お盆休みは山形ツーリング 3Days! Day-1

本当ならわざわざ混み合うお盆休みは避けて出かけたいのですが、さまざまな都合がお盆休みに合致してしまった。
北九州地方で記録的な大雨となり、広く日本列島に雨を降らした戻り梅雨のような気象状況が盆休みの前半を襲い、長い期間居座った低気圧が抜けた盆休みの後半は、台風一過のような天気の安定した日が数日続くことが予想された。
それに加えて、ここなら2泊3日で動けそう。
あれやこれやが重なって「このタイミングは逃せない」という気持ちが高まってしまった。

行き先に関しては、冬に山形に訪れてから「夏にオートバイでも訪れてみたい」と思っていたので、その思いを素直に実行に移すことにした。

本当なら9時頃に家を出たかったのですが、いろいろあって家を出られたのは11時。
お盆休みのため、東北自動車道ではこの時間すでに渋滞が発生しており、計画はすでに大きく遅れていた。
こう言った事態は十分に想定されていたので、宿やキャンプ場を予約したり、足枷になるようなことはしていない。
近頃は人気のキャンプ場だと満室なんてことがあるらしいが、だいたい当日連絡でなんとかなる。
もしものときは野宿スタイル。臨機応変。とにかく行けるところまで行ってみようと思い埼玉を出発した。

出遅れてはいても高速道路を長く走って時短を図ることはせずに、あくまでも走りたいと思った道を走ることにこだわってみる。
ただ気持ち的には焦りもあって、写真を撮るためにオートバイを停める時間も惜しんで走り通すことにした。

そんなわけで、画像はInsta360で撮った動画からのキャプチャで済ませます。

この日唯一撮った写真。
サーフィンのときに走る千葉の田んぼの稲は、この時期すでに黄金色でしっかりと首を垂れている。
青々とした稲穂で埋め尽くされた田んぼには強い生命力のようなものを感じる。
きっと癒しの力があると思う。

戸隠ツーリングから諸々アップデートされ、荷物は10Lほど増えてしまった。
積めるからと言って積めばいいというわけでもない。やっぱり荷物の増えたこのR18は見ていてどこか締まらない。

那須付近のリゾートチックな高原道路、緑豊かな山間路に、のどかな平野部を走り抜ける気持ちの良い田舎道が、この日のツーリングのお品書き。
何より、真っ青な空に、モッコモッコの夏雲が織りなす景観は、まさに夏休み!と言った風情。
走っている最中ずっと井上陽水の『少年時代』が頭の中で鳴っている。
夕方になると、提灯を持ったご家族の列がお墓に故人の霊をお迎えに歩く姿を多く見かけた。
わたしも小学生までは迎え盆のために親父の田舎に帰省していた。こうした景色はお盆ならでは。心がほっこりした。

計画通りに東北自動車道を西那須野塩原I.C.で降り、南会津を抜けて会津若松に入ったところで15時半。
ここまで休みなしで走り続けたことで、それなりに遅れを取り戻すことができたものの、それでも計画より1時間以上の遅れ。
この日はできれば寒河江まで行ってキャンプをしたいところでありますが、ここから寒河江まではまだ2時間ほどかかる。
明るいうちにテントを張りたいのですが、今からだと寒河江に着くのは日没ギリギリ。
手前のキャンプ場までで済ませるか・・・と、しばし悩んだ末に思い切って寒河江まで行くことを決意したのは、やはり寒河江には少なからず土地勘があるから。
すぐさまキャンプ場に予約の電話を入れたのだが誰も電話には出ず、あとからわざわざ折り返し電話がかかってきて受付は17時までだと教えていただいた。今晩は受付せずにそのままキャンプ場に入り、明日の朝に改めて受付をして欲しいとのこと。ありがたい。
ちなみに、キャンプ場使用料は400円!戸隠の10分の1。東北は心にもお財布にもやさしい。

というわけで、そこからは一心不乱に走り続け、17時半に寒河江の『いこいの森キャンプ場』に到着した。
ただ、ここは思った以上に大きな公園施設のようで、現地の場内マップの看板を見てもキャンプ場がどこにあるのかよく分からない。
受付の方はもういないので教えていただくわけにもいかない。受付棟から周りを眺めても人っこ一人いないし、もちろん一張りのテントも見えない。そのくせ「熊出没注意」なんて物騒な看板も出されている。近頃は熊被害のニュースもよく見るし「おいおい、熊とタイマンかよ」と、かなり焦って今一度辺りを散策すると、管理棟の手前に「キャンプ場入口」の標識を発見し、無事キャンプサイトを見つけることができた。

この日、私の他にもテントが4張りあった。
心細いことに変わりはないが、とりあえず熊とのタイマン勝負は避けられそうだ。

テントを張り終えたら冬にも訪れた『寒河江花咲温泉 ゆ〜チェリー』へ向かう。
街を散策して夕食を摂ることも考えましたが、キャンプ場は離れているためお酒が飲めないので積極的に調べる気になれない。
宿泊場所と温泉と食事処が近接していることがベストなのですが、キャンプの場合その3つが揃うことなかなかない。
この日は夕飯もゆ〜チェリーでサクッと済ませることにした。
旅の美味しい食の楽しみは明日の晩までおあずけ。
さておき、長旅の疲れを温泉で癒すことの幸せよ。

こちらは山形県を縦断する、山形県民の“母なる川”と親しまれる最上川。
長井から寒河江まで、ずっと並走してきた。
山形をツーリングすること、それは最上川と走ることに他ならない。
この先の行程でもずっと最上川のそばを走ることになる。

この日は埼玉から7時間、370kmを走破した。
この日の行程は、すっかり時間に追われるリエゾン区間となってしまったが、それでも大好きな田舎道を多く楽しむことができた。
最初から最後まで高速道路を使えば5時間弱の距離。2時間余計に使って一般道を走ってきたわけだが、二輪車でも4,460円の高速道路通行料が加算される。お金を払って気持ちの良い田舎道を2時間走る権利を放棄するのはどう考えても割に合わない。

スキットルで持ってきたウィスキーをロックで飲っていたのですが、途中のコンビニで水分補給のために買って、一口飲んで残っていたモンスターエナジーでハイボールにしてみた。これまた疲れた体に超沁みた。まさにキャンプ居酒屋の面目躍如。

(Day-2 につづく)

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