リアにYSSサスペンションを
インストールし、80点を献上できるまで
ハンドリングは向上を見せた。
更に理想のハンドリングを追求すべく、
フロントにウィルバーススプリングを
インストールしたことで、フロントも
ギャップを拾わなくはなったのだが、
柔らかくなったぶん、
荷重に負けてフロントの車高は下がり、
リアの車高が下がったぶんを帳消しに
して一周回ってほぼノーマルの
前後バランスに戻ってしまった。
ただ、この辺りまで詰めて来ると
この車体の持つポテンシャルとして、
できることとできないことの
限界点が見えてくる。
1:段差で強く跳ねる 2:ハンドルが切れ込む 3:ド・アンダーステア
と、3つ掲げた問題点のすべてが
理想通りに片づくことはまずなさそう。
特に強く跳ねる傾向は
重量級の抱える根本的な問題のようで、
根治は難しそう。タイヤの交換などで
どれだけ緩和できるかのレベルである
ことが分かって来た。
ハンドルが切れ込む症状に関しても
フロント荷重の大きさに加えて、
フロントタイヤの幅が関係している
ように思えてきた。ただ、安全性を
考えれば、細くすれば良いってもん
でもないのは言うまでもないことだ。
何とか強いアンダーステア傾向だけ
でも理想に近づけたい。
という割り切りの下、
次の作戦を実行する。
何だかんだ言って
フロントの車高を上げることが
一番の特効薬であることは
これまでの作業ではっきりした。
そして、
一旦フロントフォークを分解したことで、
次の可能性に気づくことができた。
![2023_1009-41.jpg](https://blog-imgs-170.fc2.com/p/s/y/psyvano/2023_1009-41.jpg)
それはカラーを伸ばして
プリロードを足すこと。
これでフォークの縮み量を抑えて
前側の車高を上げることができる
という寸法だ。
![2023_1009-39.jpg](https://blog-imgs-170.fc2.com/p/s/y/psyvano/2023_1009-39.jpg)
ノーマルのカラーは200mm。
そこで同じ38mm径の
ステンレスパイプを買って来て、
![2023_1009-40.jpg](https://blog-imgs-170.fc2.com/p/s/y/psyvano/2023_1009-40.jpg)
パイプカッターで220mmでカット。
20mmプリロードの掛かる
延長カラーを制作し組み込む作戦。
というわけで、
もう一度フロント回りをバラし
カラーを入れ替える。
一度フロント回りの
全バラしを経験しているので、
二回目からは超速い。
組み込みの際にフォークカバーの内側に
シリコングリースを塗布していたので
フロントフォークもスルッと抜けてくれた。
便秘改善。
前回あれこれと悩む時間も含めて
5時間かかったところを
1時間弱で分解することができた。
![2023_1009-17.jpg](https://blog-imgs-170.fc2.com/p/s/y/psyvano/2023_1009-17.jpg)
そうしてカラーを入れ替えて
トップキャップを絞めるわけですが
当然カラーが長くなったぶん
バネを余計に押し込まなければならず、
それは腕力頼みになる。
結局220mmのカラーでは押し込めず、
更に5mmカットして215mmになるはずが
実測213mmになった。
細かいコトはまあいいかww
7mm短くしただけですが
なんとか押し込むことができた。
「ノーマルスプリングに
このカラーを入れれば
もっと車高を上げられるのでは?」
と思うかも知れないが、
ノーマルスプリングは更にバネレートが
高く、200mmカラーでも一人で
押し込むのはかなり面倒。
213mmのカラーは押し込めないだろう。
![2023_1009-13.jpg](https://blog-imgs-170.fc2.com/p/s/y/psyvano/2023_1009-13.jpg)
何よりそれだとせっかく買った
ウィルバーススプリングを
捨てることになるし、何より、
せっかく突き上げが改善したのに
それも諦めてしまうことになる。
というわけで、
ウィルバーススプリングに
14mmプリロードをかけてみた結果は、
なかなか良好!
リア:YSS/フロント:ノーマル
よりも更にアンダー傾向が弱まった。
ただ、突き上げに関しては
ノーマルよりはいいにしても、
少し悪い方に戻った感じ。
といった具合に、
要所要所で改善されはしたのだが、
これにも慣れてくると、
まだターンインでフロントに荷重が
入りすぎているように感じてくる。
特に下りからのブレーキングで
フロントグリップが探り探りになる
症状は相変わらずで
ウェットだと特に怖さが残る。
![2023_1012-7.jpg](https://blog-imgs-170.fc2.com/p/s/y/psyvano/2023_1012-7.jpg)
これに関してはシャフトドライブが、
エンジンブレーキのバックトルクを、
開放するタイミングと、リーン開始の
タイミングが合ってしまうと
リア荷重が上に抜け、前荷重が
一気に増してしまうこともあった。
それと、乗り手に気づかせないくらい
にスマートに介入してくるABSも、
タイミングによってはリーンを
しづらくさせることもあった。
いずれにせよR18の持って生まれた
悪癖ということなので、
セッティング云々ではなく、
乗り方でなんとかしないとならない
問題のような気もする。
今はリアの伸び側減衰の戻し量を
調整して、リアの突き上げが増えない
範囲でフロントへの荷重移動を抑える
テストを繰り返しながら
様子を見ているが、ここまで来たら
なんとかしたい気もする。
む〜〜〜ん。
この悶々としている時間が
どうにも苦手だ。
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