2024 サーフシーズン スタート @大貫

気持ちを切り換えて、ここからサーフシーズンの幕開けであります。
雪がなければはじまらないスキー、スノーボードとは違い、一年中に波のあるサーフィンにオンシーズンもオフシーズンもないので、本来、幕開けも何もないのですが、私の場合、ひとたび雪山に通い出すと雪がまったくないとか、山が雨続きだとか、よほどのことでもない限り海には足が向かなくなる。
一番の理由はもちろん、極寒の中、濡れたウェットスーツを着替えるのが辛いからなのですが、「さて、今週はどっちだ?」といちいち悩まされるのが面倒なので「雪山はここまで」と区切りをつけておきたい性格的なものもある。

というわけで、2024年の海開きであります。
風も気になりましたが、ウネリの向きを考えてまずは鹿嶋に向かった。
6時にクルマの中で目を醒ますと、予想よりも風が強くなってしまったようで、寝ぼけ眼目に映る鹿嶋の海はバッサバサに荒れていた。
周りの方々はそのまま風が収まるのを待つようだったが、私の経験で言えば、こういった朝の状況の場合、少なくとも14時を過ぎないと風は収まらないし、収まったとしてもウネリはすでになくなっていることがほとんど。

というわけで、トイレを済ませて歯を磨いたら、すぐにクルマを走らせて大貫に向かうことにした。
笑っちゃうほど風を避けていて、ほぼ無風。
東寄りのウネリがしっかりとブレイクしていた。
ちなみに、鹿嶋から大貫への移動には40分ほどかかる。
なかなか決断できない微妙な距離感。
こういう決断をサラッとできるくらいに茨城の海に通っている。って言う前に、朝一の鹿嶋の風が上がることくらい予想できるようになっておけよ。ってわけなのですが。

モモ〜コシではありましたが、きちんとブレイクしていて乗れる波は多そう。
すっかりパドル筋が衰えている私にとって、タラタラとパドルしていてもアウトに出られる波間があることの方が願ってもない状況。

この日の相棒は『Ellis Ericson Hybrid Hull』。
ただし「7’6」ではなく、こちらは「6’10」。
RIDE SURF+SPORTに入った中古を手に入れてしまいました。
同じボードをサイズ違いで2本所有するなんて、私ってなんておバカなんでしょう。
とか、Gentemstick TTを、165と、168で使い分けている私が言っても、反省など微塵もしていないことは、すでにミエミエではありますが、これも前向きな知的好奇心の表れだと思って見守っていて欲しい。

知的好奇心なんて言うのもはばかられるほど単純な話。
「ボードの長さと操作のイージーさは比例する」。「ボードの短さと機動性の高さも比例する」といった思い込みやら刷り込みやらは、トーゼンのように私にもあって「では、どこまで短くできるのか?」は私の永遠のテーマであったりする。
その永遠のテーマを解読するためには、同じシェイパーがシェイプした同じモデルで比較するのが一番解りやすいわけであります。

細かいコトはいつかお話ししますので、まずはファーストインプレッションを。軽く。
なんて、かしこまって言うことも実はなくて、案の定、7’6と6’10で性格はほぼ一緒。
パドル中の反応まで一緒なので、最初の一漕ぎから違和感も何もない。
短くなったぶん、ウネリからの走り出しが遅くなるのかと思いきや、ウネリへの反応までほぼ一緒。
じゃあテイクオフしてからも一緒かというと、そこからが大違い。

6’10の方がテイクオフの刹那のタメが大きく、7’6だと急がないと波を真っ直ぐに落ち始めてしまうので、操作を急かされるところを、余裕を持ってできる。
しかも、7’6だと後ろ足を半歩ステップバックさせないと操作できないところでも、ボード自体が短いぶん、私が普通に立った後ろ足のポジションのまま踏み込み操作が効いてしまうため、7’6よりも高い位置からはじめられる。

エリスのエッジボードは波の斜面にレールを食い込ませるように差し込むと、勝手に波をグングンと上へ登って行ってくれるのは、8’0のTri-Plane Glideをはじめとして共通する魅力。
とはいえ、私が行くような場所ではウォールが延々と続くような波に出会える幸運は、年に2〜3度がいいところで、その独特な「浮かび上がる」感覚を得られるのはほんの一瞬だけだったりする。
その代わりに、ウォールが消えたそのあとにやって来る崩れたスープを、8’0のTPGと、7’6のHybrid Hullは安定して乗り越えて行ってくれるので、インサイドでリメイクされるヒザくらいのフェイスまでロングライドを楽しむのが私の楽しみ方。なのですが、6’10はスープを通り越してお隣のフェイスまで突き抜けていってくれる。
6’10はとにかく速い。こいつは私史上最速。

結論を出すにはもっと様々な波で乗り込む必要があるのだが、この日の最初の一本ですでに私のハートは射抜かれており、問題は6’4あたりまでイケそうな気が、すでにしてしまっていることだ・・・

それにしても、やっぱり波乗りは楽しい。
ブレイクするポイント、切れ目のポジション、ショルダーの位置を割り出す波との駆け引きがホント楽しい。
リフトから降りてビンディングを填めたら無限にターンに没頭できるスノーボードももちろん楽しいが、よくても5分に一本、その一本の中で3ターンできれば御の字の、サーフィンでしか得られない純度の高い一本もまた楽しい。

というわけで、4ヶ月半ぶりの波乗りでありましたが、1時間半のセットを2ラウンドしてしまった。
「1時間海の上にいられたら充分」なんて、最初は思っていたのに、いきなり満腹であります。
はじまったな〜〜という気概と共に、これだから止められないんだよな〜〜〜のダブル幸。

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