ポータブルエアコン EcoFlow WAVE 3 を車中泊で使ってみた

寒いのは我慢できても、暑いのはどうにも我慢できない。
そして、体調管理にもっとも影響のある睡眠の質を、暑さに下げられるのはもっと我慢ならない。
車中泊の場合、それは「睡眠の質」以前の「精神的苦痛」のレベルとなる。
そんな夏の車中泊を快適にするために、ポータブルエアコンの『ECOFLOW WAVE 3』を買うことにした
果たしてどれだけの効果があるのか?安い物ではないだけに悩みは尽きないが、ウダウダと考えていてもその答えは出ない。論より証拠。善は急げだ。

長いことポータブル電源には興味を持っていたこともあって、SNSにはやたらとポータブル電源各社のセール情報が入ってきており、EcoFlowの直販サイトでも55%OFFなんていうスポットセールが頻繁に行われていることが伝えられてきていた。
EcoFlowは、Amazon、Yahooショッピング、楽天市場など、大手ショッピングサイトでも購入できますが、直販サイトのスポットセールにお目当てのモデルが含まれていれば、直販サイトが一番安い。と思う。
コストコが一番安いという情報もあったが、近所にないし会員でもないので未確認。
そんなわけで大好きなPayPayポイントを諦めてメーカー直販サイトで購入することにした。何よりこういったニッチな製品なので、直販ならではの保証内容もとても魅力的。
半額なのでポータブル電源をひとつ購入するときの通常価格でポータブルエアコンも手に入ったようなもの。
価格以外にもDELTA 3の専用カバーもサービスで付いてきたりお得感は高い。
今ではポータブル電源業界も百花繚乱。各社の競争も激しいのだろう。こうなるともう半額セールでなければ買えない。

サイズは思ったほど大きくは感じなかったけれど、それでもやはり中型のクーラーボックスほどあるので、乗用車の車内に置くものとしては決して小さいものではない。
もっと小さいスポットクーラーなるものもあるのですが、逆にこの大きさこそが性能の説得力にもつながっていると思う。16kgという重さに関しても、前後にしっかりとしたグリップがあって手がかかりやすく、意外と持ち運びはラクにできる。
横から見るとアルファードかヴェルファイアのようにも見えるエッジの効いたデザインも気に入っている。

クーラーを駆動させるバッテリーは、WAVE 3と一体化できる専用のものではなく一般的なポータブル電源のタイプである『EcoFlow DELTA 3 1500』にした。
理由としては単に災害時などでも使えそうだと思ったから。
専用バッテリーパックは小型ながら容量1,024Whと申し分なく、専用というだけあってWAVE 3とのデザイン的な連続性もあってカッコも良いのですが、WAVE 3を駆動する以外はUSB出力端子しか装備していない。
それに狭い車内空間で使う場合、一体になっているより置き場所を別々にできた方がスペース効率が良かったりもする。
ポータブル電源はいつか欲しいと思っていましたが、「もしもの時のために」なんていう緊急性に乏しいモノの場合、なかなか購入に踏み切れないので、これは良い機会だと思い直すこともできた。

そもそもポータブルクーラーのWAVE 3が欲しくてEcoFlowを選択したので、たいして他社製品との比較もせずにDELTA 3 1500に決めたのですが、ACアダプターなしに家庭用コンセントなどの交流電源から直接急速充電を可能にす『X-Stream』技術を搭載していたり、EcoFlowが急速充電の時短に一番に取り組んでいる印象を受けたことも後押しになっている。

エアコン本体は助手席側の後部座席の背もたれを倒した上に設置することにした。
運転席側の後部座席からトランクのスペースで寝ているので、枕元(目の前)にこのエアコンがあることになり、機械音が心配でしたが、なんとなく近くにあった方が効き目が強いような気がしてこの位置にした。
ダクトも含めて避けた上側にサーフボードを中積みしているのですが、トランクに向けてボードの傾斜がきつすぎるのが難点。設置場所はもうちょっと考えんとならんかも。

専用の窓用のダクトシートも注文したのですが、人気商品なのか在庫切れ。遅れて届くとのことで、とりあえず自分でパネルを製作した暫定仕様でしのいだ。ちなみに、ダクトホールを開けるためのダンボール製のテンプレートも同梱されていた。

バッテリーは後部座席の足元に設置。WAVE 3とはACコンセントで接続。

電源を入れたら操作はすべてスマホアプリから。なのでコードの結線と電源スイッチ以外に本体に触れる必要がなく、例によってスマホ画面での操作は説明書を読まなくても直感的にできてしまう。
バッテリーのコンセントに繋がった状態であれば、DELTA 3の電源を入れればWAVE 3も勝手に起動してくれる。
ちなみにファームウェアのアップデートもスマホを通して知らせてくるし、そのままアップデートもできる。
車中泊一泊目はまずエコモード26℃で使ってみた。のですが・・・
寒いっ!
言ったように頭のすぐ横に置いてあるので、急速運転中は特に駆動音はそれなりにうるさいのですが、スリープモードを選ぶと低騒音モードとなる。耳栓をしていれば充分我慢できるレベル。
ただ、問題は騒音よりもクーラーが効きすぎることの方だった。
最初はなかなか快適に感じていたのですがすぐに寒くなった。この日の外気温はアプリの表示にあるように17.8℃、クルマのエアコンを切って5分後の車内は気温25.4℃、湿度59%ながら、エンジンの熱が冷めるまでの間はかなり蒸し暑い。
その程度の暑さの乗用車の車内ほどの広さなら、WAVE 3の冷却力が有り余っている様子。
そこで冷房での最高温度設定となる30℃にしてみたのですがそれでも寒い。
フリース素材の寝袋を使ってもまだ寒く感じたので、深夜2時頃に電源を切ったが外気温もそれなりに下がっていたのでそのまま快眠。

車中泊2泊目では外気温20℃以上。30℃設定で寒くなったところから朝まで「ファン(送風モード)」を使用してみたのですが、それも快適さが保たれておりました。
WAVE 3には「冷房」「暖房」「除湿」「ファン」に加えて「自動」モードがあり、本当に自動なら何もせずに済むのでそれが一番ありがたいのですが、30℃に設定していると暖房がかかりはじめそうで怖くて使えていない。
寒さで目が覚め、その度に手動で設定変更が必要になるのですが、狭い上に暗くて本体操作のしずらい車内でスマホで操作できることはとても素晴らしい。スマホ連携ができるかどうかはかなり重要だと思った。

ポータブル電源のDELTA 3もスマホアプリから操作および確認ができる。
上記のような使い方でバッテリー残量は70%。30%ほど電力は減っていた。
つまり、この程度の使い方なら充電なしでも3泊はイケるということだ。

まだガチの熱帯夜で使っていないので結論は出せないが、30℃設定で寒く感じるのであれば性能としては十分以上であろう。
炎天下に車内に積み放しにするわけにもいかないので、毎回のクルマへの積み込みやダクトの設置が少々面倒ですが、真夏の夜に車内で快眠できることを考えれば、そんなことは些細なことだとすら思える。

わざわざ熱帯夜に車中泊を繰り返す輩が私以外にいるとも思えないので、安易にオススメはできないが、頻繁にキャンプもするような方に向いている製品だとは言っておこう。
EcoFlowにはアウトドア用の冷蔵庫もラインナップされているのでそちらもどうぞ。

我ながらバカな買い物だと思うけれど、バカみたいに快眠できるので良い買い物だったと思っている。
そして、こうしたガジェットは細かいところに目が行き届いたオプション品も充実しているところも魅力。
特に電力を効率的に使用できるようになるアイテムは、実験好きの私としては試さずにいられない。
まずは車内でポータブル電源を急速充電できる環境を整備したいと考えている。

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