SHOEI X-Fifteen Carbonが来る!!

私はヘルメットが大好きだ。
なんてことはもういちいち表明する必要もないと思いますが、自分でもたった一つの私の頭を防護するために、賞味期限のあるヘルメットを何個も所有するという愚行に対して、少なくない罪悪感を持っているので、頼まれなくても言い訳をしたくなる。

話は逸れますが、画像は先ごろBMWが発表したコンセプトモデル『VISION CE』。
BMWは度ごとにヘルメット不要のコミューターを発表しますが、これがドイツ人の嗜好なのか、欧米の傾向なのかは分かりませんが、マーケティングにうるさいBMWに、商品化の価値があると思わせるくらいにノーヘル需要があることを、この事象は表していると思う。
そうした傾向は日本でも同じなのだろうとも思う。「ヘルメットは本音を言えば被りたくないもの」という意識が、ヘルメットを楽しむことを阻んでいるとか考えるのは言い過ぎだろうか。

確かにヘルメットは夏は暑いし、視界は狭いし、重いものが頭に載っている邪魔な存在であることは否めない。
でも、ボディパネルの少ないオートバイに乗る者としては、ヘルメットが全体像に占める割合は決して無視できるものではない。と思う。
乗っているオートバイの意匠を変えることはなかなか難しいし、だからこそそれには多くのお金もかかる。そんな時にオートバイ全体の印象を想像以上に大きく変えられるヘルメットという存在を活用しない手はない。
何より、自身のパーソナリズムを定義するアイテムとして、誰もやりそうにないことにこそ価値があると信じるへそ曲がり者にとって、手を出しやすい(失敗しやすい)アイテムだとも思う。

という長い前置きを経て本題に入る。

先日『SHOEI Personal Fitting System』なんてものを体験してしまった、ちょうどそのタイミングで『X-Fifteen Carbon』が10月に発売開始されることが発表された。

BMW R18に、純レース仕様の『X-Fifteen』は似合わない。のか?
レーシングスペックのX-Fifteenには、MotoGPレーサーのレプリカモデルや、オリジナルのデザインモデルを多くラインナップするが、さすがにそういったモデルに食指は動かされない。
ただ、現在MotoGPでブッチギリでチャンピオンシップを独走するマルク・マルケスのレプリカモデルをはじめとして、そうしたデザインモデルの方がX-Fifteenの中心的存在であることは認めるところなので、いくらへそ曲がりの私でも、わざわざ単色モデルを手に入れるのはもったいないような気もする。
そんなX-Fifteenにあって、炭素繊維が織りなす独特の紋様は、ハイパフォーマンスの象徴である以上に、また別の説得力や魅力を生み出していると私は思う。

フロントスクリーンに隠れるようにガソリンタンクに這いつくばって伏せる姿勢を前提にされたエアロフォルムが、クルーザーモデルであるR18と相性がいいワケなどない。
実際P.F.S.を施工していただいたスタッフの方にも、乗っているオートバイのポジションによってもセッティングに違いがあると言われた。

でもだ。だからと言って使用が禁止されているわけではない。
そうした先入観を取っ払って平たく考えてみれば、頭がブレない重心設計、空力特性に優れ、整音性にも優れるエアロフォルムに、ライディングの集中力を損なわないベンチレーション性能など、何をどう考えてもレーシング・スペックのヘルメットが現代最高のヘルメットであることに違いはない。

R18のBMW純正指定のパーツを供給しているROLAND SANDS DESIGNは、私も持っている『BELL Bullitt』に加えて、ご覧のレーシングスペックの『RACE STAR DLX FLEX』も展開している。
ドラッグバー・ハンドルを装着する我がR18であれば、十分に許される選択ではなかろうか。なんてことも無駄遣いの言い訳にはもってこいだ。

とか、ほとんど無駄遣いを決心したかのような書きっぷりですが。
X-Fifteenはこのカーボンモデルを除き、9月30日をもって廃盤となるらしい。
それはつまり、X-Sixteenが登場する予兆ということなのだろう。
X-FifteenはSHOEIのフラッグシップモデルとして、すでにかなり煮詰まっているので、マイナーチェンジ程度の変更に留まるものと思われるが、だからこそこのタイミングでのカーボンモデルの登場は、マーケティング的なテストケースの可能性もある。
もしこれが人気を博したり、話題になるようなことになれば、X-Sixteen以降でもカーボンモデルが登場するかもしれない。慌てる乞食はなんとやら。
散々煽っておいて恐縮ですが、ひとまず模様眺めを決め込むこととする。

SHOEI Gallery Online Storeを除くSHOEI Gallery各店にて限定販売されるX-Fifteenのガーボンシェル仕様『X-Fifteen Carbon』はメーカー希望小売価格税込¥165,000!

2018年に発売された『アライRX-7X SRC』が税別¥240,000だったことを考えれば格安だと言えるし、MFJ公認のレーシングスペックで、ドライカーボンを纏ったモデルが7万円を切る値段で手に入るこの時代に、16.5万円は高いとも言える。

何とも悩ましい時代になったもんだ。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次