【BMW R18】硬い足回りをなんとかしたい その4:これで完結??B-Spec編

『硬い足回りをなんとかしたい その3』を先にお読みください。

リアにYSSサスペンションをインストールし、80点を献上できるまでハンドリングは向上を見せた。

更に理想のハンドリングを追求すべく、フロントにウィルバーススプリングをインストールしたことで、フロントもギャップを拾わなくはなったのだが、柔らかくなったぶん、荷重に負けてフロントの車高は下がり、リアの車高が下がったぶんを帳消しにして一周回ってほぼノーマルの前後バランスに戻ってしまった。
ただ、この辺りまで詰めて来るとこの車体の持つポテンシャルとして、できることとできないことの限界点が見えてくる。

1:段差で強く跳ねる 2:ハンドルが切れ込む 3:ド・アンダーステアと、3つ掲げた問題点のすべてが理想通りに片づくことはまずなさそう。特に強く跳ねる傾向は重量級の抱える根本的な問題のようで、根治は難しそう。タイヤの交換などでどれだけ緩和できるかのレベルであることが分かって来た。
ハンドルが切れ込む症状に関してもフロント荷重の大きさに加えて、フロントタイヤの幅が関係しているように思えてきた。ただ、安全性を考えれば、細くすれば良いってもんでもないのは言うまでもないことだ。
何とか強いアンダーステア傾向だけでも理想に近づけたい。

という割り切りの下、次の作戦を実行する。
何だかんだ言ってフロントの車高を上げることが一番の特効薬であることはこれまでの作業ではっきりした。
そして、一旦フロントフォークを分解したことで、次の可能性に気づくことができた。

それはカラーを伸ばしてプリロードを足すこと。
これでフォークの縮み量を抑えて前側の車高を上げることができるという寸法だ。

ノーマルのカラーは200mm。
そこで同じ38mm径のステンレスパイプを買って来て、

パイプカッターで220mmでカット。
20mmプリロードの掛かる延長カラーを制作し組み込む作戦。

というわけで、もう一度フロント回りをバラしカラーを入れ替える。

一度フロント回りの全バラしを経験しているので、二回目からは超速い。
組み込みの際にフォークカバーの内側にシリコングリースを塗布していたのでフロントフォークもスルッと抜けてくれた。便秘改善。
前回あれこれと悩む時間も含めて5時間かかったところを1時間弱で分解することができた。

そうしてカラーを入れ替えてトップキャップを絞めるわけですが、当然カラーが長くなったぶんバネを余計に押し込まなければならず、それは腕力頼みになる。
結局220mmのカラーでは押し込めず、更に5mmカットして215mmになるはずが実測213mmになった。
細かいコトはまあいいかww
7mm短くしただけですがなんとか押し込むことができた。

「ノーマルスプリングにこのカラーを入れればもっと車高を上げられるのでは?」と、思うかも知れないが、ノーマルスプリングは更にバネレートが高く、200mmカラーでも一人で押し込むのはかなり苦労したので、213mmのカラーは押し込めないだろう。

何よりそれだとせっかく買ったウィルバーススプリングを捨てることになるし、何より、せっかく突き上げが改善したのにそれも諦めてしまうことになる。
というわけで、ウィルバーススプリングに14mmプリロードをかけてみた結果は、なかなか良好!

「リア:YSS/フロント:ノーマル」よりも更にアンダー傾向が弱まった。
ただ、突き上げに関してはノーマルよりはいいにしても、少し悪い方に戻った感じ。
といった具合に、要所要所で改善されはしたのだが、これにも慣れてくると、まだターンインでフロントに荷重が入りすぎているように感じてくる。
特に下りからのブレーキングでフロントグリップが探り探りになる症状は相変わらずでウェットだと特に怖さが残る。

これに関してはシャフトドライブが、エンジンブレーキのバックトルクを、開放するタイミングと、リーン開始のタイミングが合ってしまうとリア荷重が上に抜け、前荷重が一気に増してしまうこともあった。
それと、乗り手に気づかせないくらいにスマートに介入してくるABSも、タイミングによってはリーンをしづらくさせることもあった。

いずれにせよR18の持って生まれた悪癖ということなので、セッティング云々ではなく、乗り方でなんとかしないとならない問題のような気もする。

今はリアの伸び側減衰の戻し量を調整して、リアの突き上げが増えない範囲でフロントへの荷重移動を抑えるテストを繰り返しながら様子を見ているが、ここまで来たらなんとかしたい気もする。

む〜〜〜ん。
この悶々としている時間がどうにも苦手だ。

というわけで、「その5」につづく。

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