2週連続でかぐらBC〜今回は3年ぶりのスプリットボード!動画アリ〼

一週間前のかぐらBCでは、バックカントリーに出るのが2年ぶりということもあり、まあまあヘロヘロになりましたが、戻ってから時間が経つにつれ、ジワジワと、否、かなりの即効性をもって、またBCエリアを滑りたい、登りたいと思う気持ちが湧き上がってきた。
そんなタイミングで突然に「気温上昇に伴う雪崩発生の危険があるため、2025年4月13日(日)の営業をもちまして『かぐら第5ロマンスリフト』の営業を終了とさせていただきます。合わせて『BCゲート』も閉鎖とさせていただきます。」と、この週末でゲートを閉めるという発表があった。ずいぶんとまた急なお話しじゃあないですか。

13日 日曜日は雨予報だったのですが、土曜日は奇跡的に晴天予報。
選択の余地はない。金曜の夜にかぐらに向け出発した。

先週はみつまたから入ったのですが、朝のロープウェイ乗り場はかなりの行列になったので、今回は田代から入ることにした。
8時の時点でこの混雑具合。混んでいるように見えるかもしれないが、全員始発のロープウェイに乗れる程度。かぐら・みつまたの朝の行列に比べたら1/3以下。いやもっとか。

それはさておき、この時期にまだ田代エリアが営業していることが奇跡的。
今年は5月6日まで営業予定なのだそう。かぐら・みつまたエリアは18日まで。今シーズンは長い!

先週も言いましたが、景色がトップシーズンのそれ。
私を勘違いさせるには充分のインパクト。この後に他のスキー場に行くと雪がなくてまあまあびっくりすることになるだろう。

先週はまだ硬い斜面からのスタートでしたが、この日は朝一からナイスシャウダー!春本番!

この日は『SLASHER Split』。
スプリットボードで登っておきたいということもあったが、この日は何よりスノーボードに乗りたかった。

バックカントリー自体2年ぶりだったのですが、スプリットボードで登るのはさらに1年遡り、実に3年ぶり。
とか思うとちょっと緊張してきた。

田代エリアは各コースの連絡があまり良くない。
トップシーズンであれば斜度のダルい連絡コースであってもあまり気にならないが、ストップスノーの可能性もあるこの時期だと、連絡コースの途中で止まってしまう心配が出てくる。
この日はSLASHER Splitに『Kahiwax プランタン OLD SNOW』を塗布して挑んだのですが、途中で引っかかってしまっていた方々を尻目に、まったく問題なく滑り抜けることができた。
むしろよく走る。特にザラメでの疾走感はかなり印象的。

かぐらエリアへの連絡コースが開くまで田代湖コースで足慣らし。
それにしてもこの日の雪はよく走る。それもいつも以上に速く走っている印象があるのは『Kashiwax プランタン(OLD SNOW)』のおかげだろう。ボードがザラメに潜り込まずに雪の上を飛んで行っているような印象がある。これはイイなあ!
これほどの性能を誇るKashiwax プランタン(OLD SNOW)ですが、先日の白馬五竜〜Hakuba47で確認したように、春の古雪の上に新雪が乗った場所では機能しない。
春雪では尚のこと、真の意味での万能な滑走ワックスなど存在しない。より細分化された適材適所があって然るべきだ。そういった意味でも得意不得意がハッキリしている特徴というのは、とても説得力があると私は思う。

ホント、ザラメは楽しい。
今シーズンはパウダースノーも、キレイなピステンバーンもたくさん滑ることができた。
そこに加えてのこのザラメなので多幸感がハンパない。
アメイジング・シーズン!

そうして登山ゲートにやって来た。
ゲートはかぐらエリアにあるので、みつまたロープウェイから入った方が近いと思うかもしれないが、第5ロマンスリフトの営業開始が9時半なので、田代から入ってもゲートへの到着時間はほとんど同じ。

前回の『The North Face CHUGACH45」が重すぎたため、今回は13Lの『Rain or Shine SC PACK』にしてみた。立山など一泊する山行にも参加するようになり、大は小を兼ねる気分で45Lを使ってきましたが、一週前にヘトヘトにされたこともあり、大きなバックパックを見るのも嫌になった。以前は軽々と背負っていたので、単に体力がなくなっただけなのですが、それを棚に上げて道具で対処させていただく。要は八つ当たりだ。

「三角」を含めて南向きの斜面への侵入が禁止されているので、行くとすれば「反射板ルート」か「中尾根北斜面」。もしくは先週のように、いっそ「霧の塔」まで足を伸ばさないとならない。今回は久々のスプリットボードだし、何よりお一人様なので、霧の塔は遠すぎるし、とはいえ反射板では味気なさすぎる(あくまでも個人の見解です)。というわけで、間をとって(?)中尾根の北斜面で済ませることにする。
1時間程度のハイクなのでいっそ14Lのバックパックでも問題ないだろうという判断だったのですが、まさにその通りだった。ザックが大きいとつい余計な荷物を詰め込んでしまうが、小さいと諦めがつくため尚のこと軽く済ませられる。必要最低限。

中尾根の南斜面には例年以上の深いクラックが入っている。毎年左側のクラックの下側は雪崩れるのですが、今年はまだ堪えている様子。
そのすぐ下にどこかの命知らずが滑ったトラックが入っておりますが、ここには第5ロマンスリフトの降り場からのトラバースでも届く位置。つまり、第5ロマンスリフトの営業終了とゲートの閉鎖は、バックカントリー愛好家よりもアバランチギアを持たないサイドカントリー組への対処だとも言える。

それにしてもいい天気。
私は視界が悪ければさっさと撤退するので、必然的にバックカントリーでの晴天率は高くなるのですが、それにしても2週連続で雲ひとつない晴天というのもそうそうあることではない。超ラッキー。

この日も30分程度で中尾根に到着。高度順応が進んだのか今回は息も上がらずにサクッと着くことができた。
歳をとるとなおのこと、こうしたことは続けてやらないと調子を維持できないことは先週痛いほど思い知った。
そして、スプリットボードで登ってみれば、いかにスキーでのハイクが足下が安定していて効率的なのか、ということがよく分かる。特にハードブーツとスキービンディングの剛性の高さによるエッジグリップが高いことが効いている。スノーボードブーツとスプリットバインディングの組み合わせだと、不意にエッジがズレることがあり、そうした時に余計な体力が削られていることが、2週連続なだけに尚よく分かった。

雪崩の危険性があるため侵入禁止となっている三角ですが、ハイク中ずっと目に入ってくるオープンバーンはやはり魅力的に映る。
ちなみに三角までは中尾根からプラス1時間程度のハイクが要るのですが、滑走距離としては30分ハイクしただけの中尾根の北斜面と大きな違いはなかったりする。
それと北斜面の林を抜ける疾走感は、スピード感の薄いオープンバーンとは違ってなかなかに爽快。
それでもほとんど北斜面を滑らないのは、あまりにコンビニエントすぎるから。30分ハイクというのはちょうどエンジンが温まって来たところで到着してしまうため、あともう1時間くらい歩きたくなる。
ただ、二週続けて、しかも久しぶりのスプリットボードでのハイクであることを考え合わせると、北斜面のコンビニエントさがちょうど良い。

そうして11時ちょうどに中尾根の北向き斜面にドロップイン。

今回も動画を撮った。
バックパックマウントは重いので不使用。バックパックに自撮り棒を差し込んで撮影してみた。
※音楽が流れます。ご視聴の際はご注意ください。

日射影響の強いボトム付近はそれなりに汚れも浮いていた。ボードが止まってしまうようなことはなかったが、さすがの『Kashiwax プランタン』であっても、気を散らされる程度にはボードを掴まれた。
ただ、上部の出だし部分の雪は素晴らしい足応えのシャウダーで、とても美味しくいただくことができた。
たまにしかこのラインを滑らないことと、ツリーランなので開ける場所に出るまでラインを組み立てられず、セイフティなラインどりになってしまっているのが反省点。
2本目があれば思い切り行っちゃうんだけどなあ。

いつも春になると大きな河口が口を開ける危険な清八の沢も、一見どこがそうだか分からないくらいに今年は完全に埋まっていた。いつもならその穴を避けて一段上の斜面に逃げるところですが、その必要がないぶんすんなりと第一高速降り場下まで滑り込むことができた。その回避にかかる20分くらいの行動時間と体力をセーブできたと思う。
余計にいつもより安楽な かぐらBCとなった。

前回はバックカントリーから帰ったら完全に電池が切れてしまいましたが、今回はもう少しゲレンデを楽しみたかった。それもあっての中尾根まででとどめたとも言える。
一週前は霧の塔までカップラーメンにお湯を沸かすためのバーナーまで背負って行きましたが、今回は13Lのバックパックにドリンクとアバランチギアだけ突っ込んで行った。その代わりに田代エリアにカップラーメンセットをデポしておいたので、田代エリアまで戻ってランチ。
食後は田代湖コースを中心に春のザラメを楽しんだ。あ〜気持ちいい〜〜

最後に緩斜面が素敵な田代レディースコース(こんなコース名でしたっけ??)を2本やっつけて、15時のロープウェイで下山することにした。

ゲレンデでもSLASHERに乗っているので、たまにしか乗らないSLASHER Splitへの違和感もほとんどない。
やはり、さまざまな対応力を求められるバックカントリーで、官能性の高いフラットキャンバーを味わうには、SLASHERという器は最適解だと思う。
だからこそ余計に、春のバックカントリーエリアをTTでも滑りたくなる。とはいえ、スノーシューで登るのも気が引ける。いっそTT168のソリッドボードを手にいれて割っちゃうかあ?

さておき、二週続けて同じ場所をスキーとスプリットボードとで登り別けたので、余計にスキーでするバックカントリーの安定感やそれによる安心感が浮き彫りになった。でも、だからこそスプリットボードでするバックカントリーの楽しさもまた際立った。
そうしたちょっとユル目のBCを狙いたい時に、私にとってかぐらのBCエリアは最高のフィールドだ。
このお気軽スプリットボードBCもまたクセになりそうだな〜
とはいえ、今年のように雪が豊富な春のかぐらにはそうそうお目にかかれない気もする。
なのに、この日でゲートが閉じられてしまうのはなんとも口惜しい。
次は第一高速リフト降り場から、5ロマのぶんも登っちゃおうかなあ。

とか考えていたら、都合よくマッチャンとミナちゃんにこの翌週から残雪期の山開きとなる至仏山に誘われた!
こりゃあこのままスプリットボード持って馳せ参じるっきゃないよなあ。
というわけで、3週連続でのバックカントリー決定!!!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次