苦しい資金(お小遣い)繰りのさ中にあっても、大切な巡り合わせに背を向けてはならない。というのは、大切なへそ曲がり家の家訓。
なんていう冗談はさておき、とても素敵なサーフボードとの巡り合わせが「またもや」叶ってしまった。
自ら欲しいモノをオーダーするのがこのテのアイテムを手に入れる、まさに王道なのでありますが、そもそもオーダーするセンスと、長いオーダーリストに並ぶための忍耐や、ゆとりといったものに欠ける私の場合、そうしたセンスやゆとりをお持ちになる方のアイテムが、運良くマーケットに出てくるタイミングを狙うのが、私のような邪道者の生きる道となる。
今回手に入れることが叶った逸品も、現在オーダーから完成まで一年以上待つと言われ、それもあって価格も右肩上がりに上昇しているサーフボード。そういったモノが突然市場に登場するわけなので、諸々計画的には進まないのはもう仕方がない。
と、自分に思い込ませることにしている・・・
そんなわけで、例によってフリマサイトでの出会いだったので、通常であれば梱包して発送していただくところなのですが、今回は先方の事情で受け取りに行かねばならない。
まあ、とてもレアな逸品であることに加え、サーフボードはあれだけ大きいのに、とても繊細なモノでもあるので、送る側にも、受け取る側にもそれなりの輸送リスクがついて回るので、それを避ける意味でも致し方のないことだとも思う。
ただし、千葉や茨城、湘南など、近くのポイントでの受け渡しであれば、それこそ何度も経験しているが、今回の受け渡し場所は愛知県。
どう考えても埼玉在住の人間が手を出してはいけない物件だったのですが、そうした障壁を越えてでも手に入れたいと思えるサーフボードであったので、この際、長距離移動くらい受け入れるしかない・・・というのは半分嘘で、今回の受け取り場所から、有名な伊良湖のポイントまでは40分ほど。
伊良湖にはいつか行ってみたいと思っていたことと、海の日の三連休でもあり、一泊してサーフトリップとシャレ込もう、とか、悪巧みも働いて遠路はるばる愛知県を目指すことに決めた。
朝イチの伊良湖で1ラウンドしてからブツを受け取って、その晩は浜松あたりのポイント(居酒屋)で・・・なんてことを企みながら、木曜日の夜に埼玉を出発した。
すると、愛車の様子がどうもおかしい。
最初は小さな違和感だったのですが、5kmほど走らせた頃に低速でハンドルが左に取られるようになってきた。
最初は左前輪のパンクを疑ったのですが、停車させて確認してみるとパンクではない様子。
ただ、手で触れると左前輪のホイールだけ高熱を発している。どうやら左前だけブレーキを引きずっている様子。
これでは往復700kmはムリだという結論に達するのに1秒もかからず、ここで家に引き返すことにした。
ワンチャン自分でも直せないか確認するため、ジャッキアップして確認するも、左前輪は手では回せないほどブレーキが引きずってしまっている。
よりにもよってこのタイミングで壊れるなんて・・・とも思うが、東名高速を走っている最中とかでなくてホント良かった。言っても家から5kmの場所だ。これはむしろツイていると思った方がいいだろう。
普通ならここで引き取りに行くのを日延するのが妥当な考え方なのでしょうが、私にそうしたまともな考え方は無理。
最後まで諦めない不屈の精神ともとれるが、一度決めたバケーションを変更できない卑屈な考えとも取れる。
すでに営業所が閉まったあとから翌朝に近所でピックアップできるレンタカーを予約することができた。
片道350kmの約束の地に向かう出発の時点で、重大な問題が発生してもこうしてなんとかすることができるのだから、現代社会って便利だ。
まさに成せば成る。何事も安易に諦めたらアカン。

そうして無事に約束の時間に受け取り場所に到着することができた。
午後イチの約束にしておいてホント良かった。
サーフボードを受け取り、そのあと伊良湖にやって来ることができた。
約束の時間に間に合うかどうか微妙だったため、朝から何も食べずに一心不乱にクルマを走らせて来たため腹がペコペコ。まずはこちらが地元のatuに教えてもらった、これ以上ないベタなネーミングのレストランで腹ごしらえ。
刺身定食はすでに売り切れてしまっていたため、焼肉定食で我慢。

いくつかのポイントを覗いてみたのですが、残念ながらこの時間の伊良湖はどのポイントもよくてスネ〜ヒザ。
左腕の調子も良くないし、このまま帰ろうか。とも思ったのですが、せっかくなので15時から『ロングビーチ』ポイントで入っておくことにした。
ここに決めたのは、単に目の前に駐車場があって、海に入りやすかったから。
他のポイントは海まで遠かったり、海までのアプローチや車の停めどころが判りづらかったりした。
私は波がない日にそうした苦労のできない残念な大人だ。

早速、受け取ったボードにワックスアップして、乗ってみることにした。
最初はご覧のように海はガラガラだったのですが、このあと夕方にかけてサイズが上がり始めると、どこからともなく人が湧いてきて混み始めた。あからさまにビジターの私はスゴスゴと上がることにした・・・というのは半分嘘で、やっぱり左腕は痛いままで頑張っても1時間が限度。
そんなわけで、新しいボードの話はきちんと乗ってみてからにする。
「よりにもよって身体が完調でないときに、よくサーフボードなんて買うね」と思われるでしょうが、こうしたことが体調不良に心が折れそうになる自身を奮い立たせるための大切な「餌」・・・否、活力になるのであります。


その代わりに今回、ともに700kmを走り抜けた『スズキ スイフト』の話をしておくとする。
1.2L3気筒エンジン搭載の、至ってベーシックなコンパクトカーですが、そのイメージに反して、高速道路での走りも堂々としたもの。
もちろんショートイールベースのベーシックグレードらしく、跳ねるような挙動を見せはしますが、主にタイヤのせいだと思われる乗り心地の悪さに慣れてさえしまえば、しっかりとした直進安定性を持っていることが分かる。
この日の帰り道では御殿場のあたりでものすごい豪雨に見舞われましたが、華奢なワイパーを除けば、100km/h走行でもほとんど不安感を感じずに済んだ。
何より助かったのは、ベーシックグレードなのに、ACC(アダプティブ・クルーズ・コントロール)が装備されていたこと。
130km/hまでの設定速度内で、前走車との車間距離を維持しながら自動で速度調整しながら走行してくれる。
こちらの設定速度よりも遅い前走車に追いついた時の減速の仕方に、それなりに粗びき(要はヘタクソ)な操作を感じてしまいますが「そういうもんだ」と飲み込んでしまえさえすればあとは問題ない。
とか、軽々しく悪口を言ってますが、レーダー・クルーズが装備され始めてすでに10年以上が経過するが、私にとってこれがはじめての“レーダークルーズ体験”。
当初はとても高価なオプション装備だったのですが、今ではレンタカーのコンパクトグレードにも装備されているのか。まさに浦島太郎状態。
それと、搭載のカーナビがApple Car Playに対応していたのも良かった。
ミュージックもMAPも、いつものものがそのまま使えるのでかなり便利。
音楽は別としても、車載のカーナビはスマホに比べてインターフェースがイモで使う気にならないので、いつもレンタカーを借りる時には自前のスマホマウントが必須となるのですが、Car PlayはBluetoothでカーナビ画面にiPhoneの画面を表示できるので、そもそもスマホをマウントする必要もなくとても助かる。
これまたはじめての“Car Play体験”だったので、どっちが田舎者かと問われれば間違いなく私の方。
時代は大きく進んでいる。
今回手に入れたボードは9’3”だったのですが、以前乗っていたアウディのA3 Sportbackには9’6”まで車内に積めたので、「なんとかなるかも」と期待を抱いて臨んだのですが、残念ながらスイフトの車内には収まらなかった。
こういうこともあろうかと、自前のソフトキャリアを持って行っておいて良かった。
と、言いますか、ソフトキャリアを持っていたからレンタカーでもロングボードをピックアップできると思ったんですけども。

言ったようにサーフトリップというテイの居酒屋巡りでもしようと企んでいたのですが、翌朝にクルマを返却しないとならなかったので、ただの日帰りドライブになってしまった。
それでも、ドタバタもハラハラも含めて、今回の道中は楽しかった。
ところで、ブレーキを引きずっている我がアテンザですが、一週間後に整備工場の入庫の予約をして、あとはそのまま放っておいたのですが、その入庫の日に動かすと、固着していたと思われるキャリパーのピストンは動かさなかった間に元に戻ってしまったようで、何事もなく動かせてしまった。
念のため整備工場に持って行ったのですが「やるとなったらそれなりに修理費用がかかるところですので、このまま様子を見ましょう(もうボロいし:スタッフの心の声)」ということになった。
せっかくなので気になっていた雨漏りのチェック作業をお願いしてこの日は戻ってきた。
走行距離も20万kmを超えたし、そろそろ潮時なのかなあ。
あと2年、いや、1年。30万kmまでは走らせたかったんだけどなあ。
それにしても、一日でも早く左腕の痛みが治って欲しいところ。
これも明らかに後厄の厄災。
これまで厄災はオートバイなど、大切なアイテムに顕れてきましたが、いよいよ自らの身体に及んできた。
とにかくパドルがキツい。せっかく海に行っても楽しむどころか苦しい思いをするだけ。今はまだ「行くだけ無駄」な状態。
ここまでの経過を見るに、少なくとも9月は過ぎないと、心置きなく波乗りを楽しむことはできなさそう。
今年からその呼称が正式に天気予報でも使われることになった「酷暑日」が収まった頃に復帰できると思って我慢することにするか。
「いつまでも、あると思うな親と金」って言いますが、イマドキいつまでもないのは「健康」ってことなのね。
大切なものって、無くしてからじゃないと気付けないのよね。


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