リアにYSSサスペンションを
インストールし、80点を献上できるまで
ハンドリングは向上を見せた。
更に理想のハンドリングを追求すべく、
フロントにウィルバーススプリングを
インストールしたことで、フロントも
ギャップを拾わなくはなったのだが、
柔らかくなったぶん、
荷重に負けてフロントの車高は下がり、
リアの車高が下がったぶんを帳消しに
して一周回ってほぼノーマルの
前後バランスに戻ってしまった。
ただ、この辺りまで詰めて来ると
この車体の持つポテンシャルとして、
できることとできないことの
限界点が見えてくる。
1:段差で強く跳ねる 2:ハンドルが切れ込む 3:ド・アンダーステア
と、3つ掲げた問題点のすべてが
理想通りに片づくことはまずなさそう。
特に強く跳ねる傾向は
重量級の抱える根本的な問題のようで、
根治は難しそう。タイヤの交換などで
どれだけ緩和できるかのレベルである
ことが分かって来た。
ハンドルが切れ込む症状に関しても
フロント荷重の大きさに加えて、
フロントタイヤの幅が関係している
ように思えてきた。ただ、安全性を
考えれば、細くすれば良いってもん
でもないのは言うまでもないことだ。
何とか強いアンダーステア傾向だけ
でも理想に近づけたい。
という割り切りの下、
次の作戦を実行する。
何だかんだ言って
フロントの車高を上げることが
一番の特効薬であることは
これまでの作業ではっきりした。
そして、
一旦フロントフォークを分解したことで、
次の可能性に気づくことができた。
それはカラーを伸ばして
プリロードを足すこと。
これでフォークの縮み量を抑えて
前側の車高を上げることができる
という寸法だ。
ノーマルのカラーは200mm。
そこで同じ38mm径の
ステンレスパイプを買って来て、
パイプカッターで220mmでカット。
20mmプリロードの掛かる
延長カラーを制作し組み込む作戦。
というわけで、
もう一度フロント回りをバラし
カラーを入れ替える。
一度フロント回りの
全バラしを経験しているので、
二回目からは超速い。
組み込みの際にフォークカバーの内側に
シリコングリースを塗布していたので
フロントフォークもスルッと抜けてくれた。
便秘改善。
前回あれこれと悩む時間も含めて
5時間かかったところを
1時間弱で分解することができた。
そうしてカラーを入れ替えて
トップキャップを絞めるわけですが
当然カラーが長くなったぶん
バネを余計に押し込まなければならず、
それは腕力頼みになる。
結局220mmのカラーでは押し込めず、
更に5mmカットして215mmになるはずが
実測213mmになった。
細かいコトはまあいいかww
7mm短くしただけですが
なんとか押し込むことができた。
「ノーマルスプリングに
このカラーを入れれば
もっと車高を上げられるのでは?」
と思うかも知れないが、
ノーマルスプリングは更にバネレートが
高く、200mmカラーでも一人で
押し込むのはかなり面倒。
213mmのカラーは押し込めないだろう。
何よりそれだとせっかく買った
ウィルバーススプリングを
捨てることになるし、何より、
せっかく突き上げが改善したのに
それも諦めてしまうことになる。
というわけで、
ウィルバーススプリングに
14mmプリロードをかけてみた結果は、
なかなか良好!
リア:YSS/フロント:ノーマル
よりも更にアンダー傾向が弱まった。
ただ、突き上げに関しては
ノーマルよりはいいにしても、
少し悪い方に戻った感じ。
といった具合に、
要所要所で改善されはしたのだが、
これにも慣れてくると、
まだターンインでフロントに荷重が
入りすぎているように感じてくる。
特に下りからのブレーキングで
フロントグリップが探り探りになる
症状は相変わらずで
ウェットだと特に怖さが残る。
これに関してはシャフトドライブが、
エンジンブレーキのバックトルクを、
開放するタイミングと、リーン開始の
タイミングが合ってしまうと
リア荷重が上に抜け、前荷重が
一気に増してしまうこともあった。
それと、乗り手に気づかせないくらい
にスマートに介入してくるABSも、
タイミングによってはリーンを
しづらくさせることもあった。
いずれにせよR18の持って生まれた
悪癖ということなので、
セッティング云々ではなく、
乗り方でなんとかしないとならない
問題のような気もする。
今はリアの伸び側減衰の戻し量を
調整して、リアの突き上げが増えない
範囲でフロントへの荷重移動を抑える
テストを繰り返しながら
様子を見ているが、ここまで来たら
なんとかしたい気もする。
む〜〜〜ん。
この悶々としている時間が
どうにも苦手だ。
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