久々に群馬セッション 2/3〜4 @オグナほたか

ユウタくん、マッツン一家がオグナほたかに行くというので私も行くことにした。
雪山でみんなに会うのは久しぶり。

隣の武尊牧場が閉鎖され、オグナほたかの存続について心配の声も多数あったが、経営母体も変わり、ここ数年オグナ人気はうなぎ登り。特にご家族連れを多く見かけるようになった。
それはとても良いことなのですが、さほど大きなスキー場ではなく、麓の緩斜面に掛かるリフトが一番長くて輸送力も高いため、お子様連れなど、初心者を中心にどうしても第1、第2リフトに集中してしまう。麓まで滑り込むと、リフト待ちの長蛇の列に並ばなければならなるため、スキー場上部のリフトを回す滑り方が基本になる。
とはいえ上部のコース長は決して長くはない。人気のおかげでこのスキー場一番のロングランが封じられてしまったのは痛し痒し。

ときに、オグナほたかスキー場のリフトナンバー「3」が欠番になっていることに気づく方も多いと思う。
その昔にはスキー場ボトムから第5ペアリフト付近まで一気に上がれる「第3リフト」が存在していたのだそう。
長いリフトが掛けられて、短いリフトがお役御免になるケースは良くあるが、長い方が外される例はなかなかないように思う。第3リフトが外された理由は定かではないが、今でもあったら、否、今こそ必要なのに、と悔しい思いをする方も多いだろう。

そんな大人気となったオグナほたかなので、早朝からはじまる駐車場争奪戦も激しい。
私はスキーだったり、ボードだったりを途中で乗り換えたい人なので、できればゲレンデに一番近い場所にクルマを停めたい。もちろん駐車位置はゲレンデに近い方が誰だってイイに決まっている。
この日も前泊したおかげで第1駐車場をゲットできたのだが、とはいえこういった争いごとはパウダー競争を含め、自分のさもしい一面と向き合わないとならないので、決して気持ちの良いことではない。正直に気が滅入る。

この日は晴天予報だったのですが、予報に反して前夜に到着した時間帯から雪が降り出した。
多く降り積もるほどではなく、そのためゲレンデはピステンの上に雪がうっすらと乗っている状況。
見た目はきれいな面ツルでありますが、ここ数日昇温状態が続いていたため、新雪の下に隠された斜面はかなり硬く、残念ながらピスサラというわけにはいかない。

ユウタくんと、奥方から朝一の滑走権を奪取したマッツンと久しぶりに三人でセッション。
奥さまのユカチンはクルマで子どもたちを世話しながら待っている。
ちなみにマッツン家は今シーズンいよいよキャンピングカーを購入。
仲間内ではHさん家につづき2台目のキャンピングカー。
宿泊代を節約できるだけでなく、子供連れでも前夜から行動ができたり、機動力が段違いに上がる。
趣味と家族の両立のために、世のスノーボード好きのお父さん、お母さんは涙ぐましい(?)努力を続けている。
いずれにせよ夫婦でスノーボードやサーフィンを嗜めるところに一番の優位性を感じる。

先週につづきこの日も『MOSS Q57』。
守備範囲の広さ、滑りごこち、どれをとっても今の私にとって一級品。
そう書くと突出した特徴のない優等生に取られるかもしれないが、それを達成していること自体が希有な存在。
そして、守備範囲に設定されているゾーニングに廣田鉄平という人のセンスが溢れていると思う。

MOSS Qのすべてのモデルを所有して確かめたわけではないので、私の想像も多く含まれるが、鉄平くんの生み出すボードは、やりたいことに対する要求度の高さと、そのための優先順位と妥協点とのバランス点がとても高く、レーダーチャートにすると正円に近づくような万能性が魅力に思う。
万能とは言っても優先されるのはあくまでも鉄平くんがやりたいことであって、誰しもがスノーボードに求める標準的なモノサシだったり、誤解を恐れず言わせてもらえば、必ずしもGentemstick的なものでもない。
『Q』はそれらの目的を妥協なくすべてカバーする気概に満ちたブランドだと思う。
その目的意識に共感できる、そこを目指す人にとってはこれ以上ない存在であろう。
ゲンテンバカの私でも、これを一度出すと「もうこれで充分」と、頭の中がQ57で一杯になってしまう。
あれこれ乗り換えながらスノーボードを楽しみたい私にとって、この依存性の高さは果たして、良いことなのか、悪いことなのか。

そしてこの日、そんなカタブツの私に刺激を与えようと、ユウタくんが持ち込んでくれたのは『PRANA PUNKS THE PEANUTS GROOVY』。
言わずと知れた佐々木勝巳師匠のシグネチャーモデルだ。
期せずしてのオグナ・ダウンチル・セッション開催と相成った。

言っても試乗レベルではありますが、私はこれまでTHE PEANUTSを乗りこなせずにいた。
オーナーなのでユウタくんはトーゼンのようにGROOVYを乗りこなしている。
ちなみにユウタくんは私同様にスノーボードやサーフィンを立体的に捉える人(私は屁理屈が多いので私と一緒にされてはユウタくんも甚だ迷惑だとは思うが)。
TTも所有しておりゲンテン的な世界観も理解できる人なので、ユウタくんのTHE PEANUTSへの感想はとても参考になったりする。
そんなわけで、この日はユウタくんの滑りを後ろからシゲシゲと眺めてみる。
そしてこのあと、ユウタくんにGROOVYをお借りすることができてしまった。
そこで感じたこと、ユウタくんからお聞きした貴重な情報についてはまた明日お伝えしようと思う。

そして、この日一緒に滑ったもう一人。マッツンの方はMANTARAY マスター。
基礎的で誰からも評価されるような美しい滑りを旨とし、そしてそこへの探究心が誰よりも深い。
Q57とは別の意味での万能性を持たされたMANTARAYを、この人が一番に乗りこなしていると私は思っている。
以前マッツンに私のQ57に乗ってもらったことがあるのですが、Q57はまったくピンと来ていなかった。
感じることは人それぞれ。逆にそこが一番勉強になるし、一緒にいて楽しいトコロでもある。
ちなみにいつも遊んでもらっているOYくんはノンジャンル。
どこの派閥にも所属しない代わりに、どの派閥の滑りでも模倣しようとするフリースタイラー。
私の仲間には多彩な滑り手がいて誰と滑っても飽きないし、いつも良い刺激にも勉強にもなる。
とても有り難い存在たちだ。

そんな二人との邂逅を久しぶりに楽しませてもらった。

という話しが実は前フリだったりする・・・
この日、二人にもらった刺激(バイブス?)のおかげで、私の悪いチャクラが再び開いてしまった話しはまた今度。

第2ラウンド、マッツンは次男坊の世話役に回り、長男ワタルとユカチンにメンバー交代。
去年までリーシュで引っ張られながら滑っていたワタルでしたが、すでにノーリーシュで滑っていた。
なかなかに頼もしい。

かなりのロングランをさせてしまったが、泣き言も言わずに滑りきってみせてくれた。
さすがはマッツン家の嫡男。大したものだ。

この日は日帰りのつもりでありましたが、翌日にHさん一家もやって来るとのことで、一泊することにした。
画像はひとっ風呂浴びた後に訪れた『芳味亭』の人気メニュー「鳥のから揚げ定食」。
近ごろお味噌汁がお茶漬けも楽しめる出し汁に変更されたこともスマッシュヒット。
ご覧のごはんの盛りで普通盛り。お茶漬けに到達するポテンシャルはかなり高い。

このあとユウタくんと居酒屋に移動して飲み会。
遅れてマッツンが、と思いきや、ワタルも一緒にやって来て、店内のテレビで一緒にサッカーアジアカップの日本×イラン戦を観戦。ご存じの通りの敗戦となり、意気消沈して寝ることになった。

翌日もオグナほたか。
Hさん一家も合流して、この日の先発は両家の奥さま勢。
そして、滑り手としてはすでに先輩の貫禄を見せるH家の長男ソウくんもメンバー入り。

この日の雪質の方が、朝から前日より緩んでいて、エッジがよく噛むようになっていた。
ちなみにこの日もQ57。ユウタくんはこの日はTTに乗り換えてきた。
日帰り前提でQ57一本勝負だったのですが、TTも持ってくれば良かった。って、これいっつも言ってるな。

SNSを通じて、ソウくんがすでにかなりの滑りを披露していることは知っていたが、実際に目の当たりにすると想像以上に流暢な滑りに達していることに更に驚かされる。子供の吸収力はホントにすごい。
っていうか、私もこういう家柄に生まれたかった。

この日は途中からメンバーの先導をユウタくんに任せて、一人自主練に移らせていただいた。
前回から書いているように、踏み込みの仕方について、あれこれと自分なりの模索を続けている。
前回、前(左)足に乗りすぎることを避けたくて、前足のローテーションを開き気味にしてみたところ、むしろ後ろ(右)足のローテーションをダック気味にマイナス方向に開いた方が、前足荷重を減らせる可能性に気づけた。
前足を30°に戻し、0°だった後ろ足のローテーションを6°まで開いてみたところ、後ろ足の操作が明確になるなどなかなかの好感触を得た。

一人ガツガツと滑り倒して、調整した感触を自分の乗り方に馴染ませていった。
なんて書くと大改革のように聞こえてしまうかもしれないが、違和感なく滑れる程度の些細な変更でしかない。
いまだに細々と自身の乗り方についてチマチマやっているのだから、私の上達の遅さには自分でも呆れて物も言えない。まったくもって完成にはほど遠い。
でもこうした課題のあるシーズンの方が、気にせず普通に滑れているシーズンより何倍も楽しい。
ここのところスキーに没頭するシーズンがつづいたが、今シーズンは久しぶりにスノーボードの年となっている。

このあとマッツンとワタル、そしてこれまたお久しぶりのHさんと長女のユコちゃんと合流し、ほんの少しですが一緒に滑らせてもらってから、この日はみんなより先に上がらせてもらうことにした。
天気も良かったし、ホッコリとガツガツが適度に混ざった濃い2日間となった。

やっぱり仲間と滑るのは楽しいなあ〜〜
とても良い刺激をいただきました。

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コメント

コメント一覧 (3件)

  • R18の件ではありがとうございました。オグナについて調べていたら、またもやhit。ご相談させてください。 こちらのゲレンデ、行ったことがないのです。3月中旬以降、ゲレンデに至る細道は2駆FFスタッドレス(チェーン無し)で走るのは難しいでしょうか?もしお分かりなら、教えてください。

    • AJさん
      私はいつもFF+スタッドレスです。先日は最後の第一駐車場までの100mの坂道をノロノロと登らされ、登り切れるかかなり際どかったですが何とか登れました。
      先行車と距離を取って加速して坂に入れば問題はありませんし、その下の第2、第3駐車場であれば更に問題はありません。
      入口までの一般道も特に険しいところはありませんが、64号線を右に折れた終盤のペンション街を抜けるルートは避けて川沿いに上がって左に折れるルートの方が良いかもしれません。
      加えて、たぶんもうまとまった積雪はないんじゃないですかね。

  • なるほど、実際的なアドバイスありがたいです。可能なレベルですが、立地上、少しは難ありという感じですね。これからはちょっと楽観気味でも良さそうで安心しました。ありがとうございます!写真も参考になります!
    (昨シーズン、3月初めての万座でラスト100mでスタックして大変な思いをしまして、、)

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