以前、山梨に住む甥っ子に伊豆のポイントを教えたのですが、山梨から通いらしい場所であることに加えて、伊豆の波が甥っ子に合っているようで、すでに何度か一人だけでサーフィンに訪れていたようだ。
とはいえ、これまでは白浜にしか入ったことがないらしく、他のポイントを教えてあげようと一緒に伊豆に行くことになった。
せっかくなので自分は一泊することを甥っ子に伝えると「自分も車中泊を体験してみたい」と言う。
来年就職する甥っ子は、親に借金してカローラフィールダーの中古を手に入れていた。
そこで、マットレスなどもう使わなくなった車中泊グッズをあげることにした。あげたと言えば聞こえはいいが、単なる厄介払いとも言う。というわけで、今回は甥っ子に車中泊のイロハも叩き込んでやることとなった。
そんなわけで、今回も前夜に埼玉を出発し下道で伊豆を目指した。
一応宇佐美も見ておこうかと思い、この晩は宇佐美で前泊することにした。
夜、海を眺めながら一杯飲っているときは満ち潮で、夜目にも波がブレイクしている様子が伺えたのですが、朝起きてみると、潮はリーフが剥き出しになるほどのドン引き状態で、しかもすっかりさざ波。
仕方がないので下田に移動することにした。
とはいえ、予報では北東の風がブンブンなので、東を向く白浜はほぼ期待できない。
到着し、イの一番でチェックに向かうと、案の定白浜はウィンドサーフィンが楽しそうな強風が吹き荒れていた。
その後甥っ子と合流し、多々戸を覗きに行くと、日曜までの3日間大会が開催されているとかで一般は入水できない。
入田浜、大浜とチェックするもほとんど波はなし。

仕方がないので風ブンブンの白浜で入ることにした。
乗れ高を優先して『Tri-Plane-Glide 8’0』にした。
例によって『First Model 7’0』も持ってきていたので、7ftの方がまだ良かったのかもしれない。
ただ、Ellis Ericsonのボードはどれも、風が強い面の悪い時を苦手にしているように思うので結果は同じか。

ご覧の通りの曇り空だったのですが「せっかくの伊豆だから」と、決意の海パン。
私なりに去りゆく夏を惜しんだ。
とか言うのは大袈裟で、都心部はすっかり秋めいたこの時期でも、伊豆の海は海水温も気温も温暖。


ウネリに風波が乗っかってコシくらいはある。
ただ、船酔いしやすい人だったらサーフボードの上でも簡単に悪酔いするような激しい上下動に襲われ続ける。
しかもまあまあカレントに流され、すぐに岩場に近づいて行ってしまうので気が抜けない。
もちろんボヨンボヨンの風波の中からブレイクするウネリを見分けるのはかなり難しい。
大貫でもオンショアの風波に出くわすことがよくあるが、この日はその1.5倍強風。
8’0もあると上下に煽られる振幅距離が、ショートボードよりもずっと大きい。マジでリバースしそう。
パドルで気を散らしながらも、何本か横に滑れる波を捕まえることができた。
いや〜〜〜別の意味でシビレるサーフィンとなった。

小休憩を挟みながらなんとか2時間、荒ぶる海に喰らいついた。
今日のところはこれくらいで勘弁してやる。

昼飯は魚の美味しい『磯一』でおすすめ定食をいただく。
私一人ならもう海には戻らないところだが、甥っ子の前でそれはできない。
生ビールの誘惑をグッと堪える・・・

昼飯の後は入田浜に移動して15時前から第2ラウンド。
風がない代わりにスネ〜ヒザ、たま〜〜のセットでコシ程度と、こちらはこちらで残念な状況でしたが、それでも1時間半ほど波と戯れた。

ある意味ここからが今回の伊豆遊びの本番。
今回はあえて下田町内にある銭湯ではなく、風光明媚な金谷旅館の『千人風呂』。


返す刀で『焼肉 成翠園』。
どうだ甥っ子よ。これが大人の下田の遊び方だ!

こういう酔っ払ってドヤ顔をする大人にはなるんじゃないぞ!と、反面教師を買って出る良い叔父を演じてみる。
さておき、中国の大型連休と完全にかぶった今回の日程では、下田の街中も中国人観光客で溢れていた。
焼肉屋さんでも我々が入店したすぐあとに満席となってしまい、多くの地元の常連さんたちが店に入れず引き返して行った。げに恐ろしやインバウンド。
夜はもうだいぶ涼しくなってきたとはいえ、車の中はやっぱり蒸す。私は『EcoFlow WAVE 3』で、宿泊並みの快適睡眠が実現できているが、甥っ子は車中泊の怖さをしっかりと身に染みて感じられたようだ・・・
それでも心が折れたりしない甥っ子は、これで泊まりでサーフィンに行けると目を輝かせている。
まあ若いってそういうことだよね。若くないから私は大枚叩いてポータブルエアコンを手に入れているわけだし・・・

翌朝。
白浜を覗くとこちらでも大会が開催されており、一般の人は海に入れない。
多々戸と白浜と、同じ日に2ヶ所同時に大会規制を入れるのは、さすがにいかがものかと思う。
開催主催者の配慮の足らなさあるだろうけど、これは許可を出している行政の責任ではなかろうか?
これって前任の市長が学歴を詐称していたこととは関係ないよな??とか言うのは意地悪が過ぎるか。
仕方がないのでこの日も入田浜。
ただ、ご覧の凪状態。たまのセットでヒザ・・・・前日よりさらにサイズダウン。
私だけならさっさとケツを捲るところですが、甥っ子がいる手前そうもいかない。
それでも1時間だけスネ〜ヒザのインサイドのミニダンパーに巻かれてから帰ることにした。
というわけで、サーフィンの方はまったくと言っていいほどの空振りでしたが、晩夏の下田で、良い風呂と美味い料理にはありつけた。
伊豆にサーフィンに来るとこういう展開になることが多いので、これはこれで恒例行事とも言える。
次はもっといい波のある場所で、甥っ子と車中泊するとしよう。


コメント