえ予定はまとめたいので、29日の前後で滑りに行きたい。
とか皮算用を企むものの、そうは問屋が卸してはくれない。
天候的には連休初日の土曜か日曜が晴天予報で、むしろ28日以降は下り坂で30日も降水確率が高い。保険をかける意味でも29日の前で滑りに行っておいた方がよさそう。ただ、連休初日が混雑することは目に見えているので日曜日から二泊三日で行くことに決めた。
行き先だが、この時期にもなると選択肢も少ないのでおのずと決まってくる。
すでに営業を終了したパルコール嬬恋が、この土日だけ再オープンするという情報もあり、まあまあ惹かれたりもしましたが、ぐんまパウダー5の時間券が4時間残っているので、それも使い切っておきたい。そして、その時間券が使えるスキー場は残すところ丸沼高原のみ。
という大人の事情やら思惑やらが微妙に絡み合い、春スキーと言えばの奥只見、雪の豊富なかぐら、丸沼高原が狙いドコロ。
私の性格的には家から遠い方から近くに向かって移動したい。となると、日曜日に奥只見かパルコール嬬恋に行って、丸沼に移動し、29日に至仏山を登る。というのが効率的なモデルコースと言える。
29日のバックカントリー先は至仏山以外にもいくつか想定されるので、あくまでも暫定プランでしかないのですが、ひとまずこの行程で行くことにする。
そして、「春はやっぱり奥只見に行っておこう」という、極めてステレオタイプな理由で、土曜の晩に奥只見に向かうことにした。

奥只見シルバーラインが夜間は通行止めとなるので、麓の道の駅で車中泊したのですが、ゴールデンウィーク中の5/4日までは終日通行可能になっていた。奥只見に限らず、できるなら夜のうちにスキー場の駐車場に入りたいのですが、それに気づいたのは道の駅でビールをかっくらってしまったあと。というわけで5時半起きでシルバーラインを行く。
麓の道の駅からスキー場までは45分程度。リフトの営業開始は8時からなので早過ぎる行動なのですが、奥只見の駐車場はすぐに一杯になってしまう。私が狙うのは無料の第3駐車場。
スキー場入り口に着いた時には、有料の第1、第2駐車場のゲートオープンを待つ車列ができていた。そのあと駐車場が開放され無事に第3駐車場に入れることができたのですが、言ったようにこの日はシルバーラインが終日通行可だったため、この時間ですでに2/3ほど埋まっていた。



7時半にはリフト乗り場に並ぶ。
営業開始のタイミングで100名ほどが列を作っていたが、乗り場が混雑するのはこのときだけ。
以後は待ち時間なしでどのリフトにも乗れるのもいつもの奥只見の通り。

第一リフト脇の斜面の雪は全層で崩れてしまっていた。
コース外滑走を厳しく規制する旨の場内アナウンスが多く流されていたが、これを見れば説得力強し。


30分以上リフトの営業開始を待ってまで慌てる必要もないとも思えるのですが、せっかくなのできれいに整えられたピステンを滑りたい。
そして、結果的にも気持ちよくボードが走ってくれたのは最初の2本であった。それ以降は雪面がぐずぐずになってしまい、もう2本も滑った頃には、緩斜面の連絡コースを中心に軽くボードが掴まれるようになってしまった。というわけで、この日は“慌てる乞食に貰いが多い”日となった。

この日は『TT168 ミズメヒノキ』+『BURTON GENESIS TT』のTTセット。
春にミズメヒノキを出すなんてコトこれまであっただろうか?深いザラメ雪だとドラグが気になって細いTTを出しづらいこともあり、この時期にTTを出すことはまずない。
そんな気分をおしてでも乗ろうと思えるほど、否、乗りたいと思えるほど、今シーズンはTTとの距離がグッと詰まった印象がある。そして、朝イチのザラメピステンはトップシーズンの新雪ピステンにも負けないくらいの素晴らしい足応えだった。抵抗感の高いザラメだと、TTのスッキリと淀みのない乗り味がより際立って感じられる。あ〜〜やっぱりTTっていいなあ!



春の奥只見はこうでなきゃ!ってくらいの良い天気!!
TシャツにGreen Clothingのネルシャツを引っ掛けた出たちでちょうどいい。気持ちヨシ!



大好きなスキー場の一番外側を走る『カモシカDコース』にももちろん足を伸ばしたのですが、最後の緩斜面でボードが引っかかってしまった。
ここのところの学びもあって『Kashiwax C.W.D.』を施工してきたのですが、一番違いが出る緩斜面でスッキリと走ってはくれなかった。

そのあとスキーに乗り換えた。
スキーにも『Kashiwax C.W.D.』を施工して来たのですが、スキーだと同じ場所でも引っかからないどころかよく走ってくれた。これはストラクチャーの有無の違いだと思われる。やっぱり春雪にストラクチャーは必須だよなあ。
ただ、少なくとも関東圏から通えるスキー場であれば、トップシーズンはむしろストラクチャーが入っている方が引っかかる印象がある。何より、ソールの厚みには限度があるのでサンディングは最低限に留めたい。そんなセコい考えなので春用の乗り物を決めたくなってしまうのですが、シーズンを通して遊べるボードを見つけることが目指すところなのでそうもいかない。
そう考えると春雪にストラクチャーなしでこれだけ滑れば及第点だとも思う。そういった意味でも春はとても悩ましい季節だ。
このスキー板を見て違和感を感じたあなたはかなりの土雪:ツウ。
シーズンも最終盤だというのに安さに釣られてつい手を出してしまった。
こちらの話はまたそのうち。なかなかに解釈の難しい板なので、感想を述べるのは来シーズンになっちゃうかもかもだけど・・・


昼過ぎには雪はかなりグズグズになってしまった。
と、自分に言い聞かせながら13時前にゲレンデを後にしたのは午前券だったから。
一日券にしても14時には上がっただろう。
それでもきっちり4時間滑った。
ちなみに、この日はこちらのブログをお読みの方に駐車場でお声がけいただいた。
クルマで身元がバレたらしい。細かいところまでお読みいただきありがとうございます。
運転マナーはかなり悪い方なので、移動中は見て見ぬふりをお願いしたい。

この趣味をしていて楽しいことのひとつに、桜を2度楽しめることがある。
北の春は都市部から2週間ほど遅れて訪れる。
今年はまだ残る雪と桜の共演が美しい。

その足で片品に移動。
『笹の湯』で疲れを流してから『芳味亭』で生姜焼き定食を頂戴する。
ちなみに、奥只見から丸沼高原までクルマで150km以上走る必要があるのですが、直線距離ならたったの40km。もちろん雪が溶けたとて、そもそも片品に抜ける道などないのですが、双方とも尾瀬沼までは抜けられるので、ほんの数kmだけ道がないので尚のこと惜しい。
それはさておき、奥只見から檜枝岐、そして会津へと連なる国道352号線はいつかツーリングで走りたいルート。
越後駒ヶ岳を望む眺望の良い道は「酷道」「修験道」といった異名を持つ、60kmにわたって1.5車線の幅しかないつづら折れのワインディングがつづく道。いつか走りたい。

丸沼高原の駐車場で沈みゆく夕陽を眺めながら、そんな夏のオートバイ旅に想いを馳せるオレ様。
もちろんよく冷えた缶ビールで乾杯。
あ〜最高!すんばらしくGWな1日でありんした。
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