『ガメラEXPO ガメラ生誕60周年記念大回顧展』を観に行った話

11月22日〜12月7日まで、有楽町マルイにて開催されている『ガメラEXPO ガメラ生誕60周年記念大回顧展』を観に行ってきた。
実は昨年開催された『ゴジラ博』の開催日程を間違えて見逃すという大失態を犯しており、ガメラEXPOに関しては是が非でも観に行かなければならなかった。

小学生の時には『東宝チャンピオンまつり』と『東映まんがまつり』という二大映画祭が毎年開催されていて、ゴジラとガメラはそのプログラムの一つとして上映されていた。
家庭用ビデオなんてものあるはずもなく、映像作品を観るには映画館に足を運ぶか、テレビで放送されるのを待つしかなかった時代、へそ曲がり少年は死に物狂いで親に泣きついては映画館まで連れて行ってもらっていた。
おかげさまでゴジラもガメラも全作銀幕で観ることができた。親には感謝しないとならない。

幾度もリメイクされたゴジラは、今ではハリウッドスターにまで上り詰め、どちらかというとガメラはサブカルチャーの存在として、ディープなところで一部のファンに見守られてきました。
そんな深海の底で眠っていたガメラを呼び覚ましたのが『平成ガメラ三部作』と呼ばれる『大怪獣空中決戦』『邪神 〈イリス〉 覚醒』『レギオン襲来』の3作品。

面白かったのが、平成ガメラは天敵ギャオスを倒すためなら、足下の人間など気にしてはいられない。と言った感じで、逃げ惑う人々を踏みつけにするというパニック作品にしていたところ。
ガメラはギャオスという地球環境の厄災を駆除するために、古の人類に生み出された生物兵器なので、人間が地球環境を脅かすようなことがあれば、たとえ人間であても容赦しないという潔い設定が真新しかった。
ガメラは人懐っこいキャラクターに設定されいたので、多くの方が驚いたことと思う。かく言う私も大興奮した一人。
そんなわけで、いまだ色褪せない記憶として残るガメラですが、とはいえ『平成ガメラ三部作』もすでに30年前のおはなし。

今回一番観たかったのがこの『平成ガメラ三部作』の3体のガメラスーツ。
ただ、動きやすさを求められるアクトスーツは、撮影期間だけ維持できればよいため長期保存できる耐久性はない。
こちらはオリジナルではなく、クラウドファンディングで募集された【ガメラ永久保存化プロジェクト】によって、当時のガメラスーツの原型、図面などをベースに、耐久性の高い素材であらためて制作された立像。
さすがに3体揃うと壮観な眺め。

オリジナルのスーツのサイズに伴うものだと思われるが、イリスガメラが一番大きい。
ガメラの公称値に変わりはないはずなので、造形がどんどん複雑化する敵スーツのサイズアップに合わせてガメラスーツも巨大化したものと思われる。

『大怪獣空中決戦』のガメラ。
人も踏みつけにする設定になったのですが、平成一作目のガメラは他の2体と比べて頭も目も大きく、人懐っこさがあるため、まだ昭和の時代の面影を残していることが分かる。
それにしても目玉と口腔内の生々しさがエグい。

対して三部作の最終形態となる『イリスガメラ』は、“怪獣”としてのケモノ感のディテールが肉盛りされて、より恐怖の対象としての存在感が増している。
どの作品でもガメラはガメラとして見てしまうので、こうして並べてみないとこうした演出上の差異は分からないことが多い。

敵方の怪獣たちの展示も多く見られた。
CGではなくスーツアクターたちが中に入って演技をしていたことには今更ながら驚かされる。

こちらは2015年にニューヨークのコミコンで発表されたCGガメラ『ガメラ生誕50周年記念映像「GAMERA」』のCG制作用のひな形。禍々しさがさらにアップデートされている。
その後アニメーション作品が公開されたりはしたが、実写版の話は全く聞かない。
新しいガメラを是非観たい。この展示会がそうしたムーブメントにつながることを切に願う。

私がガメラシリーズで一番好きな怪獣は『ギロン』。

そして『ジグラ』。
また観たいなあ。と思いつつも、いま観るとガッカリしそうで観られない。
特撮と言えば聞こえはいいが、単に着ぐるみの怪獣がミニチュアの前で暴れている映像だ。
こどもの脳内で巻き起こる「想像力」という名の化学変化が、稚拙な映像を高度な未来の画像として補完していたのだと思うと、美しい記憶のまま留めておくべきだと思ってしまう。
とか、分かっていたのに、『平成ガメラ三部作』は我慢できずに先日観てしまった・・・

唯一、三部作ともに出演している中山 忍だけは今も色褪せていなかった・・・

それはさておき、『ガメラEXPO』は明後日12月7日まで開催されているので、気になった方はぜひ、有楽町マルイの8Fイベントスペースまで!
当日券は会場での時間予約制での販売になりますのでご注意ください。

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