ジェットヘルメットの良いところはその開放感にある。
問題はシールドがないため走行風でドライアイになってしまうこと。
目を守るためにはゴーグルを装着するのも良いのですが、スタイル的にはサングラスなどの目許の風を防ぐアイウェアがベスト。

空気の冷たい時期や高速道路など、アイウェアだけでは目を守りきれない時にはSHOEIのジェットヘルメット『J.O』に装備されているインナーシールドはかなり使い勝手が良いのですが、オーソドクスな見た目に反する未来感の高い装備に若干の違和感を感じなくもない。まあ誰もそんなトコ見ちゃいないんですけど。
見た目の話を置いておいても、ジェットヘルメットには走行風以外にも課題があって、それは虫だ。
もちろん飛び石なども怖いのですが、虫が口に飛び込んでくることを想像すると背筋が凍る。
実際、フルフェイスのシールドにまあまあ大きい虫が衝突することは飛び石よりもずっと高い確率で発生する。時速60kmを超えるような速度で2cm大の甲虫類がヘルメットに衝突すると、かなりの衝撃がある。ちなみに当たるまで気が付かないので避けるのは大谷翔平でも無理。
衝突したヘルメットを掃除するのもグロいですが、それが口に入ったところを想像するともっとグロい。
とか言う私のような人間は黙ってフルフェイスを被っていろと言う話でしかないのですが、そのカッコ良さに釣られて、ダメと知りつつもついジェットヘルメットが欲しくなってしまう。
なので、SHOEIのジェットヘルメット『J.O』を使用する際には、虫の発生しやすい夏場の夜間走行の可能性のある時には被らないなど、制約が多いことが玉にきず。
J.Oには額の位置に3つのドットボタンは装備されているので、画像のバイザーと交換するかたちで3点留めのバブルシールドあたりは装着ができる。もちろん試してみましたが、あまりシックリこなかった。
なんてことを考えていると、コンペシールドを装着できる『ARAI Classic Air』がまた気になり始めて調べたりすると・・・

『Classic Air DX』なんて素敵な新ラインナップが発売開始されていたり、これ以上の目の毒もない。
しかし、それでは本末転倒。
私は、帽体がとても小さく、オーセンティックでありながら未来的なフォルムをもち、そこに質感の良い内張と、美しい塗装が施されたJ.O+に惚れてClassic Airから買い替えたのだ。
あくまでも「そんなJ.O+にコンペシールドが装着できたなら」と夢想しているのであってコンペシールドが使えるジェットヘルメットであればなんでもいいわけではない。


そんな妄想を繰り返していてフと気がついたのですが、実はJ.Oには身元不明なネジがあって、それがコンペシールドの下側のドットボタンの位置に近い。

内側から覗いてみると、カシメられているのではなくネジで止められており、これが何かを支えているわけでもなく、空いていた穴を塞ぐための化粧ナットであることが分かった。
ARAI Classicと同様の一般的な5つボタンのバージョンも企画されていたってことなのか?
そう言えば同じものが『SHOEI EX-ZERO』にもある。二つとも新たに設計/デザインされたヘルメットだと思うので、わざわざここに穴を開けたことになる。なにかの名残なのだろうか??

というわけで、化粧ナットはあっさりと外すことができ、おあつらえ向きの穴ができてしまった。

ちなみに、梨地のゴールドメッキに、四角く回り止めが施されているなど、この化粧ナットの作りがかなり豪華。

その穴にドットボタンのオスをネジ止め。
ちなみに、リベットではなくネジ留めにしたのは、言ったように裏から覗けるブラインドではないから。
あとあと元に戻すことだってあるかもしれんし。

すると、案の定コンペシールドを留めることができた!
おお〜〜イイ感じじゃないですか!!やっぱり板シールドはカッコイイな。

今回装着したのは『BELL』製の板シールド。
この歳になってやっと板シールドの魅力に気づけるようになった。
たまたまよく行くオートバイ用品店に在庫があったのですが、探すとなかなかない逸品であることが後から分かった。これまたラッキー。
念のため言っておきますと、バブルシールドですと、かろうじてインナーシールドを引き出す取手に指がかかるのですが、コンペシールドの場合、インナーシールドは使えませんので悪しからず。
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