また日本海側に大雪予報が出た。
ただ、今回は警報ではなく、あくまでも大雪予報。
それでも、予報すら出ていない場所に行くよりよっぽど期待が持てる。
「金曜から妙高か斑尾に行こうと思う」とOYくんに連絡したら、OYくんも有休消化で金曜から野沢温泉に行く予定だという。「妙高でも斑尾でも付き合いますよ」と言ってもらったのですが、強風でゴンドラが止まってしまい、乗り場前まで行っておいて滑れなかった先日の野沢温泉の悔しさが鮮やかに蘇る。
「いや、野沢温泉に行きたい」とさっさと手のひらを返し野沢温泉へのリベンジマッチが決定した。
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今回も木曜の夜から『道の駅 野沢温泉』で車泊。
画像は朝6時。もちろん国道沿いの道の駅はスキー場よりも標高がずっと低い。その道の駅でこの積雪。今シーズン何度も目にするこの光景。またまた当ててしまったようだ。
雪かき作業があることが寝る前から想定できているので、年末の赤倉観光からすでに、朝クルマから出る時点でスノーウェアを着込んでからクルマのドアを開けるようにしている。雪が降っているのでフードがあった方が助かることはもとより、積雪が深いとスノーブーツの中に雪が入ってしまうことの方が鬱陶しいのでパンツのスノーガードの方が重宝する。
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OYくんとは私が前回撤退を余儀なくされた長坂ゴンドラ乗り場で8時の待ち合わせ。
お願いだから今日こそ強風は勘弁してほしい。
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無事ゴンドラは営業を開始した。当たり前のことがとても嬉しい。
「ナントカと煙」のナントカに属する私とは違って、OYガイドは他のほぼ全員が目指すスキー場上部には向かわず、ゴンドラ降り場から滑走開始。
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少々地形が剥き出しの箇所もないではなかったが、核心部ではヒザ深の面ツル斜面を美味しくいただいた。
その核心部の気持ちよさは言うに及ばず。上の画像は斜度の増す核心部までの中斜面アクセス部。なので20cm程度の積雪ですが、それでも超気持ちいいやつ。
もちろん他のボーダーたちとノートラック競争を繰り広げている最中なので、核心部では撮影している余裕はないため今回も画像はない。
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もちろんこの日は『Q57』。
新雪をベッタベタに踏みまくらせていただいた。
パウダーボードには、新雪からの抵抗を「いなす」タイプと「うけ(てから)ながす」タイプとがあると私は思っているのだが、Q57は後者。「いなす」タイプは新雪を突っ切っていくイメージで、私のクイーバーでは『TT』や『SPEEDMASTER』がこちらに含まれる。
「うけながす」タイプは雪面から最大限の浮力を引き出した上で、それを後ろに流し速度を生み出していくイメージ。
Q57はワイデストポイントとなるトップ部ではなく、乗り手の真下から浮力が発生するので、深雪だとボードのエッジ部やサイドカーブではなく、ボードセンターを軸に回転させるような独特のターンを魅せてくれる。そうした感覚にいい気になっているとスピードをストールさせ過ぎてしまうので注意が必要なほど。
スノーサーフの定義について、私はよく分かっていないのですが、私のするサーフィンに一番感触が近いのは、深雪(特に軽い深雪)でのQ57だと感じている。『BIGFISH』や『FLYFISK』もそれ系なのですが、その2本だと、トップで「うけた」あとにテールに向かって「ながす」部分が、Q57と比較してあまりスムースではなかったように記憶している。
「浮力の高さ」とは「抵抗の強さ」に他ならない。
浮力があればボードの安定感は高まるが、抵抗が強いと速度を上げられない。速度が上がらないと操作レスポンスが下がってしまう。そこのバランスの取り方に個々のシェイパーがどう走らせたいのか、意図の違いが顕れる。
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そのあとも、OYガイドはあっちこっちと非圧雪バーンに案内してくれた。
前にも言いましたが、OYくんの豊富な斜面知識にはほんと頭がさがる。
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大好きな「スカイライン」は、その名の通りに尾根筋を貫く滑空感の高いコース。そのためどちらかというとスキーに向く滑走の美味しいラインなのですが、スノーボードとしては圧雪時に端に避けられた端パウが美味しい。
よってわざわざ端っこにへばり付いて滑る。
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そうしてからやっと「やまびこ」に向かう。
すでに昼どきなので、すでに森の中もトラックだらけですが、探せば短いながらも踏み応えの良い斜面がまだまだ残されている。またもやノーエンド・パウダースノー。
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やまびこをおかわりしまくってからの「カモシカ」。
長〜〜いスカイラインをやっつけた後にここを滑るわけですが、乳酸が溜まり切った頃に滑る緩斜面だからこそ、激しくモモ筋に響く。野沢温泉のスケール感を、身を持って感じるところ。
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というわけで、14時前に勇気ある撤退・・・・
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・・・と見せかけてからの雪板。
ここは2年前にかなり良い思いをさせていただいたポイント。
先シーズンもOYくんと妙高近辺で雪板をしたのですが、その時は新雪が深く積もっていたものの、雪が重すぎて雪板を走らせられなかった。先シーズンの雪板はその1回のみだったので実質的に2年ぶりの雪板。
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先シーズンはバックカントリーにも出なかったので、私のハイク筋はほとんど錆び付いていたことがすぐに発覚した。
たかだか40分程度の登りでしたがまあまあボロボロ。
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息も上りかけながら、なんとかドロップポイントに到着。
気を取り直して滑走を開始するも、すでにパックされてしまった雪はとても重く、中段以降の斜度が強まるあたりからしか雪板が走らない。
それも何とか走っている程度でまっすぐ滑り降りるのが関の山。
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悔しいので登り返し。今つけたトラックを加速路に使って速度を稼ぐ作戦。
それと、あまりに情けないハイク筋に喝をいれる必要もある。とかそれっぽいことを言いながら、ドロップポイントに着いたのはOYくんに遅れること15分・・・40分の登りでこの遅れは致命的。
と、なんとかかんとか登り返して飛び込んだ2本目でしたが、加速路を使っても新雪に飛び込んだ瞬間にものすごいブレーキがかかり、第2走もあっけなく敗退。
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薄々感じてはいたが、サーフィンは冬の体力づくりにはほとんど役に立っていない。
それと、コース滑走で使う筋力と、ハイクで使う筋力も別バラだ。
せっかく雪が多いシーズンなのだから、積極的にバックカントリーにも出るようにしたいところだ。
この歳にもなると尚のこと、やはりハイク筋は毎年恒常的に使っておかないとダメだ。ということが分かっただけでもヨシとしよう。
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完全な敗退。
ですが、そういう時の温泉はむしろ最高に気持ちが良かったりする。
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そして、ひとっ風呂浴びた後の生ビールは、山で敗退したあとだと10倍旨くなるのもまた自然の摂理であり真理だ。
もちろん〆のラーメンも10倍美味くなる。
20時にホテル(クルマ)に戻り、1分足らずで爆睡したことも言うまでもない。
明日は降雪予報はないのでのんびりやりますか・・・・
・・・とかOYくんとは話していたのですが、まさかの展開が待っておりました・・・
(つづく)
コメント
コメント一覧 (2件)
お疲れ様です。
野沢のかもしかコースがこんなに雪で埋まっているのは初めて見ました! 今シーズンは最高ですね…と、思いますがここ2~3日の冬将軍さまはちょっとやり過ぎw 車の運転などを中心に諸々気をつけて楽しみたいです。
贅沢な悩みなんですけど、ほんと今シーズンは降り過ぎですね〜
車中泊するので夜間に車を走らせることが多いのですが、今年は夜間も降り続けることがあって、除雪作業は朝まで行われないので運転中に肝を冷やすこともしばしばです。