【BMW R18】硬い足回りをなんとかしたい その3:フロントフォーク・スプリング交換

『ライダーハウスドリーム』から
ウィルバース社製フロントフォーク
スプリングを取り寄せ早速交換作業開始。

とか言うと
簡単そうに聞こえるかもしれないが、
フロントフォーク・スプリングの交換は
リアサス交換作業の3倍面倒が多い。

フロント回りをバラすのは
XJR1200が最後なので、
どれくらいぶりだろう・・・
これまでもフロントフォークを
分解したことは幾度となくあるので
基本的な工程は把握しているものの、
R18では初めてここを分解するため
未知数な部分も多い。

要は出たとこ勝負になるため
途中で撤退する可能性も少なくない。
一番怖いのは、前輪を外して
移動もできない状況で
元に戻せなくなること。

2023_1009-1.jpg

なんてことを心配をしはじめると
それこそキリがないので
ライダーハウスドリームさんの
「みんな自分でやってるよ」
の一言を胸に抱き、
度胸を決めて作業を開始する。

2023_1009-2.jpg

フロントシャフトを留める
六角ネジ穴は22mm。
普通このサイズのソケットは
持っていないと思う。
さほどのトルクで締め付けられている
わけでもないので、六角レンチを2個
穴に突っ込んで回す荒技もなくはないが、
ここはソケットを用意したいところ。
ただ、ここはR1200GSと同じサイズ
だったので買い足さなくても済んだ。
ラッキー。

2023_1009-3.jpg

左右のブレーキキャリパーを外し、
ABSのセンサーを外し、
フロントホイールを外し、
フロントフェンダーを外すと
いよいよフロントフォークを
三つ叉から抜き取れるようになる。

2023_1009-4.jpg

ここで最初の出たとこ勝負ポイント

通常、ステムの上下ブリッジ(三つ叉)
ともフォークはクランプされている
ものだと思うのですが、R18では、
下側はクランプされているものの、
トップブリッジでは上からボルトで
留められている??
外から見ているだけでは
内部構造がまったく理解できない。

2023_1012-37.jpg

そして第2の出たとこ勝負ポイント

フロントフォークカバー。
なんと、
R18のフロントフォークカバーは
分割式ではなく、完全なチューブ状に
なっていて、フォークを抜かないと
外せないようになっている。
なんという不合理な構造。
メンテナンス性は考慮されていない。

案の定、クランプを緩めて、
トップのボルトを外しても
フォークは抜けてこない・・・

2023_1009-37.jpg

上の画像はボルトを抜いて、
カラーを外した状態。
これを見ただけではフォークカバー
の内側がどうなっているのか
皆目見当が付かず、なぜフォークが
抜けてこないのかが分からない。

これまた考えていても仕方がないので、
イチかバチか見えている部分を
上からプラハンで叩いて押し抜いてみた。

2023_1009-5.jpg

ほとんど壊している感覚でしたが、
これで正しかったようで
なんとか外すことができた。

2023_1009-7.jpg
2023_1009-6.jpg

外したフォークカバーを確認すると、
ゴムのカバーでフォークチューブに
圧着してズレて隙間ができたり
しないようにできていた。

つまりこのゴムパーツが
フロントフォークに貼り付いて
フォークが抜けてこなかったわけだ。
カバーを戻さないのであれば
フォークはスンナリと
取り付けられるわけなのだが
もちろん私はカバーを使い続ける所存。

2023_1012-38.jpg

どうしてこういう構造になる??
と思うところですが、
トップブリッジをクランプにぜす、
上からボルト留めにしているのも、
フォークカバーを割らなかったのも、
余計なネジ類を外から見えるように
したくなかったからなのだろう。
伊達の貫き方がハンパではない。

2023_1009-10.jpg

そして最後にして 最大の出たとこ勝負ポイント

フォーク・トップキャップだ。
ここは鬼のような硬さで閉じられており、
ここが今回の交換作業の最難関ポイント。

本来はインナーチューブに
傷が付かないように硬質プラスチックで
養生された万力などでフォークを固定して
トップキャップを緩めるのですが、
私はそんなもの持っていない。

トップブリッジにクランプされた状態で
先に緩めておくのが定石なのですが、
言ったようにトップ側は複雑怪奇な
取り付け方がされていてそれもできない。

加えてフォークカバーがあるため、
一旦カバーを外してから、フォークを
今一度下側のブリッジにクランプさせて
固定させてやらないと、ツルツルで
丸いチューブ状のフォークを
固定することができない。

しかも、トップキャップは
ご覧のような特殊な形状で、たぶん
特殊工具が用意されるものと思われる。
それ以外では大型モンキーしか
バイトすることができない。んで、
やっぱりウンともスンとも言わない。

ここまで来て撤退か・・・
と頭を抱えたが、ここでまた
ライダーハウスドリームさんに
電話で泣きつくと
「バーナーで炙って ネジロック剤を溶かしちゃいなよ」
と一言。要は熱膨張させて
緩ませるわけだ。

2023_1009-11.jpg

電熱式のヒートガンなら持っているが、
バーナーは持ってないので、急ぎ
近所のホームセンターまで買いに行った。

2023_1009-17.jpg

バーナーでトップキャップとフォークとの
接合部の辺りを10秒ほど炙ると、
それまでの苦悩がウソみたいに
アッサリと緩んでくれた。
助かったー。

逆側はフォークのメッキに焼き色が
付くのを恐れて炙るのを5秒程度に
抑えたがそれでも緩んだ。ただ、
緩めるための力は余計に必要になった。
10秒炙っても焼き色は付かなかったので
10秒でも問題なかった様子。

熱した部分は5分近く熱いままなので
触るときに注意が必要です。それと、
トップキャップには、中のスプリング
によって、それなりのプリロードが
掛かっていますので、外れる瞬間
「黒ひげ危機一髪」的に
キャップが飛び出します。
毎度のことながら、これがかなり怖い。

ちょうどこの前日に『アメトーク
ビビリ-1グランプリ』を観ていたので
よけいに怖かった。

最後の2回しくらいになったら
布でくるんだ状態でキャップを回して
脱落も防止しておくことをオススメします。
って、基本こういった作業は
プロに任せましょう。

2023_1009-38.jpg

画像左がトップキャップで
右はただの化粧パーツかと思っていたら
フォークトップを固定するカラーだった。
この2つがとにかく重い。
軽量化する気など
毛の頭ほどもないことが良く分かる部分。

2023_1009-37.jpg

このトップキャップが、
このようにトップブリッジに
填まり込む構造。
トップキャップはここでは
構造上回るわけないので、
あんなに強力なトルクでキャップを
締め付けておく必要などない
と思うのだが。

さておき、宮大工の
接ぎ木細工のごとき構造には
素直に感服させられる。

2023_1009-13.jpg

上がノーマルスプリングで、
下がウィルバースのスプリング。
ノーマルが一定の巻きで太さも太い。
それに対しウィルバースは10%ほど
細い上に途中から巻き幅の変わる
プログレッシブ・サスペンション。

全長もウィルバースの方が10mm以上短い。
ん〜〜〜〜嫌な予感がする・・・

2023_1009-14.jpg

ウィルバースはフォークオイルを
粘度7.5に指定しているが、
販売元の「ライダースハウスドリーム」は
柔らかくなりすぎるとして粘度10を
推奨している。

2023_1009-15.jpg

フォークオイルは、新車から
走行4千キロでこれだけ変色する。
ただこれは熱によって変色しているだけで
このすべてが汚れや劣化を表している
わけではない。
片側で500cc以上使うので
2L用意が必要。

2023_1009-16.jpg

油面は120mmが指定。
この計測治具で油面を設定したら、
スプリング、ワッシャ、カラーを挿入して
トップキャップを閉めて交換完了。

あとは逆順で組み上げれば作業終了。
ちなみに、フォークチューブに
シリコンオイルをベッタベタに塗って
元に戻したら、すんなりとフォークカバー
の中に治まってくれた。

もちろんすぐにテスト走行に出るわけだが、
交換作業中ですでに敗戦濃厚であることは
見えていた・・・

ジャッキアップするときに
フロントフォークはすでに自重だけで
5cm近く縮んでいることが今回判明した。
それだけエンジンが重く、
フロント荷重が大きいということだ。
これだけ縮めば硬くなるに決まっている。

つまり、全長も短く、柔らかいはずの
ウィルバース・スプリングだと
当たりを柔らかくできても
フロントは更に下がってしまうはずだ。

んで、案の定。
リアサスを交換して下げた車高を
無効化するほどフロントは下がり、
ノーマルのハンドリングに
逆戻りしてしまった。

ただ、段差で跳ねまくっていた
乗り心地に関してはかなり向上した。
跳ねたり、不用意にハンドルを取られる
こともほとんどなくなった。

つまり、ローダウンな見た目と、
ハンドリングはノーマルのままで
乗り心地を向上させるのが
この前後サスペンションの組み合わせ
の目的ということのようだ。

というわけで、
リアサスを交換して3歩進んだが、
これで2歩下がった格好・・・
人生はワンツーパンチ。
汗かきベソかき行きましょう(水前寺清子)。

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