熱帯夜の車中泊を乗り切れ!ポータブルクーラーってどうなのよ?

サーフィンやスノーボードをやる人ならば、朝一の波や雪がどれだけ美味しいのかご存知だろう。
私の場合を言えば、海でも山でもだいたい片道3時間程度かかるので、朝6時に入水しようと思えば、夜明け前どころか、家を3時前に出る必要がある。
スノーボードはリフトの営業時間があるので、海よりはゆっくりできるかと思いきや。そうすると高速道路が渋滞してしまうので結局4時には家を出たくなってしまう。
もちろん下道で行くなら尚早く家を出る必要がある。

私は早寝ができない。0時頃にならないと眠れないので2時に起きるなんてゼッタイムリ。それならまだ一睡もせずに家を出た方がよっぽどマシだ。
となればいっそ前夜のうちに家を出て、現地で仮眠する方が理に適っているという理由から車中泊に行き着いたわけなのですが、何より魅力的なのは、海の前やスキー場の駐車場で寝てしまえば時間いっぱいまで寝ていられるし、その後の行動もラクだということ。アウトドアアクティビティにおいて、車中泊はトンデモナイ機動力をもたらしてくれる。

と、イイコトづくめの車中泊ですが、(家族の理解という話を除けば)ひとつだけ課題がある。
それは、車内という空間できちんと眠れるかどうか。

私も最初は熟睡できなかったのですが、寝具を整えれば熟睡が可能であることが分かり、それからは個人的な睡眠ポイントを重視しながら寝床の整備に努めてきた。
ちなみに、快眠に一番効くのはマットレスですが、その次に眠りの質を上げるアイテムは窓の目隠し。
真っ暗な夜であろうと車内から車外が見えなくすることで得られる安堵感は想像以上だ。
そうした設えを徹底できれば家のベッドと変わらない回復力を得ることもできるようになる。

ただ、それでも何でもどうにもならないことがある。
それは暑さだ。

はっきり言って寒さは寝袋でいかようにもなる。でも暑さばかりはどうにもならん。
ここ数年の猛暑日の多さはご存知の通り。今年はいよいよ高気圧が梅雨前線を押し除けてしまうほど。
もちろんこのご時世に一晩中エンジンかけっぱなしで二酸化炭素を撒き散らすなんてもってのほか。
特にディーゼルエンジンを低回転で回し続けるとエンジン内部に煤が溜まりやすくなるので避けたい。
そして、私の乗用車タイプの車輌だと、ワンボックスなどに比べると車内が狭いぶん気密性が高く空気が滞留しやすいため、冬は重宝しますが、夏場は逆に温まった空気が抜けづらいため涼しくなりずらい。

言ったように窓の目隠しを重視しているし、音が気になるので窓を大きく開け放つことができない。
これまでも『Air 寝袋』や『車中泊用バグネット』など、考えつくアイテムはおおよそ試してはみたものの、結局のところ外に風が吹いていないと車内に篭った空気を換気することはできない。
キャンプ場のように風通しがよく気温も低い高原などであればまだ良いが、標高0mの海沿いを目指す場合、風向きやその夜の外気温がどうなるのかはいつも一か八か。
つまり、夏の車中泊の熟睡度はすべて運次第となってしまう。

真夏の車中泊を運任せにしない最高のアイテムとして、ポータブルクーラーの存在にはだいぶ前から気づいていましたが、519 × 297 × 336 mm、専用バッテリーを装着していない状態でも16kgというサイズは、ワンボックスカーならまだしも、私の乗用車ではどう考えても持て余す。そう思ってこれまでは諦めてきましたが、先日、寝たまま熱中症になってしまうんじゃないかと命の危険まで感じてしまった。
そうすると、どこからか見てるんじゃないか?っていうくらいタイミングよくクラウドファウンディングに新しいポータブルクーラーが登場した情報が入ってきてしまい、なし崩し的にポータブルクーラーの導入を検討することとなった。

すべてのメーカーの機種を調べられてはいないものの、ちょっと調べただけでもピンからキリまで出てまいりますが、クルマやキャンプで使えるタイプになるとそう多くはない。
とはいえ、安物買いの銭失いになりかねない、かなりのいかがわしさが漂うこうしたニッチ製品の場合、多少お値段が張ってでも、もしもの場合に備える保証内容やアフターサービスはとても重要だと思う。そうした信頼性を鑑みれば、のちのちの拡張性を含め、ポータブル電源メーカーであるECOFLOWが販売する『ECOFLOW WAVE 3』が一番の注目株。

ご覧のように1,024Whの専用バッテリーパックで最大8時間駆動を謳っておりますが、それはあくまでも8時間駆動させるように運用した場合の話で、実際には外気温30℃を超すような炎天下において、車内を28℃に維持しようとすると1,000Whのバッテリーでは2時間もたないという報告もある。
もちろん私が使うのは夜間のため、熱変換させる外気温は低いのでもっと長時間使えるものと期待している。
何より早起きが前提なので、外気温が上がるまで稼働してくれればいい。

課題は2泊以上になった時にどう充電するのか。
ECOFLOWには1,500Whクラスを家のコンセントから最短60分で80%、90分でフル充電できるものもあるが、外出先でコンセントを借りるには、スタバやマクドナルドなどに行くくらいしか思い浮かばない。
シガーソケットからも充電できるようですが、1,024Whの専用バッテリーパックで10時間くらいかかるらしいので論外。ソーラーパネルからも充電できますが、炎天下に2時間以上見守ってやる必要があるし、曇り空なら更に充電時間は伸びてしまうので、災害時ならまだしも、私の用途(性格)に照らして考えると実用的とは言えない。

といった電力確保の課題に加え、ワゴンとは言えさして広くもない乗用車の室内に、排気ダクトの設置を含め、多くの遊び道具と共にどう配置するのか。できれば16kgもあるものを寝るたびに動かしたくはないので置き場所は固定したい。とか、解くべきパズルはかなり難解。
そして何より、ご予算という最後にして最大の障壁も目の前に立ちはだかる。
諸々調整やら検討やらをしないとならないのですが、もし本当に酷暑の夜でも構わず良い波を狙って動けるようになるのであれば安いものだ。とも思う。
それよりも出かけることを億劫に感じるようになってしまうことの方がよっぽど怖い。
「やりたいことだらけで時間が足らない!」っていうアレは、ほとんど若者の話。
歳をとると時間はできるが、気力の方は減衰していくもの。時間の作り方よりも、いかにやる気を維持するのか。の方がずっと難題なのであります。

ジジイこそ先進のガジェットを駆使しないとならんのです!と、都合のいい理由を並べながら、諸々の課題をクリアできればと思っている。

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