【2024年の答え合わせ】Vectorglide CORDOVA Metal

一言。
CORDOVAは難しい。

というのが偽らざる本心だ。
誤解のないように言っておくと、とても乗りやすい。
私のようなオールドスクールな滑り方をする人間には特にだ。
整ったピステンでするハイスピードターンは絶品だと思う。

でもだ。
これよりもっと圧雪でキレるスキーは山ほどあるし、深雪で操りやすいスキーも山ほどある。
CORDOVAをパウダースキーとして見ても、基礎スキーとして見ても、どっちも中途半端に感じてしまい、そもそもの存在意義のようなものがなかなか見えてこない。
CORDOVAを難しいと感じる点はたくさんあるが、中でも新雪での扱いづらさは群を抜いていて、ヴェクターグライドを「バックカントリー用」として思えば想うほど、「バックカントリーの華はパウダーライド」と思い込んでいる人間ほど、現実とのズレは大きくなっていく。

ハッキリって『MASTIFF』の方がカンタンだ。

「MASTIFFがイケればCORDOVAはラクショーだろう」
という私の大きな誤解は完全顕現した。
というのも、私がCORDOVAをMASTIFFの延長線上で観ていたからで、MASTIFFの乗りやすさ、扱いやすさを、“短く”、“細く”したのがCORDOVAだと思い込んでいたからだ。

長さの話はともかく、CONDOVAのウェストが絞り込まれたシェイプは、足許のエッジ感覚がとても豊かで、圧雪では気兼ねなくグイグイと踏み込んで行ける。
対して非圧雪斜面となると、10cm程度の新雪であっても途端に曲がらなくなる。
北海道の乾いた新雪なら良いのかも知れないが、北海道の雪と較べれば、トップシーズンでもモナカ雪のように感じる本州中部の雪質だと私の足前ではいかんともしがたい。
もしかしたら面ツルのオープンバーンであれば、攻略の糸口を掴めるのかも知れないが、そんな美味しい斜面が見えていれば今の私はスノーボードを選んでしまうだろう。
というように、私はCORDOVAを端パウとサイドカントリーでしか試してないので、食わず嫌いもいいところなのですが、苦手意識というやつは心の弱い私の足をかなり強めに引っぱってくれる。

整った圧雪斜面だけ滑っていればよいのだが、それだと今度はCORDOVAの持つポテンシャルの30%程度しか開放していない感触に、気持ちはズンズンと塞ぎ込んでいってしまう・・・
そして、今のところ私が、そんなCORDOVAを乗りこなせるようになる気が、まったくしない。
取り付く島のないこの気分に、楽しいはずのスキーが苦行に感じてしまう瞬間が少なからず訪れてしまう。

「オレはなんてスキーが下手なんだろう」という現実と向き合いつづける大人げなど、私にはない。
というわけで、一旦、CORDOVAから逃げることにする。

来シーズン以降、コロッと気が変わる可能性もないではないが、ここは潔くケツをまくることとしたい。

敬具


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