配信まで待つつもりだったのに、突然『閃光のハサウェイ:キルケーの魔女』を劇場で観ておきたくなった。
調べると「いつか行ってみたい」と思っていた青梅にある小劇場『CINEMA NEKO』で最後の上映があることを知り、観に行くことに決めた。
うちから青梅までは40km弱。せっかく青梅まで行くなら、車検対応のために交換したAkrapovičマフラーの乗り味を、久しぶりに試すことができる。
「18時20分の上映時間までに青梅に着くことのできるツーリングに行こう」
ただ、青梅と言えばいつもの奥多摩湖ルートの玄関口。R18で行くのに、ただ青梅を往復するのも味気ない。
「どうせなら奥多摩湖まで足を伸ばそう」とか、最初は考えていたのですが、この日は午前中から出発できることになり、そこから頭の中のツーリグマップがぐるぐると回りだしてしまった。
となれば、いっそ大好きな道志みちを走って河口湖の『甲州ほうとう 小作』に寄り、甲府回りで大菩薩ラインを抜けて奥多摩湖、そして青梅に至るのはどうだろう・・・と、結局考え得る最長のルートにしてしまった。

意気揚々と埼玉を出発したものの、山中湖が近づくにつれ雲行きが怪しくなり、山伏峠を越えるとしっかり雨。
雨予報なら絶対に行かないのですが、降水量は1mm程度との予報だったので、「降られてもたいしたことにはならないだろう」と、たかを括って来てしまった。
1mmって普通の雨量なのね。念のためレインウェアを持ってきておいてホントよかった。
そんなわけで、雨で停まるのも面倒だし、何より富士山も見えないしで、道中の写真も撮らず一目散に河口湖へ向かった。

山中湖を過ぎると嘘みたいに雨は止んでしまった。道も乾いている。局地的にもほどがある。
「雨もまた風情がある」とか思ったりもしますが、そんなのは最初の10分。
ウェア内が蒸すことに加えて転倒のリスクも高まるツーリング中の雨は、鬱陶しいことこの上ない。
そんなわけで、頭の中はすっかり、ほうとうでいっぱいになってしまっていた。
「あ〜〜早くほうとう食べたい」
ありがたいことに、お昼時を過ぎた『甲州ほうとう小作 河口湖店』は空いていて、入店するとそのまま席に案内していただけた。

何度食べても美味しい・・・はずが、この日はいつもよりも少々塩辛く感じた。
味付けの問題?それとも私の体調の問題?もしかして毎度毎度食べ過ぎた???

小作でレインウェアを脱いだのですが、走り出すとすぐにまた雨が降り出した。
仕方がないのでもう一度レインウェアを着直したのですが、富士河口湖芦川線の若彦トンネルを過ぎると、雨はまた止んできてしまった。
面倒なのでレインウェアを着たまま走っていたのですが、甲府に向けて標高が下がるにつれて気温が上昇してきてしまい、すっかりサウナスーツ。
小作でこの日のリニアモーターカーの試験走行日程をチェックしていたので、前回立ち寄った時には走行中のリニアの姿を見ることができなかった『リニアの見える丘』に寄ってみることにした。

リニアの見える丘にある走行状況を確認できるモニターを覗くと、この日リニアはしっかり走っているようで、ご覧のように時速500kmを超える猛スピードでぶっ飛ばしていた。
前回は山梨実験センターで止まってしまったのですが、そこを過ぎてもスピードが下がらない。
実験センターからここまでは25km。ってことは・・・

そのあと減速走行していたものの、リニアモーターカーはあっという間にやって来てしまった。なんてタイミング。

すぐ先で引き返してくるので、最接近できるポジションまで移動して再撮影。こういう時には望遠レンズが欲しい。
普通の電車くらいのスピードだったので撮りやすかったのですが、500kmのスピードを目の当たりにしたかった。
なんでも手前のトンネル内で400kmを超えるスピードで走ると、ここまでものすごい轟音が届くらしい。
とはいえ、実際に走るリニアを見ることができたのだから大満足。


大菩薩ラインの柳沢峠を越えるあたりでまだ小雨に祟られましたが、サウナスーツを耐えてレインウェアは着たままだったので無問題。
それはさておき、奥多摩湖の渇水状況は想像以上に切迫している。
埼玉県の水瓶となる多くのダムでも貯水量の低下がつづいており、いよいよ取水制限か、とも言われているので、これは決して人ごとではない。


下に見えているのが浮き橋のアプローチ。
満水時にはここまで水嵩が上がるのですが、20mほど下回ってしまっている。

こちらは昨年の12月に行った時の奥多摩湖の様子。
土肌が出はじめてはいるものの、まだ奥多摩湖らしい水量を維持していた。
う〜〜〜ん。心配だ。

さて、懸案の。とか言うと言い過ぎなのですが、約8ヶ月ぶりとなるBMW純正Akrapovičの乗り味はと言うと・・・スンゴイ良かった。
『UNIT GARAGE R18 チタンサイレンサー』に交換したR18の、ズ太いサウンドと、尻からズンズンと伝わってくる振動、それと共に湧き出るようなトルク感にシビレまくっていたのですが、そこからAkrapovičマフラーに戻すと、いかにもBMWらしい、粒の揃ったシルキーでいて鼓動感のあるエンジンフィールに酔いしれてしまった。
さらに、チタンサイレンサーで2,000rpmを越えるあたりからガバッとアクセルを開け増したときの弾けるような怒涛のトルク感が、言葉は悪いが「フン詰まり」のような排気ヌケの悪さにすら思えるようになってしまった。
それくらい純正Akrapovičの中間加速には一切の淀みがなく、アクセルのオンオフにエンジンがきれいに追従しながらも、そこにはしっかりとした鼓動感が伴っておりました。
もちろんこれは、あくまでもR18における“淀みのなさ”であり、同じボクサーツインでも、R1300はもとより、R12 と較べても、OHVから吸排気するビッグボアシリンダーが、巨大なクランクを回す鼓動感にしては淀みがいないと言う意味。R12から乗り換えたら、これでもかなりドコドコして感じるだろう。
普通に考えて「1,800cc OHVボクサーツインエンジン」に期待するのは、確かにチタンサイレンサーのときのような荒々しさなのですが、そこに「BMWボクサーツインらしさ」を持っているのはどちらか?と問えば、Akrapovičマフラーの方に、強くBMWの正統性を感じずにはいられない。
これまた、ただの好き嫌いの問題でしかないのですが、今はAkrapovičのスムースでたおやかなアクセルレスポンスを楽しみたい気分になってしまった。
というわけで、車検が済んでも今しばらくはAkrapovičを着けたままにしておこうと思うが、きっとまたそのうち私の中の“不良”が疼き出すだろう。


青梅街道を遡り、青梅にある『CINEMA NEKO』に無事到着。
そもそもここに来る目的で計画したツーリングだったのに「上映時間に間に合わなかったら諦めよう」とか、途中で思ってしまっていたのですが、ほぼ計画通りの上映開始20分前となる18時に到着することができた。
全63席の小劇場ではありますが、『閃光のハサウェイ:キルケーの魔女』は、いよいよこの日が全国的にみても最後の上映だったこともあり、ほぼ満席となる盛況ぶりでした。ガンダム人気侮れません。
噂には聞いていましたが、小さいながら、と言うか、小さい劇場だからこその映画体験ができました。
意外なんて言ったら叱られそうですが、音響システムもかなり現代的で、しっかりとした没入感が得られました。
小劇場の魅力はなんと言っても大劇場にはかからないレアな作品に出会えるところにある。
ぜひまた訪れたいと思う。その時もまたツーリングとセットにしよう。
Touring to Cinema.
ごちそうさまでした。


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