八海山で飽きるほどのパウダースノーを浴びた夜も、程よい疲れと晩酌によって20時前には就寝。
明日は降っても10cm程度。ピステンを気持ちよく飛ばせるスキー場を思い描きながら朝を迎えた。
ところが・・・
朝6時の『道の駅 南魚沼』はこの様相。おいおい、またかよ。
新雪の報せを受け取って嬉しいと思う反面、雪かきの面倒さに気が重くなる。
神立スキー場か、かぐらスキー場にでも行こうかと思っていたのですが、この降り方なら深雪狙いで舞子か中里。
ある程度の混雑が予想されるが、スケールの大きい舞子に行くことに決めた。
ちなみに、停めた時はガラガラだった駐車スペースも朝には満室になっていた。まさにCar団地。
いつもの通りに、ゴンドラ待ちの列の30人目くらいに陣取る。一人の時は特にボードを置いて場所取りするのはマナーに反すると思っているので、その場で30分ほど営業開始を待つのもいつも通り。退屈だが仕方がない。
これまたいつも通りのルーティンで、いつもの斜面に向かう。
ただ、私のルーティンルートの方に来る方々がいつもより少ないようで、朝イチの核心部に向かうリフトにはいつも10台目あたりに乗るのですが、この日は5台目の搬機に乗れてしまった。特に都心部の方々など、大雪警報が出ると雪国への遠出を控える方が多いのだろうか?
しかも新雪競争でいつも先手を取られる天敵のスキーヤーもいない。こりゃ幸先いいぞ。
というわけで、これもいつも通りに1本目の画像はありませんが、ヒザ深ほどの完全なノートラック面ツル斜面をいただいた。ただし、とある口の悪い北海道民の顔が浮かんで、口が裂けてもパウダースノーとは言えないまあまあ重めの雪質。この斜度だと流石の『MOSS Q545』をもってしてもほとんどターンができない。
とはいえ、面ツルは面ツルだ。ありがたくファーストトラックの栄誉に浸ることにする。
なので、トラックに乗って充分に加速させてから面ツルに飛び込んで当て込める2本目の方が実は楽しい。
4本ほどやっつけてから、遅れてリフトが動き出す向かいの斜面に移動。
ただ、少々出遅れたようで、すでにコースはトラックだらけ。すぐに脇道に逸れることにする。
コース脇の森の中の方が、新雪がたっぷり残っている。ウマシ。
いつもならそろそろ混んでくるタイミングなのですが、リフト乗り場は一向に混みだす気配がない。
同じリフトをしつこく回す。すると厚い雲は流れていき青空が広がってきた。おかげで森の中でも視界良好。
というわけで、そろそろと禁断の森へ。
あまり距離はないのですが、ここの雪質がまた素晴らしかった。この軽さなら、あの口の悪い札幌野郎もギリパウダー認定するだろう。
底突きしない深雪を漕ぐように捌きながら、水をボードで押さえつける時のような、絶妙な足裏の感触を味わう、いわゆる“スノーサーフ”ってやつを堪能させていただく。
もちろんこのエリアを5本ほど回して隈なくお掃除をさせていただいたことは言うまでもない。
この辺りはそもそも晴天率が高いこともあり、舞子に来るとこうした開けた景色を見渡すことができる。
下界を見おろすような高度感のある景色も素晴らしいが、盆地にある里を見渡す景色もまたオツなものだ。
午後からスキーにモードチェンジ。
まだ端パウが残っていたので、前日の八海山でかなり良い思いをさせてもらった『GENIUS Narrow』を迷わず選択したのだが、これが大失敗。
大失敗は言い過ぎかもしれないが、新雪でも日射の影響でパックし始めたモナカ雪だと引っかかってしまってスキーを回しづらい。かといって、ギトギトにトラックが刻まれたまま固まりはじめた圧雪斜面でも、足を取られてバタバタしてしまう。
GENIUSの反応の良さが完全に裏目に出てしまった。
スノーボードと同様、太めの板は雪面の変化にとても敏感だ。
というわけで、さっさと『MAXI GT』に履き替えることにする。
さすがはカービングスキー。硬く荒れた斜面でもエッジが強めに入れられるので操作の幅が広い。
とはいえ、それをして気持ちの良いスキーだとは口が裂けても言えないが、スノーボードだともう弾かれすぎて滑る気にすらならないようなこうしたシチュエーションでも、充分スキーとしてまとめられる懐の深さには感服した。
オールドスクールな私にとって、カービングスキーは明らかなゲームチェンジャーのイメージでしたが、どうやらすでにカービングスキーはスキーのスタンダードとなっているようだ。
MAXI GTの乗り味にいい気になって、奥添地エリアから舞子エリアに移動するも舞子エリアのリフト乗り場は大混雑。奥添地のリフトが、ゴンドラを含めてガラガラに空いていたのでこれは完全な想定外。さっさと舞子エリアに戻ることにする。
というわけで、朝のコースをスキーでもう一周。
“スキー活”を復活させたクチなので余計にそう思うのだが、スキー場はその名の通りにやっぱりスキーのために設計されているんだな。と、つくづく感じる。「スキー場を滑る」つまり、コースを滑るという観点で言えば、スキー場はスキーで滑る方が何倍も楽しい。
地形やバンク、ナチュラルパイプなどを活かして設計された「スノーボード場」がもっと増えることを期待したい。
15時まで滑ったら膝がガクガクになった。あ〜〜やり切った。
それにしても、まさかの2日続けての新雪祭り。
これでまだ1月初旬のシーズン7日目。そのうちの3日間で新雪を滑っている。
後からツケを払わされそうでかなり怖いが、一旦それは忘れて楽しめるうちに楽しませていただくことにする。
なんて言っていたら、この翌週も2日続けて新雪を浴びるほど楽しむことになろうとは・・・
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