2023〜24シーズンをふり返って

滑走日数：24日
訪れたスキー場：16ヵ所
ご一緒した方々：のべ39人（実人数約20人）
新雪に当たった日数：９日（新雪率26%）

そもそもこうした遊びは天候に大きく左右されるものではあるけれど、今シーズンほど天候に右往左往させられたシーズンもないだろうと思う。
少雪だと言われてシーズンがはじまり、事実降雪量は多くなかったのだが、心配をよそに週一ペースでの降雪はつづいてくれた。
バフバフというわけではなかったけれど、何とか滑ることはできており、結果的には24日のうち９日も新雪を滑ることができてしまったワケなのだが、雪山を諦めるには充分と言える24℃を超す夏日が、なんと２月の終盤にあったり、３月に入り、さすがにもう雪は降らないだろうと思っていたら３週連続でそこそこの降雪があったりと、その気温差以上に急激に気分が盛り上がったり萎えたりの乱高下の仕方に、精神が追いついて行けないシーズンでありました。
「今週は行っておかないと」「今週こそ最後かも」と繰り返し思わされたのは、ほんと気疲れした。

そんな天候不順に加えて、親父がよりにもよって元日に熱を出してしまった。
もちろん年寄りの発熱ってのは薬を飲んで寝てれば治るようなものではなく、生き死にに直結するようなシリアスなものだったりするわけで、救急車で運ばれてそのまま緊急入院することとなった。
おかげで年明けから予定していた３泊４日の北海道行きを急遽キャンセル。
ホテルはキャンセルできたものの格安航空券はもちろんキャンセル不可。
格安と言いながらも正月料金のため、それなりの値段だったエアチケットはただの紙くずとなり（実際は発券してないから比喩ですがｗ）これも精神的にかなり堪えた。

おかげさまで親父は三途の川の一歩手前でカットバックかまして生還してきたので、やさしい美人看護師たちに親父を任せ、主に日帰りで雪山に通いはじめたのだが、雪の少なさはそんな私のやる気を削ぐのに充分な状況。
普通の人なら親が入院していたら遊びになんて行かないのでしょうが、私は普通ではないので、たとえ気が気でない状況下にあっても目指すは皆勤賞。
なのですが、そんな私であっても今シーズンの天候不順にはまあまあ心を折られ、気持ちを奮い立たせるのが本当に難しかった。

Snowboard
Gentemstick TT ミズメヒノキ：６日
Gentemstick MANTARAY：３日
Gentemstick SpeedMaster：１日
MOSS Q57：３日
MOSS Q545：11日

そんな萎えたかけた気分に渇を入れてくれたのが『MOSS Q545』と『K2 TT Snowsurfer LS』。
単細胞の私にとって、新しいモノへの興味関心は逆境を跳ね返してくれるエネルギーの源だ。
それはさておき、少ない滑走チャンスだからこそ「ミズメヒノキに乗りたい」と思えたことは、逆に良かったコトのひとつだと言える。
改めて自分はTTが好きなのだと、再確認ができた。
その上で、お世辞にも汎用性のないTTというスノーボードの穴を埋める存在として、２本のMOSS Qの存在感が強く輝いたシーズンでもあった。
シーズン前はその役回りをMANTARAYに求めていたのだが、それが違っていたことも今季はっきりしたことのひとつと言える。

Ski
Vectorglide CORDOVA：6日
Vectorglide Butterknife：１日
LINE SAKANA：３日

先シーズンにつづいてスキーにも気づきの多いシーズンでありました。
っていうよりも、スキーに対して、気負いなくかなりフツーに向き合えたシーズンとなった。
おかげでスノースケートに一日も乗らなかったのが痛し痒しな部分。
来シーズンは無理してでもスノースケートも楽しまないといけない。

何より、バックカントリーにまったく行けなかったことの方が大問題。
ギリギリまで滑りに行けるかどうか、いけたとしてどこまで行けるのか、自分でも分からない日が多かったことに加えて、今シーズン、山での事故の報に多く触れたことと天候不順が私の中で完全にシンクロしてしまったことがその一番の理由。
「山で雪崩に遭わない、事故を起こさない一番の方法は、山に行かないこと」
という真理は、私にとってほとんど呪いに近いものなのですが、大げさであろうと何だろうと「少しでも虫の報せを感じたら山に入らない」ことは私の中で不文律となっている。
そんな私にバックカントリーを諦めさせるには充分な状況の揃ったシーズンだったとも言える。
返す返すもおかしなシーズンだったと、今思い返してみてもそう思う。

まずは（自分に）何事もなくシーズンを終えられたことを喜びたい。

さて、来シーズンもどうなるのだろうか。
これもまた毎度のことながら、特に来季への課題の多いシーズンとなったのは確か。
楽しみにして半年後を待ちたいと思う。

今シーズンもたくさん遊んでくれた皆さん。
また来シーズンもよろしく。
そして、来週にでもまた海で会いましょう。