FALL/フォール

まちがいなく説明不要。
なんなら予告編もいらない。
上に貼った2枚の画像だけで、これがどういった映画かすぐに分かるだろう。

近ごろ、信じられないようなスカイスクレパーの先端に立つ画像を、SNSなどに上げる輩がいらっしゃるが、私はそうした画像を見るだけで背筋が凍る。
私は決して高所恐怖症ではありませんが、それを見てなんとも思わない人がいたら会ってみたいと思う。

傾斜のきつい一般の峠道をロングスケートボードで駈け降りる動画も観るに耐えない。
とにかく、世の中にはそうしたスリルジャンキーな方々が多くいて、そういった方々の撮った画像や映像には高い需要があるため、その過激さはエスカレートする一方だったりする。

『FALL』はその行き着く先にある究極の絶望を描いている。

無人の海で一人サーフィン中にサメに追いかけ回される『ロスト・バケーション』や、極寒のスキー場のリフトに取り残される『フローズン』など、比較的低予算で撮れる“エクストリーム・シチュエーション・サバイバー”は多いが、これはその中でもダントツにおっかないシチュエーションだと思う。

ぶっちゃけ私はほとんど直視できなかった。
それでも最後まで観続けられたのは、単にコトの顛末を見届けたかったからに他ならない。
老朽化した地上625mの電波塔のテッペンに取り残された女性2人の運命やいかに!!
一応言っておくが東京スカイツリーの高さはご存じの通り634m(ムサシ)。
展望台からの景色を思い出せばこのシチュエーションのキチガイさ加減が分かるだろう。
ちなみに、この支線式鉄塔は「サクラメント・ジョイント・ベンチャー・タワー」と言ってカリフォルニアに実在するものなのだそう。ただ、たぶんこれは実話ではない。ハズ。

(オススメ度:50)

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