UNIT GARAGEのTAIL TIDYを装着したい。と思ったのが運の尽き(Q)

※『UNIT GARAGEのTAIL TIDYを装着したい。と思ったのが運の尽き(序)』および『(破)』を先にお読みください。

これでやっと購入していたUNIT GARAGEの『R18 Sportail リアフェンダー』に 交換する作業に入ることができる。
そのためにはまず純正のボバーフェンダーを取り外さないとならないのですが、その作業には以下の工程が必要となる。

① マフラーを外す
※ジャッキアップはマフラーを外してから

② リアブレーキキャリパーを外す
※外したキャリパーは養生しておく

③ ブレーキローターを留めるボルトを先に外しておく
④ アクスルシャフト ナットを外す

⑤ アクスルシャフト抜き取る

⑥ カラー、リアABSセンサーホルダー、ブレーキローターを外す
※ABSセンサーの取り付け時は位置決めのマーカー合わせに注意
※画像はブレーキローターを留めるボルトが着いた状態です

⑦ タイヤが地面から離れる程度にジャッキアップしてから、ホイールを横にズラしスプロケットダンパーから抜きホイールを外す

⑧ エンジン後方に留められているボルトを外す

⑨ フェンダーステーを留めているボルトを外す

そうしてやっとボバーフェンダーを外すことができる。
このボバーフェンダーは鉄製で重さは約4kg。そのぶん厚く塗れる塗膜のおかげで塗装面の輝きは一段階上。
また使う日もきっと来るだろう。

ちなみに、予めブレーキローターを外しておくのは、ボバーフェンダーの後ろ側のステーがスイングアームの内側に着くぶん、ホイールダンパーからホイールを横に抜くためのクリアランスが取れないため。
ボバーフェンダーでなければローターが着いたままでホイールを脱着することができます。

時間も労力も(お金も)かかる、かなり面倒な作業ではありますが、こうして自分の手と目でオートバイに触れているると、愛車への理解はどんどん深まっていく。

そうしてやっと手に入れたリアフェンダーを装着できる下ごしらえができたわけですが、
この局面で海外パーツあるあるが勃発。
届いた荷物に説明書はなく、ショップの販売サイトの製品説明には確かに「純正に取り付ける際は穴あけ加工が必要です」と注意書きがあり、それは確認していたのですが「現場対応でイケルっしょ」と軽く見積もっていた。

湾曲するスイングアームのアッパーフレームとアンダーフレームの間にフェンダーの取り付け穴が空いているのですが、ご覧のように少し内側に引っ込んだ場所にある。
この引っ込んだ分も追い込むような造形になっている純正パーツとは違い、ただ単にタイヤ形に沿っただけの丸いハーフパイプ状のUNIT GARAGE製のリアフェンダーの取り付けには何某かのステーが必要になる。
しかもその穴は車体のセンターに対して気持ち右にオフセットされているため、見た目通りのセンターを基準に穴あけ位置を決めることができない。加えてリアフェンダー側は平らではなく曲面なので、オフセットして取り付けられる二つのステーの接地位置の高さが数ミリ違ってくる。
そして、穴をあけ直したとしても、その設置場所が正しいかどうかは、いちいちホイールを元に戻さないと確認ができない。
どう考えてもサクサクっと済ませられるような作業ではない。

自宅前の青空ガレージは西向きなので、陽がかげっているうちに作業を済ませたい。加えて、300kgを超える車体を使い古したフロアジャッキで支えているので、一旦作業を休止するにしてもタイヤを戻してジャッキから降ろしておく必要がある。
慎重にやっている余裕は時間的にも精神的にもない。熱中症一歩手前の状況で襲いかかってきたこのタフな状況に、かなり追い込まれてしまった私は、肝心の頭が回らずに完全に目が回ってしまっていた。

というわけで、こういうときは当たって砕けろ。慎重にやったところでうまくいく保証はない。
家にあった30mm長のアルミ製カラーをステーにすることに決め、まずはヤマ勘で穴を開けて様子を見る。
ヤマ勘状態でまだ10mmほど横にズレていることを確認。タイヤを外さないと見えない場所であることをいいことに更に穴を開け直して位置決めをした。
湾曲しているフェンダー面と、私が用意した円柱状のアルミカラーの平らな断面が接しているので、無理やりネジ止めすると軽量アルミ製のリアフェンダーはカラーの平面に沿って歪んだ状態で取り付けられてしまうので何か手を打たないとならない。
といったことが見えてきたところでこの日はタイムアップ。フェンダーは仮止めとしてホイールを組み直し、一旦ジャッキから降ろした。

また別の日にもう一度ホイールを外してフェンダーの位置を再確認。
追加したアルミのカラーの接地面を削ってフェンダーの湾曲に合わせることも考えましたが、あまりうまくいくように思えなかったので『アングルワッシャ』を間に挟み込み、なんとか納得のいく場所に設置することができた。

UNIT GARAGEの製品情報ページで取説のPDFがダウンロードできることに気づいたのはだいぶ経ってから。
ノーマルフェンダーの内側につくノーマルパーツを加工しそれをステー代わりにして取り付ける前提のパーツだったようだ。でも、取説の「4」の項で赤く表示されているブラインドナット?は付属してなかったんだよなあ。結局これも自分で用意しろってことなのか?
フルノーマルに戻す可能性も最後まで残したいので、ノーマルパーツの加工は極力避けたい。なのでそれをせずに取り付けができたのは結果オーライだったのですが、先にこれを見ていれば必要となる作業を想定しておくなどの準備ができ、いざ装着といった場面で慌てる必要もなかった。
短気は損気。やはりこうした作業は時間的にも精神的にも余裕のある時にしないといけない。

というわけで、なかなかにシビれる作業となった。こんな雑な作業内容でお金を取ることなどできないが、もっと正確に穴の位置を割り出しながらピタッと合わせる作業ができたとして、いったいいくら請求できるのだろう。
私の勝手な気持ちでは10万円もらっても割に合わない。日々お客様の資産を預かるプレッシャーと闘っていらっしゃる整備士の皆さんにはホント頭が下がる。

ナンバーホルダーはボバーキットのものをそのまま使用することにした。
この長く伸びたステーの根本の位置に装着できるシンプルなナンバープレートホルダーがあり、そちらの方がカッコイイのですが、そちらにすると今回移動したリアウィンカーを覆い隠してしまうかもしれないので一旦保留。

そうしてやっとUNIT GARAGEのリアフェンダーを取り付けることができた。
リアタイヤ剥き出しのアピアランスはなかなかにオトコマエ。
やはりオートバイカスタムは「盛る」より「引く」。引き算が基本だよね。

と、ここで話はまだ終わらない。
この状態でやっと、ディーラーで『ミニLEDコンビネーション リアウィンカー』のためのシステムの上書きをしてもらえるのであります。

来週月曜につづく

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