雨に祟られた長野ツアーの翌週。
うって変わっての降雪予報に喜び勇んで家を飛び出した。
一週間前に志賀高原で共に苦渋の撤退を余儀なくされたOYくんも悔しい思いを残しているだろうと思い声をかけると、OYくんも来てくれることになった。
この週は広い範囲で降雪の予報が出ており、せっかくなので白馬の方に行きたいとも思っていたのですが、何なら近所の群馬の方が予報積雪量が多めということで、尾瀬岩鞍にやってきた。
案の定。多くのパウダーハンターたちで賑わうゴンドラ乗り場。
例によって一本目は撮影する余裕はなく、二本目から撮影開始。
んで、その一本目ですが、膝まで埋まる深雪。
しかも、かなり雪質は軽い。
まだ充分な積雪量に達していない尾瀬岩鞍だったので、コブ斜面に軽い雪の載った地形丸出しの状況かと思いきや、
予想外の底突きなしのミドルディープパウダー
この日は「満を持して」と言って良い『MOSS Q57』初見参。
予想外に“BONE WHITE”の『UNION ULTRA』がハマっている。カッコエエ。
正直に告白すると、ひと度これを出すと他のボードに乗れなくなる危険性が極めて高い。
少雪予報のシーズンだったので、浮力の高いファットモデルを出しづらいということもないではないが、ことQ57に関しては、オールマイティどころか、圧雪斜面でもとても秀逸なカービング性能を誇り、しかも立体地形も難なく熟すどころか、とんでもなくコントロールがしやすいというオマケが付いてしまうため、最初に出してしまうと他のボードに乗る意欲が削がれてしまう可能性が高い。多ボード乗りにとって危険極まりない一本。
これに抗えるのはもうTTしかなくなる。
そんなQ57なので、この日のパウダースノーでは水を得た魚以上の存在。
ロッテアライリゾートを滑ったときも深雪でしたが、その時乗っていた『MANTARAY』にはブレーキを感じるほどの下向きの抵抗感を感じたのですが、Q57にはそうした抵抗感はほとんど感じない。
もちろん雪質も違う場所同士での比較なので、同じ日に乗り較べたら印象はもう少し変わるかもしれないが、Q57のトップ付近の抵抗感の低さは隠しようのない事実。深雪の中にあってもタテ方向にかなり速い。
それでいてファットなりの浮力感と反発感を足裏に感じるので、操作に対するレスポンスの感じさせ方は充分以上。
パウダースノーの中でも安心して高速からのターンを続けられる。すごい性能。これだから、一度乗るとこればかりになってしまう。
いわゆる病みつき案件。
斜面がトラックで荒らされたこんな斜面も、Q57なら安心して飛び込めてしまう。
そうした斜面を率直に楽しいと感じるわけではないが、一日を通して変化する斜面に対応できる万能性と、そこから引き出せる楽しさの可能性の高さはTTの正反対に位置する。
ハンターの数が多かったので、あっという間にコース上の新雪は売り切れましたが、圧雪斜面もまた美味しい季節がここ片品にもやっと訪れてくれた。
群馬のスキー場が整ってくれないと、シーズンが始まった感じがしない。
そのあと森林警備に向かうも、未だ藪は濃い。
とはいえ、滑るには充分過ぎる深さがあり、足応えは素晴らしいものでありました。
こうしたタイトな場所でのQ57のコントロール性も申し分ない。
ビビりの私はこうした場所では踏みすぎて減速させがちなのですが、そこからの速度回復がエグい。
少し下を向けるとシュッと加速をはじめる。
スノーボードに限らない話ですが、速度に乗っているときの方が操作に対する道具の反応は上がる。
やっぱりパウダーツリーランは楽しいなあ〜〜〜
といったところで、OYくんは体調を崩してここで撤退を余儀なくされた。
本音を言えばこの日も一泊して翌日も滑りたいと思っていたし、もちろん一人で居残って翌日も滑って帰ったって良かったのですが、こういうときは素直に状況に対処した方が身のためだったりもする。これも何かのお告げだと思って気分を日帰りに切り換える。そんなわけで、OYくんお疲れ山。
昼飯のあとはいつものようにスキーにモードチェンジ。
今回は『VECTORGLIDE BUTTER KNIFE』を投入。
すでにこの太さが活きるような斜面は残されてはいないが、久しぶりにドリフトターンを楽しみたくて持って来た。
というのは半分ウソで、家に置かれているBUTTER KNIFEを見ていると、いつも惚れ惚れとしてしまう。
本当にカッコイイスキーなので、眺めていると雪質関係なしに乗りたくなってくる。
そうして乗ったBUTTER KNIFEでしたが、あまりドリフトターンを楽しめなかった・・・
板が重く感じる。
実際重いスキーなのですが、ドリフトさせて滑っていればあまり重さを感じないはずなのだが。
オレの嗜好が変わってしまったのか???なんかヤだな〜〜〜この感覚。
というわけで、絶好調のスノーボードに較べて、今季はスキーの方が波に乗りきれない。
昨シーズンと逆。雪質の関係なのか、はたまたバイオリズムの関係なのか。
まあいいや。それならそれでスノーボードとたっぷり向き合って、がっちり楽しむシーズンとしよう。
先日の雨といい、都心で20℃を超したり、2月なのに天候はほとんど3月中旬のもの。
どうやらこれが今季最後のパウダースノーになってしまいそう。
あ〜〜良い雪だったな〜〜〜〜
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