【BMW R18】UNIT GARAGEのR18チタンサイレンサーに戻してはみたものの

UNIT GARAGEの『R18 チタンサイレンサー』は、単に排気音が良くなるだけでなく、まさに「ビックボアのボクサー・ツイン・エンジン」というワードから想起されるようなラフで力強い鼓動感や、時として優等生にすぎるBMWの調律をわざと崩すことで生まれる別のリズム感を私に与えてくれていた。
なので、できればR18チタンサイレンサーのまま走り続けていたいところだったのですが、このサイレンサーでは車検の近接音量規制をパスできないので、仕方なくBMW純正のAKRAPOVICに戻すことにした。

ディーラーにお願いした車検整備では、エンジンオイル、エアクリーナー、プラグ、ファイナルギアオイルの交換に加えて、バルブクリアランスの調整も施してもらったのですが、距離を走ってアタリがついていたぶん、新車時よりもスムースで、超絶スウィートな乗り味に生まれ変わって戻って来た。
これまでにも何台かのBMWと暮らして来ましたが、1,800cc OHV 空冷ボクサーツインを積むR18は、そのどれとも違っていた。と、車検に出す前までは思っていたのですが、やはりR18もまた、まごうことなきBMWの血統を受け継ぐ一台であることを実感した。
そしてそれらは、BMWによって最適化された純正パーツのAKRAPOVICによるところが大きいことは、間違いようのないところでありました。

確かに、R1200あたりと比べてもR18の鼓動感は二回りほど力強い。
なので、全く同じと言うわけでは決してないのですが、巨大なシリンダーの呼吸を完全にバランスさせる現代のBMWボクサーツインのもつ、滑らかでウルトラスムースな鼓動感は、R18であってもやはり、他のBMWのボクサーたちと多くの共通点を持っていたことがこれで分かった。

パーシャルスロットルであっても、力強い「鼓動感」を伝えながら、それと同時に、どこまでも伸びていくような「スムースさ」が同居するボクサーツインの不思議な感覚。
そこからアクセルを開け増したときの、決して乗り手を追い越さない適切で確実なトルクデリバリー。

それこそがBMWボクサーツインの真実。

そうした真の意味でBMWらしい乗り味を、純正のAKRAPOVICマフラーは引き出すようにできているのだ。ということを、車検から戻ったR18に乗って痛感した。

ただ(エンジンモード「ROCK」で)R18のスロットルを開け増した時のトルク感と鼓動感は、R18チタンサイレンサーと比較すれば穏やかに感じるAKRAPOVICマフラーであっても、トラクションコントロールがあることを忘れさせるほどに荒々しいということは、誤解のないように書いておきます。

こうなると他の可能性についても探ってみたくなる。
「もしかすると、車検整備が施された今のR18の状態であれば『R18チタンサイレンサー』でも、AKRAPOVICのように、きれいにボクサーツインと同調するのではないか?」
という、ほとんど希望的観測と言っていい甘い願望に釣られて、今一度、UNIT GARAGE R18チタンサイレンサーに交換してみることにした。

そうして車検後はじめて、200kmほどUNIT GARAGE R18チタンサイレンサーでR18を走らせてみた。
サウンドはウットリするほど艶かしく、ラフで心地よい振動とともに一拍遅れて押し寄せてくるトルクの波動も、これぞ1,800cc OHVボクサーと思えるものだ。R18チタンサイレンサーを着けた時のR18は実にオトコマエだ。
ただ、近所をうろちょろと走っていると、だんだんとエンジンが咳き込んでいるように感じられてくる。
これまでは気にも留めなかったことなのに、完全にリセットされたR18のデッドスムースな乗り味を知ってしまった今となってはそれはもう無理。それが原因で加速がスムースにつながっていっていないことにばかり意識が向いてしまうようになってしまった。

観察していると、やはりエンジンが高温となるための熱ダレが、一番影響が大きいように感じる。
話は逸れますが、First Modelを含む初期のR18には、メーターパネルに油温計が含まれていたらしい。
そこに表示される油温に不安を感じて、多くの方々がディーラーに安全確認のために入庫する事態に陥ったらしく、いよいよ油温計は省かれることになったのだそうだ。
「エンジンオイルの油温が100℃を超さないように」とか、あちこちに書かれておりましたが、以前、空冷4気筒のXJR1200に乗っていた時に油温計を着けており、そのときも120℃を指すことが普通に何度もあったので、私なら気にもしなかったと思うが、水冷から乗り換えた方などは驚いたことだろう。

こうした症状はAKRAPOVICマフラーでも同じで、ただ、その影響が出た時の不機嫌さ加減が目立ちずらい。
なので、真夏の街中などでストップアンドゴーを繰り返したりせず、標高の高い場所で長い距離を走り続けるか、ちょくちょく休憩してエンジンを冷ませる走り方ができれば、R18チタンサイレンサーでもなんの問題もない。
つまり、中距離以上のツーリングでこまめに休憩をするような走り方ができれば、R18チタンサイレンサーでも快適に過ごすことができるはずだ。
短いR18チタンサイレンサーならリアのファイナルギアケースが丸見えになるところなど、排気音や乗り味だけでなく、見た目にも優れた点が多いので、そうした使い方に限定できるものならそうしたい。
でも、ふと空いた時間に近所を流すような走らせ方もつづけたい。
そう考えると、気兼ねなくR18と付き合える
AKRAPOVICの方が合っている。

というわけで、またすぐにAKRAPOVICに戻すことにした。
涼しくなってきた頃合いでまたR18チタンサイレンサーに交換するかもしれない。
もしくは、いつか長距離ツーリングにしかR18に乗らない日が来たら・・・

ほんと、帯に短し襷に長し。あちらを立てればこちらが立たず。
汎用性にとても優れるBMWであっても、なかなか一挙両得とはいかないものでございます。

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