夏の北海道4Days 2023 Day-3

土曜の夜の小樽からのフェリーは
キャンセルして、火曜の夜の
苫小牧〜大洗のフェリーを
取り直すことにしたのは、
新潟からの300km走行と、
日本海フェリーと商船三井の差額と
下船してからのラクさを
天秤に掛けた結果。

ただ、この判断が
果たして正しかったのかどうか。
少ないスケジュールを
最大限に活かすという観点では
疑問が残ったのですが、
その話はまたのちほど。

さて、残り2日間で
網走〜苫小牧間をどうつなぐのか。
Google Mapを相手にあれこれと悩んだ。

言ったように知床峠と
タウシュベツ橋梁には行っておきたい。

第1候補は
網走から知床峠に行って、足寄のあたり
に宿を取り、最終日にタウシュベツ橋梁
を見に行ってから南下して苫小牧に
向かう行程。ただし、翌日の天気は
下り坂。できればタウシュベツ橋梁は
晴れた日に見ておきたい。

第2候補は
いっそ知床峠を諦めて、
晴れ予報のこの日のうちに
タウシュベツ橋梁を見てから北上して
旭川に向かい、最終日は旭川から
苫小牧に向かう行程。
ただ、旭川から苫小牧の間に
これといってめぼしい道はなく、
最終日はほぼ移動区間になってしまう。

知床峠を諦めるのは苦渋の決断でしたが、
この日に盛り込める場所も考慮して、
旭川まで行くルートに決めた。

というわけで、
網走のホテルを8時に出発。

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今回の北海道内での道案内は
すべてGoogle Mapに任せた。
Google Mapは私の普段の傾向を
把握しているので、ここ北海道でも
メジャーな国道を使わず、
積極的に裏道を案内してくる。

そのおかげで
見逃したものもあるかも知れないが、
代わりにこうした名もない景色に
出会うこともできた。
ディスカバー北海道。

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1時間少々で美幌峠に到着。
雲多めながらもこの日も良い天気。
雨の北海道もオツなものですが、
もちろんこの雄大な景色を堪能するには
晴天の方がイイに決まっている。

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屈斜路湖の脇を抜ける道がまた
美しい快走ロード。あ〜〜タマラン。
弟子屈町で右に折れ、
阿寒湖に向かう峠道もまた気持ち良かった。

この区間は写真を撮るために
一時停止するより、
集中して走り抜けることにした。
景色を愛でるように走るのも良いが、
頭の中を真っ白にして走りつづけるのも
また楽しいことを再認識した。
リズムや配分って安全以外の要因にも
大切なこと。

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11時に阿寒湖に到着。
ここはガチの観光地なので
通りすがりのライダーには
特に見るべきものもなく
小休止だけしてすぐに出発。

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足寄、上士幌を抜けて
やって来たのはナイタイ高原。

ここに来るのは2回目で、
前回来たときはそれほどの感動もなかった。
なので寄ろうかどうしようか悩んだのですが、
日程も縮小されたし、せっかくなので
寄ってみた。

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そうしたら超絶気持ちいいじゃないの!
もちろん終点にあるナイタイテラスまでの
道も素晴らしい景観で走り応えも満点だった。
もちろん天気の良さが何割か増しで
効いているのでしょうが、
この道のR18との相性は抜群だった。
観光地だからといって避けたりせずに、
色眼鏡を外して来てみるもんだね。

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ちょうどお昼時だったので
ハンバーガーをいただいた。
景色の素晴らしさも乗っかって
美味しさも数倍に跳ね上がる。

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見せるようなものではないのですが、
こちらのトイレには感動した。
なんと言う解放感。この気持ち、
女性には分からないだろうな〜〜〜

ちなみにこのナイタイテラス、
以前来たときにはなかった。
施設のリニューアルも
この感動に関係していると思われるが
主役はやはり道だ。

お腹を満たしたら、気持ちの良い道を
もう一度走って273号線に戻る。
更に北上しタウシュベツ橋梁のある
糠平湖を目指す。

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まずは273号線沿いにある
タウシュベツ展望台に寄ってみた。

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100mほど森を抜けると展望台に出る。
もちろん熊出没注意箇所。
この時は他の方もいてくれて助かった。

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展望台からタウシュベツ川橋梁を臨む。
ここから眺めるのは初めて。
人工物がその役目を終えて
自然に取り込まれていく姿に
ドキドキが止まらない。

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このあたりにはまだ何ヵ所か
廃線の橋梁が残されている。
関東にも軽井沢にほど近い
碓氷峠にある赤レンガの
メガネ橋などがある。

以前来たときはタウシュベツ橋梁には
目の前まで行くことができた。
もちろん今回も目前まで橋梁を見に行く。
すると、
タウシュベツ橋梁に至る林道の入口に
以前はなかったゲートができていた。
ちょうどお帰りの方がいて
自家用車を通過させるために
ゲートを開けられていたので
有り難く通過させていただいた。

のですが、これがあとで大きな問題
であったことが発覚する・・・

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橋梁まで真っ直ぐに伸びる道は
まるで見学用の遊歩道のように見えるが
実は線路が敷かれていた箇所。

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そして、ここに至るまでの林道の
直前の直線路も線路だった場所。
画像の奥に見える森の先に橋梁があり
林道は手前で湖に沿って左に折れていく。
もちろんここも熊出没注意。

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なので、
遊歩道から一直線に橋梁が連なっている。
上の画像の左端に見えるのが橋梁の上部。

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さておき、どこかの惑星のような景色。
前に来たときは湖に水があったので
まったく景色が違って見える。

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地球上から人類がいなくなったら
きっとこんな景色になるのだろう。
とか思うとドキドキする。

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湖底に沈んでは現れてを繰り返すうちに
コンクリートはまるで
カルシウムの構造模型のように
劣化してしまっている。

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「もういつ壊れてもおかしくない」
と聞いてこうしてやって来たが
たまに見る身としては、それほど劣化が
進行しているようには見えない。
観続けている人にしか、
残酷な時間の流れは
分からないのだろう。
何はともあれこうしてまた
見ることができて良かった。

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さて帰りますか、とゲートまで行くと
何とゲートには鍵が掛けられていて
出られなくなっていた。

ホームコースのように通っていた
栗原川林道にも鹿が外に出ないように
するためのゲートがあったが、
鍵はかかっていなかったので
それと同じものだとばかり
思い込んでしまったのですが、
そうではなかった。

幸い私のすぐあとから鍵を持った方が
いらっしゃったので事なきを得たが、
私だけだったら出られないところだった。

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あとから調べると、このゲートのカギを 予約してお借りすることができるようだった。
このあたりはケイタイも圏外だったため
他に誰も見に来られていなかったら
かなりヤバかった。

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273号を北上し三国峠にやって来た。
ここがまた泣けるくらいに
素晴らしい道だった。超感動した。

このあと、前回は台風の影響で
通行止めになってしまい
通過できなかった層雲峡を抜けて旭川へと
向かう訳なのだが、三国峠を過ぎる辺りで
燃料が心細くなってきた。

上士幌でガソリンスタンドの看板を
見かけたときに一瞬悩んだのですが、
素通りしてしまっていた。

R18の燃費はだいたい18〜20km/L。
260kmあたりで残4Lの警告が灯り、
そこから約70km走れることになる。

三国峠では残4Lを切ってからすでに
20km程度走っていた。
あと60kmほどしか走れない計算になる。

次のガソリンスタンドがあるのは
たぶん上川なのですが、
いまだにケイタイは圏外だったため
Google Mapが使えず
残りの距離が分からない。
そのため、下り坂ではクラッチを切って
空走させたり燃料消費を抑えて走らせた。

結果的には無事に上川の
ガソリンスタンドに到着できたのですが、
まあまあ肝を冷やした。
ちなみにガソリンは残り1Lだった。
途中でケイタイが圏外になることは
想定できていなかったので
いい経験になった。っていうか、
早めの給油は鉄則だ。

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旭川まで来たならトーゼン
『大黒屋』は外せない。
っていうか、だから旭川まで来た。
実は吉祥寺に大黒屋の支店ができたことを
ノブに教えてもらっていたのですが、
やっぱり本店で食べたい。

ホテルにチェックインして
クイックシャワーを浴び、
急ぎ店に向かうと18時の時点で
1時間待ちを言い渡された。

3月に来たときは、列に並ぶなんて
文化的なことのできない
セッカチ道民と来たため、
大黒屋は食べさせてもらえなかったが
今日こそは絶対に食べて帰る覚悟。

この翌日にも、3月に店の前まで
連れて行かれた挙げ句に
「並ぶのヤだ」というノブの
小学生のような理由でおあずけを
喰ったカレー屋に行くことになる。

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そうして1時間後に席に通され
久しぶりの大黒屋を満喫した。
のですが、ひょっとして味変わった?
確かノーマルな「生ラム」と「ハーブ」の
2種類が基本であと2つくらい変わりダネが
あったように記憶しているのですが、
肉の種類が増えていた。
決して美味しくなくなったわけではない
のですが、以前ほどの感動がなくなった。

ノブに話すと「あんだけ食べてんだから
もう感動なんかしねーだろ」と言われたが
ちょっと残念な気分。
期待しすぎだったかな。

でもまあタウシュベツ橋梁も見られたし、
美幌峠、ナイタイ高原、三国峠と
素晴らしい道も走ることができたので
総合的に見ても90点以上の一日。
ヨシとしましょう。

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Day-3 網走〜美幌〜阿寒湖〜足寄〜上士幌〜 三国峠〜層雲峡〜旭川 408km

(Day-4につづく)

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